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2019年

畑中千紘講師が一章を執筆した書籍『SNSカウンセリング・ハンドブック』(杉原保史・宮田智基編 誠信書房)が発刊となりました

本書は、SNS(LINE)を用いたカウンセリングについての、本邦初のハンドブックです。いじめ、自殺、虐待など、こころの問題が深刻さを増している一方で、近年のコミュニケーションツールの変化によって、電話相談など、これまでの心理相談窓口の利用者数は減少しつつありました。このような現状を受け、2017年頃より、SNSを使ったカウンセリングが実施されるようになってきました。まだ走り出したばかりのSNSカウンセリングにおいて、相談員が知っておくべき臨床姿勢や技法、知識がまとめられた一冊となっています。

『SNSカウンセリング・ハンドブック』(杉原保史・宮田智基編 誠信書房)

畑中講師はその中で「現代の若者心性と若者文化」という章を担当し、SNS相談を利用することの多い若者世代の心理的・文化的な特徴についての論考を執筆しています。

 

2019/06/10

2018年

河合俊雄教授、畑中千紘特定講師、粉川尚枝特定研究員らによる共著論文が『箱庭療法学研究』に掲載されました

 河合俊雄教授、畑中千紘特定講師、粉川尚枝特定研究員らによる共著論文が、『箱庭療法学研究』 第31号に掲載されました。

 本論文は、心理臨床現場で指摘される現代の若者の心の構造の変化を受けて、「自己感」という概念に着目し、現代の若者の断片的な自己像や、不安・葛藤が持続しにくい心性と、夢の構造面の関連を、大学生への質問紙調査から検討したもので、原著として掲載されています。


『箱庭療法学研究』

粉川尚枝・松岡利規・田中康裕・河合俊雄・畑中千紘・梅村高太郎 (2018).
夢見手の自己感の様相と夢の構造の関連.
箱庭療法学研究, 31 (2), 3-17.

2018/12/26

2017年

河合教授らの編著書『発達の非定型化と心理療法』の書評が『心理臨床学研究』に掲載されました

 河合俊雄教授と教育学研究科の田中康裕准教授が編者を務め、畑中千紘助教(上廣寄付研究部門)らと執筆し、2016年10月に刊行された『発達の非定型化と心理療法』(創元)の書評が、日本心理臨床学会の発行する『心理臨床学研究』第35巻第3号に掲載されました。
 書評は武庫川女子大学の西井克泰教授によるもので、2頁に渡って紹介されています。「発達の非定型化」という視点から数々の事例を検討しながら時代的・社会的要因を探り、「主体」を明らかにあるいは確立するための心理療法の大切さと有効性を提示する本書について、「時代精神に応じたセラピーのあり方を問い」「セラピーの本質を問う試みの書」と評しています。
 なお本書は、「子どもの発達障害への心理療法的アプローチ」および「大人の発達障害への心理療法的アプローチ」プロジェクト(2016年まで上廣こころ学研究部門、現・上廣寄付研究部門)での研究成果等をまとめたものです。

書評:発達の非定型化と心理療法 河合俊雄/田中康裕 編
評者 西井克泰 武庫川女子大学
 本書は, 「こころの未来選書」として創元社から発刊されているシリーズの第4弾である。これまでの3冊は, 『発達障害への心理療法的アプローチ』(2010年), 『話の聴き方からみた軽度発達障害』(2011年), そして『大人の発達障害の見立てと心理療法』(2013年)と, 発達障害者への心理療法的アプローチを扱ったものである。それが本書に至り, 発達の非定型化に注目した心理療法のあり方へとシフトしている。発達の非定型化の特徴が本書には理論編, 事例編において各所に指摘されており, 筆者が児童養護施設児へのプレイセラピーにおいて長年疑問を抱いてきたことが, それらの指摘によって氷解したことが, 本書の書評を認めるきっかけとなっている。
 本書によると, 編者らは京都大学こころの未来研究センターにおいて, 「発達障害への心理療法的アプローチ」というプロジェクトを2008年から実施している。….

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『発達の非定型化と心理療法』(創元社/2016年10月)
河合教授が編集し、畑中助教らと執筆した『発達の非定型化と心理療法(こころの未来選書)』が出版されました

2017/10/31

河合教授の第39回日本精神病理学会大会での講演録が『臨床精神病理』に掲載されました

 河合俊雄教授が教育講演を行った第39回日本精神病理学会大会(2016年10月7・8日/静岡県浜松市)での講演録が、日本精神病理学会の発行する『臨床精神病理』第38巻第2号に掲載されました。

1710kawai_hamamatsu.png河合俊雄(2017) 自閉症スペクトラム障害への心理療法の試みと時代性. 臨床精神病理vol.38(2). 166-174.
[構成]
Ⅰ. 自閉症スペクトラム障害(ASD)の診断史
Ⅱ. ASDと「主体」
Ⅲ. ASDと心理療法
Ⅳ. ASDという診断・見立ての増加
Ⅴ. ASD的臨床像の増加と社会構造
Ⅵ. ASDとは見立てられない非定型化の例
Ⅶ. 発達の非定型化と心理療法
Ⅷ. セラピストの個性・偶然の作用

 講演では、自閉症スペクトラム障害の増加について時代背景から読み解くと共に、社会構造の変化と発達の「非定型化」について指摘しました。また、自閉症スペクトラム障害あるいはそれに近い状態の子どもに対する心理療法的アプローチについて、「子どもの発達障害への心理療法的アプローチ」(2016年度まで上廣こころ学研究部門、現在も上廣寄付研究部門で実施)プロジェクトの成果から論じました。
 教育講演の模様は、下記リンク先の報告記事をご覧ください。
第39回日本精神病理学会大会で河合教授が講演しました(2016.10.16)

2017/10/24

広井教授の論文が掲載された共著書『科学知と人文知の接点――iPS細胞研究の倫理的課題を考える』が刊行されました

hiroi_ips.PNG 広井良典教授の論文が掲載された、iPS細胞研究の倫理的課題に関する共著書『科学知と人文知の接点――iPS細胞研究の倫理的課題を考える』が弘文堂より刊行されました。
 本書は京都大学iPS細胞研究所・山中伸弥所長監修、同研究所上廣倫理研究部門編によるもので、iPS細胞研究に関する倫理的課題を、自然科学および人文社会科学の双方の知見を踏まえて幅広く考究する内容となっており、上廣倫理財団設立30周年記念論集としての性格も持ち合わせています。
 全体の構成は、「特別対談 幹細胞研究の倫理的課題(山中伸弥所長、島薗進東京大学名誉教授)」に始まり、「第1部 幹細胞研究の現場から」、「第2部 iPS細胞研究所上廣倫理研究部門から」、「第3部 オックスフォード大学の応用倫理学者から」、「第4部 国内の人文学者から」、「第5部 政府・国際的視点から」となっており、広井教授の論文「iPS細胞が高齢化社会に及ぼす影響――公共政策の観点から」は第4部に収められています。
□書籍情報
『科学知と人文知の接点――iPS細胞研究の倫理的課題を考える』
山中 伸弥 監修・ 京都大学iPS細胞研究所上廣倫理研究部門 編
出版社:弘文堂
判型・ページ数:A5 上製 368ページ
定価:本体3,500円+税
発行日:2017年10月刊
ISBN-10:433575017X
ISBN-13:978-4335750175
出版社の書籍ページ(詳しい目次が載っています)
Amazon.co.jp の書籍ページ

2017/10/17

畑中助教の論考が『心理療法の広場』に掲載されました

 日本心理臨床学会が発行している広報誌『心理療法の広場』第10巻第1号通巻19号(2017年8月発行)に畑中千紘助教(上廣倫理財団寄付研究部門)の論考が掲載されました。
 本誌は臨床心理士の活動や心理臨床の仕事を一般の方たちに広く知ってもらうための雑誌で、全国の公立図書館、大学・高校の図書館などでも読むことができます。畑中助教は、「現代社会と心理臨床」という特集の中で「発達障害と現代的意識」と題し、次のような論考を寄稿しました。
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○論考について
 近年、発達障害がとても注目され、自分が発達障害ではないかと不安になったり、周りの人が発達障害なのではないかと思えてきたりしている人がとても多くいます。
 しかし、こころや精神は時代の影響を受けているもので、発達障害という概念もそのような流れの中で見てみると、少し見え方が変わってくるかもしれません。
 臨床心理士の仕事は、個々の人たちに関わりサポートすることが基本にありますが、発達障害への理解の仕方を発信することで社会が発達障害というものとどのように関わっていけばよいかについての視点を示していくことも重要な仕事だと思っています。(解説:畑中)

1710hatanaka_hiroba.png発達障害と現代的意識
京都大学こころの未来研究センター/上廣倫理財団寄付研究部門 畑中千紘
 こころには、どんな時代にも変わらないところと、時代に応じて少しずつ変わっていくところがあります。源氏物語を読んで、平安時代の人の恋心に共感できるのは時代を経ても変化しないこころの働きがあるからということができるでしょう。しかし一方で私たちは、三〇年前の服装を見るとどこか古くさく感じます。このような感じ方の変化は、こころが変わっていく部分をもっているからです。そのような変化は私たちが特に意識していなくても起こっています。私は流行には流されない、見た目なんかどうでもいいと思っている人でも、一世代前の服装が古く見えることには変わりがないでしょう。時代の変化に敏感な人もそうでない人も、多かれ少なかれ時代の影響を受けているものなのです。
 こころのもっているこのような仕組みは、こころの問題や症状にも表れてきます。この五〇年ほどの歴史を振り返ると、精神的・心理的な症状の流行はどんどん変わってきていると言われています。そうした流れの中で二〇〇〇年以降に注目されるようになったのが発達障害です。….
(論考より)

広報誌「心理臨床の広場」 | 一般社団法人日本心理臨床学会

2017/10/10

梅村研究員、畑中助教の共著論文が『箱庭療法学研究』に掲載されました

 梅村高太郎研究員、畑中千紘助教の共著論文が、『箱庭療法学研究』第30巻第1号(発行:日本箱庭療法学会)に掲載されました。
 これは、2016年度までに行われた上廣こころ学研究部門のプロジェクト「子どもの発達障害への心理療法的アプローチ」の成果です。数年にわたるプロセスを追うことで子どものこころがどのように変わっていくのかを示したもので、研究部門での継続的な取り組みが形になったものといえます。このプロジェクトは上廣寄付研究部門でも引き続き実施されています。

梅村高太郎・畑中千紘(2017), プレイセラピーが発達障害にもたらす効果の事例的・実証的検討―融合・分離の契機と破壊・対立を生み出す悪の意義―, 箱庭療法学研究, 30(1), 3-16.

○論文について
 これは、発達障害へのプレイセラピー(子どもの心理療法)の有効性と意義を示すため、プレイセラピーのプロセスと、6ヶ月ごとに実施した発達検査の変化を検討したものです。
 セラピーの中で、「悪」のイメージが出てくることは一般にはよくないと思われがちですが、ネガティブな心の働きが起こってくることはこころの発達に大きな意味をもつこと、そして、発達指数は全体として伸びていく中で、一度停滞し、崩れるプロセスがあることがその後のさらなる発達につながっていくことを示しています。

(解説:畑中千紘助教・上廣倫理財団寄付研究部門)

2017/09/25

熊谷教授が編著者の『ブータン:国民の幸せをめざす王国』が刊行されました

 熊谷誠慈准教授(上廣倫理財団寄付研究部門)が編著者の『ブータン:国民の幸せをめざす王国』が2017年7月、創元社より刊行されました。
 日本では2011年にブータン国王ご夫妻が来日されブータンブームが起こり、2017年には、秋篠宮眞子さまがブータンを訪問され、ニュースとなっています。
 ブータンは物質的繁栄とともに国民の幸福を追求する国として知られ、同国の国民総幸福(GNH)政策は国連も注目、日本では東京都荒川区を中心に、全国100近くの自治体が参加して「幸せリーグ」が設立されるなど、地方行政にも大きな影響を与えています。
 しかし、ブータンの国民は本当に幸福度が高いのか、仏教王国だが紛争はないのか、近代化との兼ね合いはどうなっているかなど、これまでほとんど伝えられなかったブータンの実像を様々なエピソードを交えながら紹介し、経済と幸福との関係、指導者のあり方など、日本の進路を考える上でも示唆に富む内容となっています。
 全体は以下の4部、計10章から構成され、上廣倫理財団寄付研究部門の熊谷准教授が第1章を、また、今枝由郎特任教授が第3章、4章を執筆しています。

1707kumagai_book.jpg<目次>
第1部 ブータンの歴史
  第1章 ブータンの歩みをたどる(熊谷誠慈)
  第2章 日本とブータンの交流史―京都大学を中心に(栗田靖之)
第2部 ブータンの文化
  第3章 仏教と戦争-第四代国王の場合(今枝由郎)
  第4章 ブータンの仏教と祭り-ニマルン寺のツェチュ祭(今枝由郎)
  第5章 イエズス会宣教師の見たブータン-仏教とキリスト教(ツェリン・タシ)
  第6章 ブータンの工芸品(ラムケサン・チューペル)
第3部 ブータンの社会
  第7章 輪廻のコスモロジーとブータンの新しい世代(西平直)
  第8章 ブータンの魅力とGNHの現在-世界はGNH社会を求めるのか(草郷孝好)
  第9章 「関係性」から読み解くGNH(国民総幸福)(上田晶子)
第4部 ブータンの自然・環境
  第10章 東ブータンの自然と農耕文化(安藤和雄)
<書籍情報>
『ブータン:国民の幸せをめざす王国』
編著:熊谷誠慈
出版社:創元社 (2017/7/13)
価格:1,800円+税
単行本:240ページ
ISBN-10: 4422360027
ISBN-13: 978-4422360027

出版社 書籍ページ (より詳しい目次が掲載されています)
Amazon.co.jp 書籍ページ

2017/07/19

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