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【平成29年度 教員提案型連携研究プロジェクト】畏怖・畏敬感情の機能に関する心理学・神経科学的研究 (からだ)

【平成29年度 教員提案型連携研究プロジェクト】畏怖・畏敬感情の機能に関する心理学・神経科学的研究 (からだ)
研究代表者
 内田 由紀子 京都大学こころの未来研究センター 准教授
センター参画
 柳澤 邦昭 京都大学こころの未来研究センター 特定助教
                    (教員提案型)
人は雄大な自然の中に立たされた時、自然への畏怖・畏敬の念が生じ、人間を超えた何かの存在を感じ、自分自身の小ささを感じる。また、偉大な人物に対しての畏怖・畏敬の念、共同体での神事による畏怖・畏敬の念の共有など、畏怖・畏敬の念は社会的な特徴ももつ。この畏怖・畏敬の感情の機能は何であるのか。これを心理学的・神経科学的研究で実証的に明らかにすることが本研究の目的である。これまでの西洋(北米)の研究では、畏怖・畏敬感情を感じることで、寄付等の向社会的行動が促進されたり好奇心が高まったりすることが示されている(e.g., Piff et al., 2015)。会社・組織や地域コミュニティといった共同体は社会的に重要な機能を担っているが、組織のリーダーへの畏敬感情や神事等の畏怖・畏敬体験の共有は共同体へのコミットメントやきずな形成に寄与すると理論的には考えられている(Keltner & Heidt, 2003)。また、文部科学省学習指導要領は、道徳科目において畏敬の念を養うことを目標と定めており、教育政策上も重要な感情である。しかし、畏怖・畏敬の念を感じることの機能・効果について共同体との関連に関する実証研究は我々の知る限りない。畏怖・畏敬感情の社会的機能と神経基盤を実証的に明らかにすることで、心理学の理論に貢献するとともに、社会的場面・教育場面に対して根拠をもった還元・提案を行うことが可能となる。

2017/05/08

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