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上田助教の共著論文が『精神科治療学』に掲載されました

 上田祥行助教が教育学研究科の藤野正寛日本学術振興会特別研究員と共同執筆した論文が、『精神科治療学』第32巻05号に掲載されました。「マインドフルネス─精神科治療への導入と展開」というテーマの特集において、マインドフルネス瞑想における集中瞑想と洞察瞑想それぞれの神経基盤の違いについて、研究成果および今後の展望を紹介しています。

1706ueda_fujino.png藤野正寛・上田祥行 (2017). マインドワンダリングの低下に関わる集中瞑想と洞察瞑想の神経基盤. 精神科治療学, 32(5), 645-650.
http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo01/bo0102/bn/32/05index.html
○抄録
 今この瞬間に生じている経験以外のことを考えるマインドワンダリングが高まると幸福感は低下する。マインドフルネス瞑想を構成する集中瞑想と洞察瞑想は,どちらもマインドワンダリングやその神経基盤であるデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)の活動を低下させるが,その方法が異なっている。本稿では,マインドフルネスとマインドワンダリングの概念を整理した上で,仏教心理学や認知神経科学の観点から,集中瞑想と洞察瞑想がDMN の活動を低下させる方法やその神経基盤の違いについて論じた。集中瞑想では,注意をとどめる対象を設定することで,DMN に対する注意関連領域の関与が高まる。洞察瞑想では,反応したり判断したりする態度を低下させる際に,DMN において記憶関連領域や,特に記憶に対する感情的な修飾に関わる領域の関与が低下する。マインドフルネスと幸福感の関係を解明するためには,特に洞察瞑想の神経基盤について検討を進めることが重要である。

□関連情報
上田助教らの研究(「集中瞑想と洞察瞑想の神経基盤:線条体とデフォルトモードネットワーク間の機能的結合性の違い」)が日本マインドフルネス学会で最優秀賞を受賞しました

2017/06/22

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