1. top
  2. ニュース
  3. セミナー・研究会
  4. 「人が育つ組織」研究会第2回を開催しました【開催レポート】

「人が育つ組織」研究会第2回を開催しました【開催レポート】

 2014年7月10日、「人が育つ組織」研究会第2回を稲盛財団記念館3階大会議室にて開催しました(共催:株式会社ウエダ本社、NPO法人ミラツク、後援:京都経済同友会)。
1408hitoga1.png
 この研究会では、企業の中でどのようにすれば人が育つのかに焦点を当て、その関係性を理論的にモデル化していくことを目的としています。
第1回の研究会(5/27開催)のレポート:「人が育つ組織」研究会第2回を開催しました」
 内田由紀子准教授の挨拶に始まった第2回研究会。富士通総研の研究員である大屋智浩氏をお招きし、実践知研究センターでの活動についてご講演いただきました。その後、内田准教授、NOSIGNERの太刀川英輔氏、大屋氏での鼎談を行いました。さらに、研究会の参加者の数名にもディスカッションにご参加いただきました。
1408hitoga2.png
大屋氏の講演要旨:富士通グループのブランドプロミス:”Shaping tomorrow with you” 実際にこれを実践するため、研修プロジェクトが立ち上がっている(野中郁次郎氏の知識創造理論に基づく)。合宿形式のプロジェクトを通して、「何でもやってみよう」という組織風土を生み出すことや、身体性を伴う直接経験が大切にされているということです。また、参加したメンバーに感覚として得たものを言葉にしてもらうことも重要なステップの一つとされています。
 知識創造理論においては、”形式知”という言葉で説明することができる知識と、”暗黙知”という言葉で説明することができない、感覚的な知識を定義づけています。その2つの知識を作る相互作用の中で、業務能力の向上を図っていくことが理論の軸となっています。合宿では、様々な部門・部署から参加する多様な参加者が、同質な経験を行うことによって暗黙知を作ると同時に、身体を動かす中で感覚的に得たものを言葉にすることで形式知も同様に創り出していくということです。
1408hitoga3.png
 後半は内田准教授、太刀川氏、大屋氏による鼎談の時間へと移りました。その際、前回の研究会で使用した「人が育つ組織」を作るキーワードを参考にしながら、大屋氏の講演も踏まえて、あらたに9個のキーワード(たとえば「暗黙知の構造化・形式化」「身体性を伴う直接経験」など)を抽出しなおしました。
「人の認知はコンテクストから切り離すことがとても難しい」と語る内田准教授によると、同じコンテクスト(文脈)の中で過ごしていると、しだいに視点が固定化するということです。いつも浸っている場を離れてみることやいつも業務の中で行うことのない身体を使った経験をすることは、忙しい業務の中で近視眼的になってしまう状況から抜け出すきっかけになります。
 自分の置かれた状況から抜け出す中で、日々の生活に埋もれてしまった自分のやりたいことや、なぜ働いているのかを問い直すことができるのではないかという話が鼎談で取り上げられました。自分が属している当たり前から抜け出すことは不安を伴いますが、人の創造性を引き出したり何らかのブレイクスルーを起こすためには、自分と他者の違いを認め、メタ的な視点に立つことが求められるのではないでしょうか。
 「主体性を持った滅私奉公」というテーマにも話が及びました。「主体性」というと、一見すると個人を単位とした独自性を発揮することと捉えられがちです。しかし、たとえ「個人」としての主体性は持たずとも、集団や場所に自らを埋め込ませることで「集団・場所の主体性」は達成することができるのではないか、ということが登壇者間の議論の中で交わされました。他の人に言われて受動的にとらされる行動ではなく、自らが主体的に滅私を選び取った結果としての行動は、自らの意義が個人内部に収まらずに集団・世界へと広がる契機となります。さらには、集団や場所の主体性を体現することで、はじめて互いの競争関係を超えた共通善を達成することができるのではないか、というところまで議論は深められました。
 主体性の獲得は、能力の形成や経験の獲得など、様々な観点に影響を与えますが、この主体性を獲得し、伸ばしていく際には組織的な広い視点で考えるべきではないでしょうか。主体性を立てつつも、人のつながりを活かすという、よりよいモデルを考えていく必要があります。
1408hitoga4.png
 さらに今回は、ご参加いただいていた3名の方々にもディスカッションに加わってもらいました。日本人の主体性や組織として主体性を持つことができるのか、などといった、様々な話題で議論が深まり、充実したディスカッションの時間になりました。
 最後に、登壇いただいた方々に本研究会の感想を共有していただき、「人が育つ組織」研究会第2回は幕を閉じました。次回以降、本研究会では一回目、二回目のディスカッションを基礎に据えながら、「人が育つ組織」を構成する要素をさらに明確にし、「人が育つ組織」のモデル作りを進めて参ります。
(報告:総合人間学部 学部生 三浦祥敬)
<DATA>
「人が育つ組織」研究会第2回
・日時:2014年7月10日(火) 17:30-20:30
・場所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室
・講演:富士通総研 経済研究所 / 実践知研究センター 上級研究員 大屋 智浩氏
・トークセッション:NOSIGNER株式会社 太刀川英輔氏、こころの未来研究センター 内田由紀子准教授
・主催:京都大学こころの未来研究センター
・共催:NPO法人ミラツク、株式会社ウエダ本社
・後援:京都経済同友会

2014/08/19

これまでのニュース
年別リスト

2018年

2017年

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

2011年

2010年

2009年

2008年

2007年

PAGE TOP