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【教員提案型連携研究プロジェクト】精神と科学との対話を通じたこころ観の再構築(『こころ観』領域)

研究代表者
熊谷 誠慈 京都大学こころの未来研究センター 特定准教授
連携研究員
マルクヘンリ・デロシュ 京都大学白眉センター・特定助教
共同研究員
モリー・ヴァラー 神戸大学・人文学研究科・特命助教
辻村優英   神戸大学経済経営研究所・助教
センター参画
吉川左紀子 京都大学こころの未来研究センター 教授
安田章紀   こころの未来研究センター・研究員
松下賀和(トゥプテン・ガワ) こころの未来研究センター・研究員
                                    (教員提案型)
第二次世界大戦終結後、わが国は敗戦による壊滅の中から奇跡的な復興を遂げ、一躍、世界に冠たる経済・技術大国となった。その中で、経済はおろか、健康、教育、文化など、あらゆる側面において、わが国は長足の進歩を遂げたかに見える。しかしながら、それらはおおよそ物質的な側面に限定されており、精神的な面では、進歩どころか大きな後退・混乱が認められるのではないか。わが国の自殺率が世界トップクラスであることも、その証左であろう。近年では、2011年3月11日の東日本大震災と、それに続く福島の原発事故は、経済・技術大国としての限界をありありと見せつける惨事であった。しかしながら、震災の混乱時に日本人が我を忘れて助け合う姿は、世界中の喝采を浴びただけでなく、例えば現代人が忌諱しがちだった「絆」などの「こころ」(精神性)に対する認識を改めるきっかけともなった。
 こうした背景から、本プロジェクトでは、現代社会にとって真に望まれる、新たな価値基準の創出に向けて、国内外の科学者や思想家、宗教家たちと対話・議論を重ねることで、東洋・西洋、科学・宗教など多様な視点から、「こころ」を再考することを目指す。とりわけ、若手の研究者や思想家・宗教家にも参加を募ることによって、若手の人材開発・育成に貢献することが予想される。また、研究成果については、シンポジウムや出版物を通じて広く社会に発信することで、学術界のみならず一般社会に対しても、豊富な精神的利益の還元が期待される。

2014/09/01

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