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『ミネルヴァ通信「究」』に河合俊雄教授の連載第27回が掲載されました

 ミネルヴァ書房の発行する月刊誌『ミネルヴァ通信「究」(きわめる)』2018年11月号に河合俊雄教授の連載「こころの最前線と古層」が掲載されました。

 今回のテーマは「現代の夢と解釈」です。
 これまでの連載で、夢との関わり方の歴史的変化が説明されてきましたが、今回は、現代の夢の捉え方がテーマになっています。
 著者はまず、現代、多くの人は夢を特に重要とは思っておらず、夢は何の意味もない荒唐無稽なものとみなされているのが通常であろうと述べ、この見方の背景に、西洋の合理主義の影響を指摘します。そしてこれに対し、心理療法では、フロイトやユングが、夢が有用であり、意味を持つことを示したことを取り上げ、著者自身も、「長年心理療法において夢を扱っていると、夢がことばのやり取りによるのと全く異なる次元を開いてくれることが実感できる」と述べています。
 ただ一方で、現代の心理療法においても、古代や中世と同じように夢が扱われているわけではなく、ユングもフロイトも、「夢が直接的なものではない」という認識を共通して持っており、夢が示すものを解きほぐすために「解釈」を必要とすることが、指摘されています。
 このように夢を解釈する方法が必要となったのは、前近代では、夢の世界と直接的につながることが可能だったのに対して、近代の意識が、夢の世界から断ち切られているためだろう、と著者は考えています。この変化については、こころの現象の自明性や直接性が失われ、解釈が必要になったために心理学が誕生した、ということとの重なりも指摘されています。

(解説:粉川尚枝 特定研究員)

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こころの最前線と古層(二七)「現代の夢と解釈」河合俊雄

 これまで、夢との関わり方の歴史的変化について述べてきて、特に前回は日本の中世における夢の扱われ方について紹介した。中世において、夢は古代と同じように現実に強い影響力を及ぼすものであったけれども、夢を人々がどう受けとめ共有するかが重要になってきていた。その意味で夢は一方的に与えられるメッセージでなくなり、夢に対する覚醒時の意識の関与が強まってきていたとも言える。
 それに対して現代において夢はどのようにみなされているのであろうか。…

(論考より)

出版社のページ(こちらから『究』の講読が可能です)
https://www.minervashobo.co.jp/book/b378552.html

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