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『ミネルヴァ通信「究」』に河合俊雄教授の連載第19回が掲載されました

 ミネルヴァ書房の発行する月刊誌『ミネルヴァ通信「究」(きわめる)』2018年3月号に河合俊雄教授の連載「こころの最前線と古層」が掲載されました。
 今回のテーマは「中世と論理」です。
本稿ではまず、ユングが神話と近代をつなぐものとして中世の錬金術に注目したことを指摘します。 錬金術師がそれを「通常の金ではない」というように、 それは心の中でつくられるものであるからこそ、心理学的プロセスを読み取ることができるということです。
 そしてここには、神話の世界にはなかった「否定」の作用が働きます。 これまでの連載で示唆されてきたように、日本文化ではその作用は比較的弱いのですが、 日本の中世においても、マイルドな形ではあれ、「否定」の作用を導入することによってさまざまな芸術が発展し、 さまざまな仏教の宗派が成立したとして、親鸞の論理と近代性についても言及しています。

(解説:畑中千紘助教・上廣倫理財団寄付研究部門)

201803_Kawai Minerva.JPGこころの最前線と古層(一九) 「中世と論理」河合俊雄
 神話の論理においては、「Aは非Aでない」という矛盾律が超えられていて、だからこそ人間が非―人間である動物と交わる異類婚が成立したり、この世とあの世の境界を超えていったりすることが可能になる。またこれは、ユングが夢にイメージとして現れてくる異性像などとの結合を追求したことにも通じると考えられる。
 ユング派の心理療法において、最初は不気味な人物や、どう猛な犬などとして箱庭や夢に登場したものが、面接を重ねるうちにクライエントにとって受け入れられるイメージに変容していくプロセスがしばしば報告されている。するとユング派の心理療法では、まさにこころの古層にある神話の論理が現代においても現実していると考えられるのであろうか。
 これはそう簡単に言い切れないと思われる。….
(論考より)

出版社のページ(ここから『究』の講読が可能です)
https://www.minervashobo.co.jp/book/b353343.html

2018/03/09

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