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鎌田教授が企画・編集した『講座スピリチュアル学 第5巻 スピリチュアリティと教育』が出版されました

1512kamata_spiritual.png 鎌田東二教授が企画・編集をおこない、西平直教育学研究科教授、上田紀行東京工業大学リベラルアーツセンター教授、トマス・ジョン・ヘイスティングスUBCHEA主任研究コンサルタント、奥井遼センター連携研究員(パリ第五大学・日本学術振興会海外特別研究員)らと執筆した『講座スピリチュアル学 第5巻 スピリチュアリティと教育』が、2015年12月、ビイング・ネット・プレスより出版されました。
 スピリチュアリティと教育について様々な分野から識者らが論じる第5巻では、両者の定義についての根本的な議論からはじまり、教育現場からの報告やホリスティッック教育におけるスピリチュアリティ、わざを伝えるものとつかむものの実践の場からの考察など、多岐に渡る論考と問いかけがなされています。鎌田教授は、最終章「臨床教育学と霊性的自覚」というタイトルにて執筆しています。

はじめに ー 「教育」の困難と力 鎌田東二
 「このスピリチュアル学」全七巻の最初の三巻を「スピリチュアルケア」と「スピリチュアリティと医療・健康」と「スピリチュアリティと平和」とし、そして第四巻目を「スピリチュアリティと環境」としたことには理由がある。
 第一巻を「スピリチュアルケア」とした理由は、「心のケア」が社会問題となった一九九五年に起こった阪神淡路大震災から一六年を経て二〇一一年に起きた東日本大震災の後の社会を一人ひとりがどう生きぬいていくかという喫緊の深刻な実存的問題にまず取り組むべきだと考えたからである。「心のケア」から「スピリチュアルケア」への展開がこの一六年で具体的に進行していると考えたからだ。そして第二巻「スピリチュアリティと医療・健康」では、その具体的な進行と展開を主として身体の側から検討した。「心のケア」と「霊的なケア」を踏まえて「体のケア」と、「霊・魂(心)・体」全体のケアを考えようとしたのである。こうして次に、第三巻「スピリチュアリティと平和」において、「社会のケア」あるいは「人間関係や集団間のケア」の問題を考察し、「宗教間の対立」と「文明の衝突」を超えていく宗教間対話や地球倫理や共助や公共とスピリチュアリティとの関係を考察した。
 こうした問いかけのステップの上に、「スピリチュアリティと教育」を課題にする本巻がある。序章では、「自我」の確立と開放の両義的緊張関係が「主体」と「脱主体」、「教育」と「脱教育」、「教育」と「スピリチュアリティ」の間と往還の中で探られる。続いて、「第一部 教育と超越」では、東京工業大学の新しい教養教育の取り組みや賀川豊彦やホリスティック教育の中での瞑想や敬虔や気づきの問題が掘り下げられる。「第二部 教育と贈与的他者性とわざ」では、教育というありようの中での他者性や他者関係、そこにおける道徳と純粋贈与、伝承的わざが多彩に掘り起こされ、終章では孔子の人間形成論を指標としつつ、鳥山敏子や坂本清治や大重潤一郎やNPO法人東京自由大学の教育実践と事例が取り上げられる。
『講座スピリチュアル学 第5巻 スピリチュアリティと教育』
企画・編・著:鎌田東二
著:鎌田東二、 西平直、上田紀行、トマス・ジョン・ヘイスティングス、中川吉晴、中野民夫、矢野智司、吉田敦彦、奥井遼
出版社:ビイング・ネット・プレス
初版発行: 2015年12月
四六判並製261頁
定価:1,944円(税込)
ISBN-10: 490805505X
ISBN-13: 978-4908055058

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『講座スピリチュアル学 第1巻 スピリチュアルケア』が出版されました
『講座スピリチュアル学 第2巻 スピリチュアリティと医療・健康』が出版されました
『講座スピリチュアル学 第3巻 スピリチュアリティと平和』が出版されました
『講座スピリチュアル学 第4巻 スピリチュアリティと環境』が出版されました

2015/12/10

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