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鎌田教授の論考が『季刊民俗学』に掲載されました

131202kamata_minzokugaku.png 国立民族学博物館が会員向けに発行する機関誌『季刊民俗学』146号に、鎌田東二教授の論考「暮らしに息づく聖なるサイクル」が掲載されました。
 巻頭特集「暮らしの節目と自然の節目」に寄せられた8編のうちトップで掲載された記事「暮らしに息づく聖なるサイクル」において鎌田教授は、古来から伝わる折々の神事や行事、季節の変化と自然の様相を言霊文学で表現した「俳諧」など日本人の暮らしのなかで受け継がれてきた「”節目”、”切れ目”、”孔”としての『暮らしに息づく聖なるサイクル』」について歴史的事例を紹介。自然への畏怖・畏敬の精神から人々が練り上げてきた「生態智」を再活用することが、現代という危機の時代を生き抜く重要なポイントであると論じています。

 不測の事態のなかで、もう一度、問い直し、再発見・再評価したいのが、日常のなかでの聖なるサイクルとしての「年中行事」と、そうした年中行事を「季語」としてうまく四季折々の生活リズムや生活表現のなかに融けこませた「俳諧」というワザである。(中略)
 「自然に対する深く慎ましい畏怖・畏敬の念に基づく、暮らしの中での鋭敏な観察と経験によって練り上げられた、自然と人工との持続可能な創造的バランス維持システムの技法と知恵」である「生態智」に基づいて生きていくよりほか、未来はないと思う。その「生態智」のワザが「年中行事」にも「季語」を持つ「俳諧」にも宿っている。わたしたちは、もう一度この「生態智」を再活用し、さらに深め、実践しなければならない。そうしたワザを暮らしのなか再措定しつつ、危機の時代の「臨機応変力」を磨いて生きていくほかないと思うのである。
(記事より抜粋)

国立民俗学博物館 機関誌『季刊民俗学』のページ

2013/12/02

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