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【教員提案型連携研究プロジェクト】大人の発達障害への心理療法的アプローチ(『発達障害』領域)

研究代表者
畑中千紘 京都大学こころの未来研究センター 特定助教
共同研究員
田中康裕 京都大学教育学研究科・准教授 教育人間学
十一元三 京都大学医学研究科・教授 精神医学
黒川嘉子 佛教大学文学部・准教授 臨床心理学
高嶋雄介 天理大学・講師 臨床心理学
共同研究員
小木曽由佳 こころの未来研究センター・日本学術振興会特別研究員PD
井芹聖文  京都大学大学院教育学研究科・大学院生
神代末人  京都大学大学院教育学研究科・大学院生
土井奈緒美 京都大学大学院教育学研究科・大学院生
長谷川藍  京都大学大学院教育学研究科・大学院生
皆本麻美  京都大学大学院教育学研究科・大学院生
                                    (教員提案型)
2000年代において発達障害への社会的関心は高まり、心理療法の現場でもそれへの対応が迫られることは未だ非常に多い。発達障害を自覚して訪れる人はもちろん、発達障害の特徴がはっきりと示されていなくても背景に軽度の発達障害が認められる人も多い。このような人たちへの心理療法においては、従来とは異なる見方やアプローチが求められることがこれまでに明らかになっている(河合俊雄編『発達障害への心理療法的アプローチ』創元社、2010年)。このような現状の一方で、発達障害への心理療法的対応のための視点をはっきりと呈示している研究は少ない。このプロジェクトでは心理療法の立場から1. 発達障害をどのように理解するか(発達障害概念についての臨床的理解と理論化)、2. 発達障害をどのように見立てるか(アセスメント方法の精緻化)、3. 発達障害にどのようにアプローチするか(有効な心理療法的方法論の検討)について明らかにすることを目的とする。
このことによって、現在は手探りで行われている心理療法における発達障害対応にひとつの指針を示すことができると考えられる。大人のケースにおいては、親や学校、発達相談機関などサポートの多い子どもとは異なり、人間関係や現実適応の問題が直接当人の生活を圧迫しやすく、また企業や周囲の人間にかかるストレスなどの問題も大きい。これについて理解と対応の枠組みを発信することは、発達障害と社会との共存を推進するという意味での大きな社会貢献となると考えられる。

2014/08/29

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