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【教員提案型連携研究プロジェクト】環境要因が潜在的認知に及ぼす影響 (『自然とからだ』領域)

【平成26年度 教員提案型連携研究プロジェクト】環境要因が潜在的認知に及ぼす影響 (『自然とからだ』領域)
研究代表者
上田 祥行  京都大学こころの未来研究センター 特定助教
連携研究員
齋木 潤   京都大学人間・環境学研究科 教授
センター参画
内田 由紀子 京都大学こころの未来研究センター 特定准教授
                                    (教員提案型)
 近年、意図が関与するような高次の注意過程に関する情報処理だけでなく、自動的に処理されるような初期の視覚過程である前注意過程に関する情報処理においても、観察者の周囲の視環境の影響を受けて情報処理が異なることが報告されている。このような初期の知覚・認知機能の文化差は、普段接している視環境の特徴をもっとも効率的に処理できるように脳内メカニズムが変容した結果であり、思考や推論の違いを生み出すベースとなっていると考えられる。
 本研究では、行動実験・コンピュータシミュレーション・脳イメージングの手法を活用することで、文化や環境の変化によってもたらされる初期視覚情報処理過程の変容プロセスの解明を目指す。注意の文化差を扱った研究では、課題によっては安定した文化差が得られないもの少なくない。本研究では、特に高次の意図や推論が関わる前の段階に注目することで、注意の文化差の本質を明らかにする。これらの成果は、知覚・認知における単純な文化差の検出に止まらず、ヒトが環境に適応するチューニング・メカニズムを明らかにし、如何にして文化独自の処理機構ができあがるのか、如何にして処理の個人差が生じるのかについて、新たな示唆を与えることが期待される。

2014/08/29

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