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『箱庭療法学研究』第25巻第2号に河合教授の巻頭言と畑中助教の共著論文が掲載されました

『箱庭療法学研究』第25巻第2号に河合俊雄教授の巻頭言「震災のこころのケアからみた心理療法・箱庭療法」と、畑中千紘助教(上廣こころ学研究部門)の共著論文「トイレ空間にみる現代の意識」が掲載されました。
■河合俊雄教授の巻頭言「震災のこころのケアからみた心理療法・箱庭療法」

2011年の東日本大震災のあと、筆者は日本箱庭療法学会と日本ユング心理学会合同震災対策ワーキンググループの委員長として、被災地に定期的に出向いて震災のこころのケアに関わってきた。震災のこころのケアについて様々な貢献をすることができたと思っているし、それについても何度か発表や報告を行ってきたが、本誌が箱庭療法学会員のための専門誌であることを考慮して、ここでは視点を180度逆にして、震災のこころのケアに関わることで、心理療法や箱庭療法について見えてきたことをいくつか指摘しておきたい。….
(巻頭言より抜粋)

巻頭言で河合教授は、日々変化する震災後の状況のなか手さぐりでケアに取り組む過程で出会ったエピソードを紹介しながら、1年9ヶ月に渡る支援活動で見えてきたこと、箱庭療法が被災者のこころのケアにおいて果たした役割、得られた効果などについて振り返っています。合同震災対策ワーキンググループによるこころのケア活動は現在も継続中で、河合教授は活動に対する支援募集を呼びかけています。
巻頭言は、J-STAGEで無料公開されており、下記リンクより全文をお読みいただけます。
「震災のこころのケアからみた心理療法・箱庭療法」箱庭療法学研究vol.25(2), pp.1-2」(J-STAGE ウェブサイト)
■畑中 千紘助教の共著論文「トイレ空間にみる現代の意識」

高嶋 雄介, 畑中 千紘, 井上 嘉孝, 古川 裕之「トイレ空間にみる現代の意識」
箱庭療法学研究vol.25(2), pp.13-24.
本論文では, 現代の最新トイレについて実例を挙げて分析することを通し, 現代を生きる人々の意識のあり方を考察した。「現代のトイレ」においては, 付加された多くの機能が排泄の痕跡を自動的に消し去るようになっているのに加え, 柔らかな光や音楽で使用者を包み込み, 受動的に身を任せるだけで排泄を済ますことが可能となっている。(中略)これは, 見通しの良さを追求し, 不快なものに関わろうとしない現代の意識と関連したものと考えられ, 心理療法の状況とも無縁ではない。最新のトイレに対して我々が感じる違和感は, 無自覚に透明性を高めることが, 不快さの裏にある豊かさや創造性に触れる契機を失うことでもあるということを示唆していると考えられた。
(抄録より抜粋)

臨床心理学を専門とし、時代によって移り変わる人のこころの様相をみつめながら研究に取り組む畑中助教は本論文にて、機能的にも構造的にもかつてのトイレとは異なる様相を呈している現代の最新トイレをとりあげ、不快なものを排除し、意識さえしなくなりつつある現代の意識の特性について考察しています。
論文は無料公開されていませんが、こころの未来研究センターの学術広報誌『こころの未来』第9号において、同様のテーマについて畑中助教が綴ったエッセイ「最新のトイレにみる現代のこころ――トイレの自立と影の喪失」が掲載されています。下記リンクより全文ご覧いただけますので、ぜひお読みください。
kokoronomirai9_hatanaka.pdf” target=”_blank”>『こころの未来』第9号 エッセイ「最新のトイレにみる現代のこころ――トイレの自立と影の喪失」畑中千紘

2013/01/18

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