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『Psychologia』第60巻に河合俊雄教授の共著論文が掲載されました

『Psychologia』第60巻に、河合俊雄教授の共著論文が掲載されました。

 この論文では、バセドウ病と甲状腺乳頭がんの手術を受ける患者を対象に調査を行い、その心理特性を知ることが目的とされています。論文の調査では、術前と術後にアレキシサイミア(失感情症)傾向を評価する自記式の質問紙TAS-20(Toronto Alexithymia Scale-20) と、対象者が描いた木から質問紙よりも更に無意識的な心理側面を評価する投影法 バウムテストを行っています。
調査からは、術前の患者たちには、TAS-20・バウムテストともに特徴的な傾向が示されています。そして術後には、TAS-20の思考面・感情面に関わる質問項目にも変化が生じていました。
 一方で、バウムテストについては、術後の変化に個人差が見られ、木がより安定した群、木がより不安定になった群、木に変化がなかった群と、大きく3グループにわかれました。そのため本論文では、バウムテストでの変化といった、より根本からの心理的側面の変化が見られたグループほど、純粋な心理療法が必要とされるのではないかと考察されています。

Chihiro Hasegawa, Toshio Kawai, Mika Tanaka, and Atsushi Fukao. (2017). Psychological Characteristics of Surgical Patients with Thyroid Disease. Psychologia, 60 (4), 217-232.

 

2019/11/08

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