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『ミネルヴァ通信「究」』に河合俊雄教授の連載第26回が掲載されました

 ミネルヴァ書房の発行する月刊誌『ミネルヴァ通信「究」(きわめる)』2018年10月号に河合俊雄教授の連載「こころの最前線と古層」が掲載されました。
 今回のテーマは「中世と夢」です。
 前回の連載では、夢の捉え方の歴史的変化が説明されました。今回、著者は、日本におけるこころの歴史的変化を考える上で、前近代の心性を受け継ぎつつ、近代的なあり方の基礎が作られた「中世」が重要であると考え、中世において夢がどのように理解されていたのか、をテーマに論じています。
 著者は、中世に書かれた物語や日記を取り上げる中で、近代人の理解では、個人のこころの中だけのことと捉えられる夢が、中世では、他者と共有され、また、現実と繋がっているものでもあったことを、特徴として指摘しています。
 しかし一方で、そのように夢が信じられていたことを利用して、夢によって人々を操作しようとしたり、夢見手は困難な状況にある時だけ、夢に関心を持ち、日記に夢を記述していたことにも、著者は注目しています。このような傾向から、中世では、夢は、古代のように現実と直結する側面を持ちつつも、すでに現実と対立するものとして捉えられ、また意識からの働きかけも強まってきていたのではないか、と著者は述べています。

(解説:粉川尚枝 特定研究員)

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こころの最前線と古層(二六)「中世と夢」河合俊雄

 前回において、夢の捉え方がいかに歴史的に変化してきたかを、中国の例を用いて説明した。古代において現実に直結していて、恐るべきものであった夢は、むしろ現実に脅威を与えずメタファー的で、楽しいものに変化していき、それは日本の宝船の例などからしても、普遍的な歴史の流れのように思われる。またこれは、子どもから大人へとこころが成長していく過程にも似ているところがある。小さい頃から繰り返し見ていた悪夢のような夢が、いつしかあまり脅威的なものではなくなり、むしろ楽しみになっていったという報告はしばしば聞くことである。
 以前にも取り上げたが、…

(論考より)

出版社のページ(こちらから『究』の講読が可能です)
https://www.minervashobo.co.jp/book/b377300.html

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