2012年度以前の出版・論文 アーカイブ

河合教授の編著書『ユング派心理療法』と『ギーゲリッヒ 夢セミナー』が出版されました

河合俊雄教授の編著書二冊が出版されました。


130301kawai.png■『ユング派心理療法』(ミネルヴァ書房)――河合俊雄 編著

出版年月日  2013年03月01日
ISBN 9784623065752
判型・ページ数 A5・308ページ
定価 2,940円
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「気鋭のユング派分析家による最新の入門書。詳しい解説と事例で学ぶ。」

「発達障害」「解離」「摂食障害」......ユング心理学は現代をどう受け止めるか。
ユング派心理療法は現代の問題に実践的な光を当てる。「第Ⅰ部 解説編」では,歴史的背景を踏まえた理論的基礎をレクチャーする中で,今現在のこころの問題の源泉を探る。そして「第Ⅱ部 事例編」では,11の臨床事例を著者が鮮やかに読み解く。「内面」と「深層」についてのとらえ方が劇的に変わる一冊。

ミネルヴァ書房・書籍紹介より)

前半の「解説編」では、「1.心理療法という場と主体性」「2.近代の心理療法とユング心理学的アプローチ」「3.中間対象としてのイメージ」「4.物語と象徴」「5.物語と象徴以前・以後」「6.イメージとの関係」という構成から成り、ユング心理学の基礎を河合教授が解説しています。

後半は「事例編」とし、11の臨床事例が紹介され、河合教授が個々の事例に対してコメントしています。巻末には「ユング派心理療法を学ぶ人のためのブックガイド」と索引も掲載。ユング心理学の基礎から具体的な実践例までを網羅した一冊となっています。


130226kawai.png■『ギーゲリッヒ 夢セミナー』(創元社)――ヴォルフガング・ギーゲリッヒ著/河合俊雄編著/田中康裕編

出版年月日  2013年02月26日
ISBN 978-4-422-11560-3
判型・ページ数 A5・256ページ
定価 2,940円
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心理療法を行っていると、クライエントからの夢の報告が結構あるという。本書では、夢を非常に大切にするユング派のなかでも独特のアプローチで尊敬を集めるギーゲリッヒ博士の夢セミナーの記録を逐語録形式で紹介する。簡単な事例概要のほかには、ごく短い夢の記述があるのみ。それらの素材だけで進められるセミナーは、驚くほど深い洞察へと導かれる。なぜ、夢の記述だけでそうした洞察が生まれるのだろうか?そのプロセスを丁寧にたどる。

創元社・書籍紹介より)

本書の刊行にあたり、河合教授から次のような紹介コメントが寄せられています。

「ユング派分析家であるギーゲリッヒ博士のもとで行われた夢セミナーの記録です。ギーゲリッヒは、夢を現実での出来事や家族関係など、外的なものに還元するのではなくて、夢を「内から見て」、そのインパクトを治療に生かそうという方法論をとっています。わずかなクライエントの情報と、2つくらいの夢について徹底的に取り組んだセミナーの記録で、私がイントロダクションを書いています。」


本の目次など、それぞれの詳しい内容は、出版社のウェブサイトでご覧いただけます。

『ユング派心理療法』(ミネルヴァ書房)の書籍ページへ
『ギーゲリッヒ 夢セミナー』(創元社)の書籍ページへ

河合教授の共著論文が『心身医学』に掲載されました

130228shinshinigaku.png こころの未来研究センター 河合俊雄教授の共著論文「甲状腺疾患の心身医療」が『心身医学』53巻第1号に掲載されました。


深尾篤嗣・高松順太・河合俊雄・宮内昭・花房俊昭(2013)「甲状腺疾患の心身医療」『心身医学』53(1),42-50.


■論文紹介
 甲状腺疾患は、頻度の高い代表的な内分泌・代謝疾患ですが、心身相関が問題になる例が多いことが知られています。こころの未来研究センターの「甲状腺疾患におけるこころの働きとケア」プロジェクトでは、臨床心理学の立場から、甲状腺疾患における心理的機序について研究してきました。
 本論文では、これまでの調査研究・臨床研究の成果を紹介し、主体性という視点から考察しています。「本症患者の心理臨床において、病気になったのは因果ではなくて、縁とみることにより,患者自身の生き方を考え直していくことにつながっていく」という知見を提示しています。


■【月刊】心身医学 53巻 1号
https://www.miwapubl.com/products/detail/1401

■医学論文ダウンロードサイト「メディカルオンライン」心身医学 53巻 1号
http://mol.medicalonline.jp/archive/search?jo=cv6jpsym&ye=2013&vo=53&issue=1

内田准教授の論文が『International Journal of Wellbeing』に掲載されました

130228uchida_journal.png こころの未来研究センター 内田由紀子准教授の論文(英語)が『International Journal of Wellbeing』に掲載されました。幸福の感じ方である「幸福感」と幸福の意味そのものである「幸福観」が文化とどのようにかかわっているのかについて、これまでの実証研究をレビューした論文です。


Uchida, Y., & Ogihara, Y. (2012). Personal or interpersonal construal of happiness: A cultural psychological perspective. International Journal of Wellbeing, 2(4), 354-369. doi:10.5502/ijw.v2.i4.5



Cultural psychological research reveals considerable variation in how people construe happiness and experience subjective wellbeing. This paper identified substantial cultural differences in (1) meanings of happiness, (2) predictors of happiness, and (3) how social changes such as globalization are related to happiness. In European-American cultural contexts, happiness is construed as including experience of a highly desirable and positive emotional state defined in terms of a high arousal state such as excitement and a sense of personal achievement. Moreover, individual happiness is best predicted by personal goal attainment and high self-esteem or self-efficacy. In contrast, in East Asian cultural contexts (i.e., those found in Japan), happiness is construed as including experience of both positive and negative emotional state. Happiness is defined in terms of experiencing a low arousal state such as calmness and interpersonal connectedness and harmony. Furthermore, individual happiness is best predicted by relationship harmony and emotional support from others. While people maintain traditional cultural norms, some societies and organizations are under pressure from globalization and this might affect happiness. We examined how cultural change affects wellbeing, especially focusing on current Japanese contexts where individuals have experienced an increasing shift toward individualism and have experienced a large national disaster. Cultural psychological perspectives regarding happiness provide important contributions to psychological science and society at large.

( ABSTRACT )


オンラインジャーナルにより全文をお読みいただけます。下記リンクにアクセスのうえ、PDFを開いてお読みください。

論文(英語)はこちら(『International Journal of Wellbeing』)
http://www.internationaljournalofwellbeing.org/index.php/ijow/article/view/139/268

『箱庭療法学研究』第25巻第2号に河合教授の巻頭言と畑中助教の共著論文が掲載されました

『箱庭療法学研究』第25巻第2号に河合俊雄教授の巻頭言「震災のこころのケアからみた心理療法・箱庭療法」と、畑中千紘助教(上廣こころ学研究部門)の共著論文「トイレ空間にみる現代の意識」が掲載されました。

■河合俊雄教授の巻頭言「震災のこころのケアからみた心理療法・箱庭療法」

2011年の東日本大震災のあと、筆者は日本箱庭療法学会と日本ユング心理学会合同震災対策ワーキンググループの委員長として、被災地に定期的に出向いて震災のこころのケアに関わってきた。震災のこころのケアについて様々な貢献をすることができたと思っているし、それについても何度か発表や報告を行ってきたが、本誌が箱庭療法学会員のための専門誌であることを考慮して、ここでは視点を180度逆にして、震災のこころのケアに関わることで、心理療法や箱庭療法について見えてきたことをいくつか指摘しておきたい。....
(巻頭言より抜粋)

巻頭言で河合教授は、日々変化する震災後の状況のなか手さぐりでケアに取り組む過程で出会ったエピソードを紹介しながら、1年9ヶ月に渡る支援活動で見えてきたこと、箱庭療法が被災者のこころのケアにおいて果たした役割、得られた効果などについて振り返っています。合同震災対策ワーキンググループによるこころのケア活動は現在も継続中で、河合教授は活動に対する支援募集を呼びかけています。

巻頭言は、J-STAGEで無料公開されており、下記リンクより全文をお読みいただけます。

「震災のこころのケアからみた心理療法・箱庭療法」箱庭療法学研究vol.25(2), pp.1-2」(J-STAGE ウェブサイト)


■畑中 千紘助教の共著論文「トイレ空間にみる現代の意識」

高嶋 雄介, 畑中 千紘, 井上 嘉孝, 古川 裕之「トイレ空間にみる現代の意識」
箱庭療法学研究vol.25(2), pp.13-24.

本論文では, 現代の最新トイレについて実例を挙げて分析することを通し, 現代を生きる人々の意識のあり方を考察した。「現代のトイレ」においては, 付加された多くの機能が排泄の痕跡を自動的に消し去るようになっているのに加え, 柔らかな光や音楽で使用者を包み込み, 受動的に身を任せるだけで排泄を済ますことが可能となっている。(中略)これは, 見通しの良さを追求し, 不快なものに関わろうとしない現代の意識と関連したものと考えられ, 心理療法の状況とも無縁ではない。最新のトイレに対して我々が感じる違和感は, 無自覚に透明性を高めることが, 不快さの裏にある豊かさや創造性に触れる契機を失うことでもあるということを示唆していると考えられた。
(抄録より抜粋)

臨床心理学を専門とし、時代によって移り変わる人のこころの様相をみつめながら研究に取り組む畑中助教は本論文にて、機能的にも構造的にもかつてのトイレとは異なる様相を呈している現代の最新トイレをとりあげ、不快なものを排除し、意識さえしなくなりつつある現代の意識の特性について考察しています。

論文は無料公開されていませんが、こころの未来研究センターの学術広報誌『こころの未来』第9号において、同様のテーマについて畑中助教が綴ったエッセイ「最新のトイレにみる現代のこころ――トイレの自立と影の喪失」が掲載されています。下記リンクより全文ご覧いただけますので、ぜひお読みください。

kokoronomirai9_hatanaka.pdf" target="_blank">『こころの未来』第9号 エッセイ「最新のトイレにみる現代のこころ――トイレの自立と影の喪失」畑中千紘

ベッカー教授と千石研究員の共著書『Buddhist Care for the Dying and Bereaved』が出版されました

130107becker_sengoku.pngカール・ベッカー教授、千石真理研究員他による共著書『Buddhist Care for the Dying and Bereaved』がWisdom Publications(米国)より出版されました。

本書は、死とブリーフケアを仏教的視点からみつめ研究・実践する13名の研究者、宗教家、活動家らが、宗派を超えて世界各国で取り組む活動内容や実績、提言を紹介した意欲書です。

日本人の死生観や倫理観に注目し、長年、研究を続けるベッカー教授は"Challenges of Caring for the Aging and Dying" と題し、日本社会が抱える高齢化や医療問題に触れ、死と向き合うことを恐れるようになった日本人が、かつては仏教的精神にもとづき伝統的に受け継がれた絆づくりや悲嘆ケアの方法を持っていたこと、またその方法論は欧米でも認知され、高く評価されていることを論じています。

ハワイにて僧侶、病院チャプレンとして活動し、帰国後も医療現場においてカウンセリング、スピリチュアルケアを行い仏教心理学研究に取り組む千石研究員は、"One Dies as One Lives: The Importance of Developing Pastoral Care Services and Religious Education"と題し、仏教チャプレンのシステムの確立と、宗教教育の重要性について、自身の実践経験を基に執筆しています。

Since its beginning, Buddhism has been intimately concerned with confronting and understanding death and dying. Indeed, the tradition emphasizes turning toward the realities of sickness, old age, and death--and using those very experiences to develop wisdom and liberating compassion. In recent decades, Buddhist chaplains and caregivers all over the world have been drawing on this tradition to contribute greatly to the development of modern palliative and hospice care in the secular world at large. Specifically Buddhist hospice programs have been further developing and applying traditional Buddhist practices of preparing for death, attending the dying, and comforting the bereaved.
Buddhist Care for the Dying and Bereaved contains comprehensive overviews of the best of such initiatives, drawn from diverse Buddhist traditions, and written by practitioners who embody the best of contemporary Buddhist hospice care programs practiced all over the world today.

Contributors include Carl B. Becker, Moichiro Hayashi, Yozo Taniyama, Mari Sengoku, Phaisan Visalo, Beth Kanji Goldring, Caroline Prasada Brazier, Joan Jiko Halifax, and Julie Chijo Hanada.

(Wisdom Publications)

Buddhist Care for the Dying and Bereaved

Jonathan S. Watts, Editor
Yoshiharu Tomatsu, Editor
Wisdom Publications, Somerville, MA USA
Pages: 312
Size: 6x9 inches
Binding: Paperback
ISBN: 1-61429-052-0

出版社の書籍紹介ページへ(英文・他サイト)

鎌田教授の共著書『仏教は世界を救うか―"仏・法・僧"の過去/現在/未来を問う』が出版されました

121227bukkyo.jpg鎌田東二教授、井上ウィマラ 高野山大学准教授、藤田一照 曹洞宗国際センター所長、西川隆範 シュタイナー研究家による共著書『仏教は世界を救うか―"仏・法・僧"の過去/現在/未来を問う』(地湧社)が出版されました。

2010年から2011年秋にかけて、鎌田教授が理事長を務めるNPO法人 東京自由大学で行われた連続シンポジウムの講義録が一冊の本にまとめられました。多彩な顔ぶれの講師らが集い、仏教の根本を掘り下げ、仏教の功罪と可能性、未来を深くみつめた示唆に富む一冊となっています。

仏教を足がかりに、それぞれに独自の活動の場を築き上げてきた4人の講師が、現場体験を生々しく語り合うことによって仏教の可能性を探る。
「仏とは何か?」「仏法は真理か?」「仏教は社会に有用か?」という3部構成で仏教との出会い、経典に基づく原点の解読、そして生活集団サンガ(僧伽)意味とその意義の再確認まで、現代的な視点から仏教の全容を語り尽くす。
仏教は私たちの生き方にどのように応え、そのような智慧を与えてくれるか、「私」という個が直面する問題と、「社会」に山積する問題を繋いで、「いま」をどのように生きるかという指針が読者それぞれの課題とそれぞれに読み方に応じて見えてくるだろう。

(書籍紹介文より)


『仏教は世界を救うか―"仏・法・僧"の過去/現在/未来を問う』
発売日:2012年12月1日
定価:2,520円
単行本・318頁
ISBN 9784885032219
発行元:地湧社

[主なもくじ]
1 仏とは誰か(余はいかにして仏教徒となりしか
辞典を抜け出た仏とは
神智学からブッダを見る
求道探究とブッダの教え)
2 仏法は真理か(仏教の「教え=法」をひもとく
仏教が説く真理と私
主体的な人生のうえで真理を生きる
そこに立ち現れてくる真理)
3 仏教は社会に有用か(俗世間に対するサンガの意義
霊魂からみる仏教の役割
仏教瞑想とサンガはいかに役立つか
ただならぬ現実を超えて提示するもの)

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内田准教授の論文が『実験社会心理学研究』に掲載されました

121221uchida.pngこころの未来研究センター 内田由紀子准教授の論文が『実験社会心理学研究』(第52巻 第1号 2012年9月 日本グループ・ダイナミクス学会)に掲載されました。遠藤由美 関西大学社会学部教授、柴内康文 同志社大学社会学部准教授(現所属:東京経済大学コミュニケーション学部教授)との共著論文です。


内田由紀子・遠藤由美・柴内康文. 人間関係のスタイルと幸福感:つきあいの数と質からの検討  実験社会心理学研究 52,1,63-75


人間関係への満足は幸福感を予測することが知られている。しかし,人間関係が幅広く,数多くの人とつきあうことが必要なのか,それともストレスが少なくポジティブな感情を感じられるような人間関係を維持することを重視するべきなのかについては明らかではない。本研究は,人間関係のあり方が幸福感とどのように関わるのかを探るため,つきあいの数の多さと,つきあいの質への評価に注目した。研究1ではソシオグラムを利用して身近な人間関係のグループを特定し,各々のグループの構成人数や,そのつきあいで感じる感情経験などを尋ねた。その結果,つきあいの質への評価が幸福感と関連し,どれだけ多くの人とつきあっているかは幸福感や身体の健康とは関わりをもたないことが示唆された。研究2ではより広範で一般的な人間関係を対象とし,関係性希求型の項目を加えて,関係志向性における個人差を検討した。結果,一般的にはつきあいの数が多いことと,つきあいの質への評価の双方が重要であるが,人間関係を広く求める「開放型」の人ではつきあう人の数が多いことが,既存の安定的な人間関係を維持しようとする「維持型」の人ではつきあいの質への評価が,それぞれ人生への満足感とより関連することを示した。また,開放型は維持型に比べてより多くの人と良い関係をもち,人生への満足感も高かった。これらの結果をもとに,人間関係が幸福感に与える影響について検討した。
(要約)


オンラインジャーナルが供給されていますので、全文をお読みいただけます。下記リンクにアクセスのうえ、PDFを開いてお読みください。


論文はこちら(J-STAGE『実験社会心理学研究』※外部サイト)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjesp/52/1/52_63/_article/-char/ja/

内田准教授の共著書「農をつなぐ仕事 ~普及指導員とコミュニティへの社会心理学的アプローチ~」が出版されました

no_wo_tsunagu.png 内田由紀子准教授と竹村幸祐 京都大学経営管理大学院助教(こころの未来研究センター連携研究員)の共著「農をつなぐ仕事 ~普及指導員とコミュニティへの社会心理学的アプローチ~」(創森社)が出版されました。

 社会心理学・文化心理学を専門とする内田准教授と竹村助教は、こころの未来研究センターでの「きずな形成」プロジェクトの一環として、2009年より「農業者をつなぐ」普及指導員という職業にスポットをあて、心理学の視点と方法で「普及指導員が農村社会で構築するきずな」を検証しています。全国で活動する数多くの普及指導員を対象にした大規模な調査を通してその役割を浮き彫りにすると共に、農村社会における社会的な「つながり」がどのように形成されているのかを明らかにし、地域社会や組織の根幹をなす「人と人をつなぐ」行為の重要性と"ワザ"について分析しています。

 長期に渡って繰り返し行ったアンケート調査や、全国各地の農村における普及指導員の働きをたずね歩いて地道に重ねたインタビューなどの研究成果をまとめた本書には、「つなぐ仕事」における普遍的ともいえる知恵が詰まっています。例えば、普及指導員のロールモデルの特徴として高い得点を得たのは、「説得力のある言葉や行動を通じて相手を納得させる」「知識や技術を実際に活かす」「農業者の視点に立ち、相手の心を理解しようとする」「熱意・情熱を持って人に接している」「知識や技術を伝えるのがうまい」の5項目でした。また、普及指導員の日々の業務での感情経験に関する研究結果では、「知識・技術、また、コミュニケーション能力の高い指導員ほどポジティブ感情を経験しやすくネガティブ感情を経験しにくい。特にコミュニケーション能力がより強い効果を持っていた」ことが分かりました。これらの結果は、農業普及という枠を超えて、広くビジネスシーンや教育現場など様々な場面においても参考になりそうです。

 また、本書には普及に関わる人々から執筆協力を得て集めることができた貴重なコラム10本も掲載されており、農をつなぐ人々の思いや経験談が生の声で伝わってきます。さらに心理学の豆知識を分かりやすく紹介した記事も散りばめられており、広く一般の方に読んでいただきやすい内容となっています。

 内田准教授と竹村助教は、書籍刊行にあたってこのようにコメントしています。

no-wo-tsunagu2.png「普及指導に携わる人が行っているような『人と人をつなぐ』という仕事は、農業現場に限らず、地域社会や組織の根幹をなすものだと考えています。一方で、そうした仕事はともすればその重要性が見えにくいものでもあります。私たちはこうした『見えにくいけれども重要なもの』に対して、心理学ならではの視点を用いて分析を行い、この著を記しました。この本を通して社会におけるつながりの重要性と、その構築におけるスキルを、農業関係者や心理学関係者のみならず、日本の多くの人たちに伝えることができればと思います」。

 書籍はアマゾンやおもな書店で販売中です。ぜひ手に取って、農をつなぐ仕事から「人と人をつなぐワザ」のエッセンスや「つなぐ力」の価値と可能性を読み取ってください。


『農をつなぐ仕事 ~普及指導員とコミュニティへの社会心理学的アプローチ~』
発売日:2012年11月19日
定価:1,890円(本体1,800円+税)
A5判・184頁
ISBN 978-4-88340-274-8 C0061
発行元:創森社

[主なもくじ]
刊行に寄せて 吉川左紀子 こころの未来研究センター センター長
第1章 コミュニティでの「つながる」力、「つなぐ」力
第2章 農村コミュニティに欠かせない「つながり」 
第3章 普及事業とは~スペシャリスト機能とコーディネート機能~
第4章 社会心理学調査からみ見る「つなぐ」仕事の実像
第5章 「つなぐ」仕事のワザとコミュニケーション能力
第6章 「つなぎ」力アップへの社会心理学的アプローチ

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内田准教授のインタビューを収録した単行本『リアル30's』(毎日新聞社)が出版されました

real30s.pngこころの未来研究センター 内田由紀子准教授のインタビューが収録された単行本『リアル30's』が10月30日、毎日新聞社より出版されました。

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バブル経済崩壊後 の「失われた20年」に青春期を過ごし、就職氷河期を経て社会に出た30歳世代。 働くことと生きることに悩みながら、迷いながら、閉塞感漂う社会でそれでも懸命に前に進もうとする彼らの姿をリアルに描き、大きな反響を呼んだ毎日新聞連載の単行本化。
社会への醒めた目線、仲間へのリスペクト、シェア感覚など、30歳前後の世代の本音と生き方から2012年日本の現実が見えてくる。 連載への読者ツイートも多数収録。

(毎日新聞社 書籍案内ページより)
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2012年1月より毎日新聞のナビ面、『毎日jp』にて連載された同タイトルの記事は、30歳世代のリアルな生き方や働き方、本音を紹介し、若者世代を中心にネット上で反響を呼びました。

内田准教授のインタビューは、「結びつき求める若者 社会の福音」というタイトルで1月17日に掲載されました。内閣府「幸福度に関する研究会」の委員として行った東日本大震災前後の若者への調査結果を紹介しながら、20代から30代の若者世代のなかで、"結びつき"を見直そうとしている人たちは幸福度が高いことなどを取り上げ、社会の移り変わりと若者の幸福の求め方の変化について考察しています。

インタビュー記事はウェブで読むことができます。下記リンクにアクセスし、ご覧ください。


■毎日jp『リアル30's:働いてる? 識者に聞く 結びつき求める若者 社会の福音−−京都大准教授・内田由紀子さん』
http://mainichi.jp/feature/news/20120117mog00m100034000c.html

■毎日jp『リアル30's:単行本に 迷い、悩む30代を紹介』
http://mainichi.jp/feature/news/20121020mog00m100006000c.html

鎌田教授が『古事記』に関する書籍3冊を出版。学術シンポジウム「古事記と宇宙」(11/23)で講演します

今年は古事記の編纂から1300年にあたり、あらためて古事記や日本神話の面白さに注目が集まっています。

この夏から秋にかけて、鎌田東二教授が執筆、監修した古事記に関する書籍が3冊出版されました。様々な角度から国のはじまりと神々が織り成す多彩なドラマに切り込み、日本神話の魅力を余すところなく紹介した書籍となっています。

また、11月23日(金・祝)には、京都大学と大和郡山市が開催する学術シンポジウム 「古事記と宇宙」に鎌田教授が講演者、パネラーとして登壇します。
シンポジウムの案内・申込みページはこちら


以下、最新書から順にご紹介します。

kojikiwonderland.png『古事記ワンダーランド(角川選書)』

鎌田東二(著)
発行所:角川学芸出版
発行日:2012年10月25日
●内容紹介
神々の無垢で残酷な暴力、動物への変身の物語......。『古事記』に満ち溢れる不可思議な出来事の数々が意味するものとは。神々の物語に託された人間の根源的思考、感覚、想像力を描き出す、創造性に満ちた古事記入門!
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konnaniomoshiroi.png『こんなに面白い日本の神話: 日本人として知っておきたい国の始まりと神々のドラマ (知的生きかた文庫)』

鎌田東二(監修)
発行所:三笠書房
発行日:2012年9月24日
●内容紹介
本書は、まず、第1章でこのように断片的に覚えている日本神話の物語を、『古事記』をもとに挿絵つきの「あらすじ」で紹介します。第2章と第3章では、日本神話の特徴や古代史と神道との関連性、祭や民俗文化の源流など、日本人の原風景を神話から探ります。第4章は、神話の聖地と登場する神々を小事典として編みました。本書はコンパクトにまとめた「日本神話のすべて」です。
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nihonshinwano.png『「日本神話」の謎を楽しむ本』

日本博学倶楽部 (著), 鎌田東二 (監修)
発行所:PHP研究所
発行日:2012年8月22日
●日本最古の文書である『古事記』を元に「日本神話の謎」を一緒に解き明かしてみませんか?本書は「超」がつくほどわかりやすい日本神話の解説本です。国生み、黄泉国訪問、天岩戸伝説から国作り、国譲り、天孫降臨、そしてヤマト政権を形作った天皇たちの物語まで、『古事記』のあらすじと神様列伝をミックスしながら紹介しているため、とにかくわかりやすい! さらに神様たちの特徴的な活躍にはリアルビジュアルがついているのが読むのが楽しい! 古代史食わず嫌いのあなたも、これまで何度か挑戦して挫折したあなたも、きっと最後まで読める一冊!
出版社の書籍ページへ

阿部助教の論文が Psychologia に掲載されました

120906.pngこころの未来研究センター 阿部修士助教が執筆した総説論文が、国際心理科学誌 "Psychologia Vol.55 No.2" に掲載されました。

Nobuhito Abe (2012)
Neuroimaging studies of false memory: a selective review
Psychologia 55(2): 131-145

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This article reviews neuroimaging studies that have attempted to distinguish between true and false memory retrieval. It also reviews neuroimaging studies that have measured neural activity during encoding and addresses the question of whether the encoding-related neural activity predicts subsequent memory distortions. Finally, there is a brief discussion from the cognitive neuroscience perspective about whether the memory distortion reflects deficient cognitive processing or is a by-product of adaptive cognitive processing.

(Abstractより)
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本論文は、「記憶の間違い」の背景にある脳のメカニズムについての総説論文です。

□"Psychologia" (発行:Psychologia Society)
http://www.educ.kyoto-u.ac.jp/cogpsy/psychologia/

千石研究員が執筆担当した『仏教心理学キーワード事典』が出版されました

2012-08-29.pngこころの未来研究センター 千石真理研究員が執筆を担当した『仏教心理学キーワード事典』が春秋社より出版されました。

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本書は、仏教と心理学を橋渡しすべく、読む事典・活用する事典として編集された新たな試みである。震災のトラウマで悩む人々に仏教は何が出来るのか、といった現実的なケアの視点から、ブッダの悟りの契機となった瞑想法を心理学・心理療法との関連で理解するなど、仏教と心理学をつなぐさまざまなテーマからなる。

(春秋社HP 書籍紹介より)
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千石研究員が執筆を担当したのは、自身が専門とする「内観療法」のキーワードです。キーワード本文では、浄土真宗僧侶の吉本伊信が考案した内観療法がどのような経緯で生まれ、教育や医療の現場で適用されて研究が国内外に拡がったか、また、最終的な自己変革をめざして取り組む内観療法の具体的な方法が分かりやすく紹介されています。

□詳しい本の紹介ページはこちら
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-36059-0/

河合教授の論文が The Journal of Analytical Psychology に掲載されました

2012-08-27.pngこころの未来研究センター 河合俊雄教授の英語論文が "The Journal of Analytical Psychology" に掲載されました。


Kawai, Toshio: The Red Book from a pre-modern perspective: The position of the ego, sacrifice and the dead.
The Journal of Analytical Psychology. Vol.57(3), Jun 2012, pp. 378-389.

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This paper tries to investigate The Red Book from a pre-modern point of view especially with reference to a Japanese cultural and clinical perspective. In spite of overwhelming contents from the unconscious, the position of the ego is remarkable as a formal aspect throughout The Red Book.....

(Abstractより)
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河合教授はこの論文について、「ユングの『赤の書』について、日本の視点からコメント・研究したものです。圧倒的なヴィジョンを体験しているときのユングの自我の強烈さ、ヴィジョンの内容では犠牲と死者との関係に着目しています」と、紹介しています。


なお『赤の書』は、2010年に翻訳書が創元社より出版されており、河合教授が監訳をつとめています。

□関連記事
『赤の書 ―The"Red Book"』(創元社)紹介ページ

「半世紀経てユング『赤の書』理論を裏付ける日記刊行」(朝日新聞)

『心理学評論 vol.55 No.1:幸福感と文化』に河合教授、内田准教授らの論文が掲載されました

2012-08-08.png『心理学評論 vol.55 No.1』に河合俊雄教授、内田由紀子准教授の論文と、北山忍センター特任教授によるコメント論文、さらにカール・ベッカー教授と内田准教授がプロジェクトに携わった共著論文が掲載されました。
今号の特集は「幸福感と文化」です。特集では、京都大学グローバルCOE「心が活きる教育のための国際的拠点」における「幸福感の国際比較研究」プロジェクトを紹介すると共に、国内外の研究者による幸福感と文化に関する多彩な論考が集まりました。
以下、こころの未来研究センターの研究者による論文を、担当編集委員である楠見孝・教育学研究科教授による解説文からの引用と共にご紹介します(著者名のうち太字がこころの未来研究センター関係者です)。


p26-42
「文化的幸福観―文化心理学的知見と将来への展望―」
内田由紀子・荻原祐二
▽紹介文:「『文化的幸福感』の概念を提唱して、人々の幸福の捉え方、幸福の予測因、社会経済環境と幸福の関連における文化差について概観して、現代の日本の若者をめぐる問題や、内田が委員を務めている内閣府による日本における幸福度指標や施策についても言及しています。」

p43-46
「個人主義と幸福―内田・荻原論文へのコメント―」
北山忍
▽紹介文:「文化心理学の第一人者による北山コメント論文では(略)、日本人と個人主義、大災害と幸福、幸福感指標について論じています。そして、個の概念を尊重する生活の形式、組織、そして文化の仕組みを構築していく必要性、共感性に基づく社会の統合や共同体意識と幸福の形式の模索、そして、その成果を心身の健康という形で、心理指標、人口統計学的など複数指標を総合的評価する必要があると述べています。」

p70-89
「幸福感の国際比較研究―13カ国のデータ―」
子安増生・楠見孝・Moises Kirk de CARVALHO FILHO・橋本京子・藤田和生・鈴木晶子・大山泰宏・Carl BECKER(カール ベッカー)内田由紀子・David DALSKY・Ruprecht MATTIG・櫻井里穂・小島隆次
▽紹介文:「計量的な分析によって、グローバルCOEのテーマ「心が活きる教育のための国際的拠点」における「心が活きる」ということを有能感、生命感、達成感の3軸でとらえ、その合力としての幸福感を仮定しています。そして、学歴や自尊心、教育と幸福の考え方、幸福に関するメタ認知がどのような影響を及ぼし、国の間でどのような差があるかをクラスター分析と構造モデリングを用いて明らかにしています。」

p195-202
「心理療法からみた幸福」
河合俊雄
▽紹介文:「特集号の最後を飾る河合論文『心理療法から見た幸福』は、長年の心理臨床経験を踏まえた分析心理学に基づく論文です。心理療法からみた幸福の概念や主観的幸福感に関する議論は、他の章における実証的データにもとづく議論と多くの共通性を持つことに読者は気づくと思います。ここでは、フロイトが、幸福を人間の目標と位置づけ、苦痛や不快がないことと、快感を体験することの両面から捉えていたこと、幸福感が経済的な豊かさよりも主観によって決まることを指摘しています。こうした主観的で自己反省的な幸福感は、18世紀以降の近代のヨーロッパで生まれ、心理療法もこうした近代の自己意識を基盤にしていること、そして現代のわれわれは近代の自己意識にとらわれない幸福感と心理療法の見直しが必要であることを指摘しています。」

そのほかの論文も文化と幸福感研究の第一人者によるもので、非常に充実した内容の特集号です。

■心理学評論のHP
http://www.psy.bun.kyoto-u.ac.jp/hyoron/

震災報道関係者への調査結果報告書をリリースしました。

「東日本大震災とこころの未来」のプロジェクトの一環として、震災・原子力発電所事故の報道に携わった関係者の方への調査を行い、その結果報告をリリースいたしました。
(研究代表者:内田由紀子・こころの未来研究センター准教授)

新聞社、放送局等、報道関係者115名の方々にご協力をいただきました。心より御礼申し上げます。
(回答期間:2012年3月6日~4月13日)

詳細は下記リンクをご覧ください。

調査報告のページへ

ノラサクンキット連携研究員と内田准教授の研究成果が公刊されました。

Norasakkunkit, V., Uchida, Y., & Toivonen, T. (2012). Caught between culture, society, and globalization: Youth marginalization in postindustrial Japan. Social and Personality Psychology Compass, 6/5, 361-378.

ノラサクンキット連携研究員が、日本学術振興会外国人特別研究員としてこころの未来研究センターに滞在し、内田准教授と行った2010年度の教員提案型連携プロジェクト「青年期の社会的適応:ひきこもり・ニートの文化心理学的検討」の研究成果です。
グローバリゼーションと若者の「やる気」の関連を、社会心理学・文化心理学・社会学の融合的視点から検証しています。
詳細はこちらをご覧下さい

また、サイエンスポータルには内田准教授による、この研究についての概説が掲載されています。あわせてご覧ください。

鎌田教授の出版情報です。

<書籍>
鎌田東二・玄侑宗久『原子力と宗教――日本人への問い』 角川oneテーマ21新書、角川学芸出版、2012年3月10日刊

image001%20%282%29.jpg角川学芸出版の書籍紹介ページへ


鎌田東二編『日本の聖地文化――寒川神社と相模国の古社』 創元社、2012年3月31日刊

image002%282%29.jpg創元社の書籍紹介ページへ(立ち読みもできます)


<研究年報>

研究年報『身心変容技法研究』第1号をPDF(128頁)公開しました。

目次
 科研研究年報誌『身心変容技法研究』を創刊するにあたって 鎌田東二
 第一部 宗教と身心変容技法
  鎌田東二「身心変容技法生成の場としての洞窟」
  鶴岡賀雄(東京大学大学院人文社会系研究科教授・宗教学・キリスト教神秘主義研究)「西欧キリスト教における「身心変容」研究への展望」
  町田宗鳳(広島大学大学院総合科学研究科教授・比較宗教学・仏教研究)「声の力と意識変容体験」
  棚次正和(京都府立医科大学大学院教授・宗教哲学・祈り研究)「哲学的反省と神秘的経験の間‐ベルクソンとマルセルの思索を手がかりにして」
  津城寛文(筑波大学大学院哲学思想系教授・宗教学・神道行法研究)「宗教の実践と研究--いくつかの先行例を参照して」
 第二部 心と身体のワザ学
  河合俊雄(京都大学こころの未来研究センター教授・臨床心理学・ユング研究)「心理療法と身心変容」
  井上ウィマラ(高野山大学文学部准教授・スピリチュアケア学・仏教瞑想研究)「研究構想:ヴィパッサナー瞑想、スピリチュアルケアから見た身心変容技法」
  倉島哲(関西学院大学社会学部准教授・社会学・身体論)「太極拳と気功における身体的リアリティの変容」
  篠原資明(京都大学大学院人間・環境学研究科教授・美学・まぶさび瞑想)「まぶさび、知行遊と身口意」
 第三部 身心変容と脳科学
  齋木潤(京都大学大学院人間・環境学研究科教授・認知科学)「瞑想と「協調による制御」:試論」
  乾敏郎(京都大学大学院情報学研究科教授・認知情報学)「心身変容の脳内メカニズムの検討」
  永沢哲(京都文教大学総合社会学部准教授・宗教学・チベット仏教学)「仏教瞑想と脳科学」
 第四部 公開シンポジウム記録「身心変容技法の比較宗教学――心と体とモノをつなぐワザの総合的研究」
  基調講演 内田樹(神戸女学院大学名誉教授・凱風館館長)「身心変容技法としての武道と芸道~合気道と能を中心に」
  講演 町田宗鳳(広島大学大学院教授・比較宗教学・禅僧)「禅と念仏の身心変容技法」
  指定討論:認知科学から齋木潤(京都大学大学院教授・認知科学)
       宗教学から棚次正和(京都府立医科大学教授・宗教哲学)
       パネル・ディスカッション 
 編集後記 鎌田東二・奥井遼・原章


■『モノ学・感覚価値研究』第6号は、「モノ学・感覚価値研究会」のHPの「研究年報」欄「本文」のところで全頁178p全文PDF掲載しました。(クリックで『モノ学・感覚価値研究』第6号のPDFファイルが開きます(24MB)。
 目次
  鎌田東二 第6号刊行に際して
 第一部 こころのワザ学
  鎌田東二「こころの練り方その二 「信心」と「身心」の中世から「性命」と「もののあはれ」の近世へ」
  熊谷誠慈「チベット・ブータン仏教におけるこころ観~こころを観るワザ~」
  濱野清志「わざが生まれる心体―臨床心理学の視点から」
 第二部 ワザと地域
  シンポジウム記録:2011年11月23日実施「ワザとこころ~葵祭から読み解く」大重潤一郎・やまだようこ他
  シンポジウム記録:2011年11月24日実施「沖縄・久高島のワザとこころ」大重潤一郎・須藤義人他
 第三部 アイドルとアウラ
  石井匠「アイドルのモノ学」
  秋丸知貴「ヴァルター・ベンヤミンの『アウラ』概念について」
 第四部 モノ学と「3・11」後のアート
  大西宏志「物気色展11・11」
  近藤高弘「『命のウツワ』プロジェクト」
  鎌田東二+大西宏志+近藤高弘ほか 鎌田座「モノ学的世界観と自然の力と人の営み」
  秋丸知貴「物気色11・11」展評
 編集後記・奥付 合計 178p

内田准教授が一章を執筆した本が出版されました

「心理学研究法5 社会」(大山正監修・岡隆編) 誠信書房
第12章内田由紀子・今田俊恵 「文化」(286-312頁)

社会心理学の研究方法についてわかりやすく解説した書籍です。特に12章では比較文化研究における手法と注意点について、具体的な事例を紹介しつつ概説しています。

河合教授の出版情報です。

ユング心理学研究第4巻「昔話と日本社会」に、シンポジウム「河合隼雄の『昔話と日本人の心』を読む」(大澤真幸・河合俊雄・川戸圓)の記録が集録されています。
創元社の図書案内ページへ

河合教授の著作が電子書籍として出版されました。

河合教授著 『村上春樹の「物語」:夢テキストとして読み解く』(新潮社)が、電子書籍として出版されました。紹介ページはこちらです。

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内田准教授が一章を執筆した本が出版されました

「自己の心理学を学ぶ人のために」(梶田叡一, 溝上慎一編 世界思想社)。

内田准教授は 「北山忍の文化的自己観」(25-40頁)を執筆しています。 

河合教授が一章を執筆した本が出版されました

ユング著 吉村博次訳 河合俊雄 解説 『心理学的類型』 中央公論新社
河合教授は、「ユング『心理学的類型論』 解説」1-19頁 を執筆しています。

平石助教、敷島連携研究員、安藤連携研究員らの共著論文がオンライン公刊されました。

Kai Hiraishi, Shoko Sasaki, Chizuru Shikishima and Juko Ando. (2012). The Second to Fourth Digit Ratio (2D:4D) in a Japanese Twin Sample: Heritability, Prenatal Hormone Transfer, and Association with Sexual Orientation. Archives of Sexual Behavior.

こころ学でも紹介した、指の長さの比にかんする研究です。母親の胎内での性ホルモンの影響を受けるという指の長さの比。それじゃぁ、一緒に胎内で育った双子さんではどうなのでしょう?多くの双生児研究者の方々のご協力をえて研究しました。

ノラサクンキット連携研究員と内田准教授の共著論文が公刊されました。

Norasakkunkit, V., & Uchida, Y., (2011). Psychological Consequences of
Post-Industrial Anomie on Self and Motivation Among Japanese Youth. Journal of
Social Issues, 67, 774-786.
ノラサクンキット連携研究員が、日本学術振興会外国人特別研究員としてこころの未来研究センターに滞在し、内田准教授と行った昨年度の教員提案型連携プロジェクト「青年期の社会的適応:ひきこもり・ニートの文化心理学的検討」の研究成果です。
ニートひきこもり傾向と若者の「やる気」の関連を、グローバリゼーションの影響という視点から検証しています。
詳細はこちらをご覧下さい

内田准教授の論文がリリースされました。

内田由紀子・高橋義明・川原健太郎(2011) 東日本大震災直後の若年層の生活行動及び幸福度に対する影響  内閣府経済社会総合研究所ワーキングペーパー

無断引用・転載禁止の注釈を了解した上でのダウンロードとなりますのでこちらのサイトを経由してダウンロードをお願いいたします。


鎌田教授の出版情報です。

1、 鎌田東二著 『現代神道論――霊性と生態智の探究』1~254頁、春秋社、2011年11月30日刊
gendaisinto.jpg春秋社の書籍紹介

2、 鎌田東二編 『遠野物語と源氏物語――物語の発生する場所とこころ』、創元社、2011年12月1日刊
toono.jpg創元社の書籍紹介

平石助教が一章を執筆した本が出版されました

「発達科学ハンドブック2 研究法と尺度」(日本発達心理学会・編 新曜社)。

平石助教は第15章「生物・進化史論との関係でみた研究法」(pp.186-196)を執筆しています。

小田連携研究員(名工大・准教授)の「利他学」が電子書籍になりました。

一般公募連携研究プロジェクト「利他主義の進化認知科学的基盤」の代表者である、小田亮先生(名古屋工業大学・准教授)の「利他学」が、電子書籍になりました。一部、立ち読みもできます。

以下に、紙本出版時の情報を転記します。

----------
「利他学」(新潮選書)

「人はなぜ赤の他人を助けるのか?」 他人に親切にすることは、一見すると当たり前のことのようで、よくよく考えると不思議なことです。なぜ「不思議」で、その不思議をどうやって解くことができるのか。人間行動進化学の視点から紹介した本です。

一般公募連携プロジェクト「利他主義の進化認知科学的基盤」の成果も数多く紹介されています。どうぞご覧下さい!

鎌田教授の被災地追跡調査報告(10月10日~13日、11月6日)を掲載します。

平石助教が一章を担当した書籍が出版されました。

「展望 現代の社会心理学」シリーズ(日本社会心理学会の50周年記念事業)

第3巻「社会と個人のダイナミクス」(唐澤穣・村本由紀子編著、誠信書房)

平石助教は第13章「人間行動への進化的視点」を担当しました。

ノラサクンキット連携研究員と内田准教授の共著論文が刊行されました。

Toivonen, T., Norasakkunkit, V. and Uchida, Y. (2011) Unable to conform, unwilling to rebel? youth, culture, and motivation in globalizing Japan. Front. Psychology 2:207. doi: 10.3389/fpsyg.2011.00207


論文へのリンクはこちらですこちらです。


昨年度の教員提案型連携プロジェクト「青年期の社会的適応:ひきこもり・ニートの文化心理学的検討」の研究成果です。グローバリゼーションが現代社会と若者のこころにもたらした影響を、社会学と文化心理学の知見から考察しています。

河合教授の著書が刊行されました。

河合俊雄 著 『村上春樹の「物語」-夢テキストとして読み解く』(新潮社) 2012.8.31


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新潮社の書籍紹介ページはこちらです。


新潮社『波』2011年9月号における大澤真幸氏の書評はこちらです。

鎌田教授による東京仏教青年会「宗教者災害支援連絡会・第2回、第3回情報交換会」報告を掲載します。

東京仏教青年会「宗教者災害支援連絡会・第2回情報交換会」(5 月22 日、東京大学仏教青年会、本郷3 丁目)参加報告

東京仏教青年会「宗教者災害支援連絡会・第3回情報交換会」(6 月19 日、東京大学仏教青年会、本郷3 丁目)参加報告

鎌田教授による『東日本大復興祈願並び犠牲者慰霊 大採燈祭』参加報告書を掲載します。

内田准教授よる論文「A Holistic View of Happiness: Belief in the Negative Side of Happiness is More Prevalent in Japan than in the United States」が出版されました。

文化心理学の観点から、幸福とは何かという「幸福観」について検討した研究です。

Uchida, Y. (2011). A Holistic View of Happiness: Belief in the Negative Side of Happiness is More Prevalent in Japan than in the United States, Psychologia, 53, 236-245.
要旨はこちら

小田亮・連携研究員(名古屋工業大学准教授)の著書が出版されました。

「利他学」(新潮選書)

「人はなぜ赤の他人を助けるのか?」 他人に親切にすることは、一見すると当たり前のことのようで、よくよく考えると不思議なことです。なぜ「不思議」で、その不思議をどうやって解くことができるのか。人間行動進化学の視点から紹介した本です。

一般公募連携プロジェクト「利他主義の進化認知科学的基盤」の成果も数多く紹介されています。どうぞご覧下さい!

ノラサクンキット外国人特別研究員、北山忍連携研究員、内田准教授による共著論文「Social anxiety and holistic cognition: Self-focused social anxiety in the United States and other-focused social anxiety in Japan 」のオンライン版が出版されました。

ビナイ・ノラサクンキット外国人特別研究員(ミネソタ州立大学准教授)、北山忍連携研究員(ミシガン大学教授)、内田由紀子准教授による論文が公刊されました。

Norasakkunkit, V., Kitayama, S., & Uchida, Y. (2011). Social anxiety and holistic cognition: Self-focused social anxiety in the United States and other-focused social anxiety in Japan, Journal of Cross-Cultural Psychology
オンライン版

日米での対人恐怖傾向と認知(周辺情報にどれだけ注意を向けるか)との関わりについて、文化心理学的に検証した論文です。

内田准教授、竹村研究員、吉川センター長による共著論文「農村社会における普及指導員のコーディネート機能」が出版されました。

教員提案型連携プロジェクト「社会的ネットワークの機能と性質:「つなぐ」役割の検証」
の一環として行われた研究についての論文が公刊されました。

内田由紀子・竹村幸祐・吉川左紀子 (2011). 農村社会における普及指導員のコーディネート機能 社会技術研究論文集, 8, 194-203. PDFはこちら


日本の農村社会における普及指導員を対象とした調査から、関係機関や農業者同士の連携調整を行うなどの「コーディネート機能」の役割を検証しています。

鎌田教授の出版情報です。

1、 鎌田東二「『古事記』と聖地」『現代思想5月臨時増刊号 総特集 古事記 1300年目の真実』132~141頁、青土社、2011年4月25日刊

2、 鎌田東二×安藤礼二「神話を生きなおす~古事記が語るもの」(対談)、『現代思想5月臨時増刊号 総特集 古事記 1300年目の真実』102~123頁、青土社、2011年4月25日刊

3、 鎌田東二「日本神話における男性性と女性性」『ともいきがたり』高田公理編、240~245頁、創元社、2011年3月20日刊

4、 鎌田東二「『乱世』と鴨長明と後白河上皇」『月刊京都9月号』66~69頁、白川書院、2011年4月1日刊

5、河合俊雄・鎌田東二『京都における癒しの伝統とリソース研究プロジェクト報告書』1~188頁、京都大学こころの未来研究センター、2011年3月15日

6、鎌田東二「『こころの練り方』探究事始め~その一」『モノ学・感覚価値研究第5号』2~12頁、京都大学こころの未来研究センター刊、2011年3月31日

7、鎌田東二「滝行~その日本的身体技法(ボディワーク)の形成と特色についての一考察」『モノ学・感覚価値研究第5号』64~73頁、京都大学こころの未来研究センター刊、2011年3月31日

8、鎌田東二「聖なる場所の美といのち」『MIND-BODY SCIENCE』6~10頁、人体科学会、2011年3月31日

9、鎌田東二「文化のルーツを探る――木にまつわる信仰について」『縄文巨木シンポジウム―日本の樹木利用のルーツから京都の文化・芸術・産業の発展を展望する―論集』35~40頁、京都大学縄文巨木プロジェクト、2011年3月19日

京都大学心理学連合(編)心理学概論(ナカニシヤ出版)が刊行されました。

京都大学心理学連合(編)心理学概論(ナカニシヤ出版)が刊行されました。
吉川教授が「感情」、船橋教授が「脳の構造」、河合教授が「心理療法の技法」、ベッカー教授が「死の受容」について、執筆しています。


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ナカニシヤ出版の書籍紹介ページ

敷島連携研究員、平石助教、安藤連携研究員らによる共著論文が出版されました。

Shikishima, C., Yamagata, S., Hiraishi, K., Sugimoto, Y., Murayama, K., & Ando, J. (2011). A simple syllogism-solving test: Empirical findings and implications for g research. Intelligence, 39(2-3), 89-99. doi:10.1016/j.intell.2011.01.002


「全てのヒトはこころを持つ」
「アリストテレスはヒトである」
ゆえに
「アリストテレスはこころを持つ」


古来、論理的思考は人間の知性の現れてと考えられてきました。この研究では、三段論法を5つ、多くの双生児協力者の方々と、その親御さん方に回答していただいたデータを分析しました。三段論法を解く力は、青年期にかけて上昇し、30~50代まで安定したあと、ゆるやかに低下すること。年齢と共に、遺伝の影響力が強くなっていくなど、一般知能検査で良く知られているのと同じパターンが見られることが分かりました。


本研究は、一般連携研究プロジェクト「”社会的こころ”の多様性の進化的・遺伝的基盤に関する研究-双生児法による」(代表:安藤寿康・慶應義塾大学教授)の一環として行われました。

河合教授のシンポジウム記録と畑中研究員の著書が出版されました。

日本ユング心理学会での基調講演、山極寿一「暴力の由来」と、続けて行われたシンポジウム(山極寿一・河合俊雄・宮野素子)の記録が出版されました。
ユング心理学研究 第3巻『魂と暴力』日本ユング心理学会編 創元社 2011年3月

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畑中千紘『話の聴き方からみた軽度発達障害:対話的心理療法の可能性』こ
ころの未来選書、創元社 2011年3月
が出版されました。

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敷島連携研究員・平石助教・安藤連携研究員らの共著論文が出版されました。

敷島千鶴・平石界・山形伸二・安藤寿康. (2011). 共感性形成要因の検討:遺伝―環境交互作用モデルを用いて. 社会心理学研究, 26(3), 188-201.


他者の痛みや喜びを我がことのように感じることを「共感」(empathy)といいます。共感は人間が社会を作る上で大きな役割を果たしていると思われます。共感があるからこそ、人と人は助け合うことができる、とまで論じる研究者もいます。それでは、共感はどのように養われるのでしょうか?親が愛情深く育てることで、共感が養われるのでしょうか。それとも親の養育態度はあまり関係ないのでしょうか。本研究では、双生児データを分析することで、この疑問にチャレンジしました。


本研究は、一般連携研究プロジェクト「”社会的こころ”の多様性の進化的・遺伝的基盤に関する研究-双生児法による」(代表:安藤寿康・慶應義塾大学教授)の一環として行われました。

平石助教が一章を執筆した本が出版されました

「現代の認知心理学 第7巻 認知の個人差」(箱田裕司編著, 北大路書房)。

平石助教が第4章の「認知の個人差の進化心理学的意味」(pp. 76-102)を執筆しています。
また連携研究員の安藤寿康・慶應義塾大学教授が、第5章「認知の個人差と遺伝」を著しています。合わせてお読みいただければ幸いです・

船橋新太郎教授編集の『依存学ことはじめ - はまる人生、はまりすぎない人生、人生の楽しみ方』が公刊されました。

『依存学ことはじめ - はまる人生、はまりすぎない人生、人生の楽しみ方』 帚木 蓬生, 村井 俊哉, 廣中 直行, 西村 周三, 谷岡 一郎 (著), 船橋 新太郎 (編) 晃洋書房 2011年3月
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本書は、センターの平成19年度~平成21年度連携研究プロジェクト『依存症に関する総合的研究』で開催したシンポジウムに基づいて作成されました。

小田連携研究員・平石助教の共著論文がオンライン公刊されました

Oda, R., Niwa, Y., Honma, A., & Hiraishi, K. (n.d.). An eye-like painting enhances the expectation of a good reputation. Evolution and Human Behavior, In Press, Corrected Proof. doi:10.1016/j.evolhumbehav.2010.11.002

他人の目は気になると言います。でもなぜでしょう?人目を気にして悪いことできなくなるから?それとも、人目を気にして、良いことをしようと思うから?実験から明らかになったことは...。

本論文は、一般公募連携研究プロジェクト「利他主義の進化認知科学的基盤(研究代表者:小田亮・名古屋工業大学准教授)」の成果です。

鎌田教授の出版情報です。

鎌田東二・一条真也『満月交感』上1~308頁、下1~313頁、水曜社、2011年1月27日刊
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鎌田東二「聖地とは何か」(NHKテレビテキスト『知楽遊学シリーズ NHK極める! 千住明の聖地学』10~17頁、日本放送出版協会、2011年2月1日刊)

鎌田東二「聖地にして政地沖ノ島」『月刊京都』1月号、66~69頁、白川書院、2011年1月1日刊

鎌田東二「上御霊神社と『物気色』展」『月刊京都』2月号、66~69頁、白川書院、2011年2月1日刊

平石助教の論文が公刊されました

平石界. (2011). 利他行動の進化理論について幾つかの補足-山本論文へのコメント-. 心理学評論, 53(3), 437-440.

「霊長類の比較認知科学」の特集号に掲載されました。こころ学でも以前に研究を紹介した、山本真也さんによるレビュー論文「要求に応えるチンパンジー 利他・互恵性の進化的基盤」へのコメント論文となっています。

とても充実した特集号です。ぜひ皆さんご覧下さい!

内田助教の論考が公刊されました

内田助教の論考が公刊されました
岩波『科学』〔2001年1月号〕特集:〈利他〉の心と脳・社会・進化
"岩波『科学』2011年1月号"

内田 由紀子
『日本文化と思いやりの諸相──比較文化研究から見えてくること』

鎌田教授の出版情報です。

鎌田東二編『モノ学・感覚価値論』1~270頁、晃洋書房、2010年11月25日刊

鎌田東二「モノ学から見たモノ・ケイ・ロ」(『物気色(モノケイロ)――物からモノへ』モノ学・感覚価値研究会アート分科会編)6~10頁、美学出版、2010年11月19日刊

鎌田東二「水と日(火)の聖地としての賀茂の社と神山」『月刊京都』12月号、66~69頁、白川書院、2010年11月20日刊

鎌田東二「神道の生死観~いのち、来るとき、去るとき」『文明と哲学第3号』104~
128頁、財団法人日独文化研究所発行、燈影社発売、2010年12月20日刊

鎌田東二「収奪文明から還流文明へーー久高島から世界を見る~映画『久高オデッセイ』をめぐって」『比較文明』第26号、152~156頁、比較文明学会、11月30日刊

鎌田東二「臨床の知と臨地の知」『臨床の知ーー臨床心理学と教育人間学からの問い』 矢野智司・桑原知子編、224~228頁、創元社、2010年11月20日刊

河合教授の論考が掲載されました。

河合俊雄 「夢への内在的アプローチとその限界」『こころの科学』154号(2010年11月号)、2-9頁
http://www.nippyo.co.jp/magazine/maga_kokoro.html

河合教授の出版情報です。

河合俊雄の論考「村上春樹における解離と超越:第2回・聖なる愛と人間の愛」が、『新潮』2010年11月号、p310-319に掲載されました。


河合俊雄 (編著) 『発達障害への心理療法的アプローチ (こころの未来選書)』 (創元社)が刊行されました。これは、センターの連携研究プロジェクト『発達障害への心理療法的アプローチ』の成果をまとめたものです。

415jXMq3SBL.jpg  Amazon.comの書籍案内
内容紹介
昨今、発達障害については、脳科学や認知科学によって中枢神経系の障害として捉える見方が趨勢を占め、対応も療育や訓練を中心にしたものがほとんどである。それに対して本書は、発達障害への心理療法的アプローチのエッセンスを一般に伝えようとする意欲的な試みの記録である。ことに、発達障害の人たちの「主体性のなさ」という特徴に注目している点は、発達障害のさまざまな局面を理解する上で極めて斬新な視点を与えてくれる。

鎌田教授の出版情報です。

1、鎌田東二『霊性の文学 霊的人間』角川ソフィア文庫、角川学芸出版、2010年9月25日刊
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2、鎌田東二・近藤高弘『火・水(KAMI)――新しい死生学への挑戦』晃洋書房、2010年9月22日刊

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3、鎌田東二「滝をめぐる身体技法と精神療法」『地球人第15号』62~67頁、ビイング・ネット・プレス、2010年9月30日刊

4、月本昭男(立教大学教授・宗教学)×鎌田東二「神と人間、神話と宗教」(対談)、『図書』9月号、2~9頁、岩波書店、2010年8月10日刊

5、鎌田東二×町田宗鳳(広島大学教授・宗教学)「本物のスピリチュアリティを求めて」『現代宗教2010』1~41頁、国際宗教研究所編、秋山書店、2010年8月20日刊

6、鎌田東二「京都の森の今」『月刊京都10月号』74~77頁、白川書院、2010年10月1日刊

7、鎌田東二「神と仏の日本文化史」『蓮華第79号』30~33頁、妙法院門跡、2010年9月1日刊

河合隼雄 『生きたことば、動くこころ~河合隼雄語録』 河合俊雄教授編集、岩波書店 が出版されました。

河合俊雄教授の編集による、河合隼雄 『生きたことば、動くこころ~河合隼雄語録』 (岩波書店) が出版されました。京都大学の研究室におけるケースカンファレンスでの河合隼雄のコメント(1974-76年)をまとめたものです。

生きたことば、動くこころ~河合隼雄語録

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内田助教の論文が公刊されました。

Miyamoto, Y., Uchida, Y., & Ellsworth, P. C. (2010) Culture and Mixed Emotions: Co-occurrence of Positive and Negative Emotions in Japan and The U.S. Emotion, 10, 404-415.

文化と感情経験に関する論文で、共著者は連携研究員の宮本百合さんです。

鎌田教授の論文が掲載されました。

鎌田東二「大和国の祭りと細男と能」『観世』第77巻7号26~35頁、檜書店、2010年7月刊

平石助教の執筆した本が出版されました。

根ヶ山 光一 (早稲田大学教授),柏木 惠子 (東京女子大学名誉教授)/編著
『ヒトの子育ての進化と文化 -- アロマザリングの役割を考える』 有斐閣

母親以外の者が子育てに積極的にかかわることを”アロマザリング”と呼びます。これは広く動物の世界一般に見られる現象ではありません。なぜ人間ではアロマザリングが広く見られるのでしょうか。そしてアロマザリングは、現実社会で、子供と家族にどのような影響を及ぼしているのでしょうか。多様な視点から探っています。

平石助教は「赤ちゃんポストの人間行動進化学的意味」というトピックを執筆しています。

編著者の柏木先生には「こころの未来3号」にもご執筆いただいてます(PDFダウンロード)。

C・G・ユング著 『赤の書』 河合俊雄監訳 が 刊行されました。

C・G・ユング著、シャムダサーニ(編)、河合俊雄(監訳) 『赤の書』 (創元社)が、刊行されました。
畑中千紘研究員も、翻訳協力者として載っています。

ユングが第一次世界大戦前に精神的危機に陥ったときから、自分のヴィジョンなどを元に書いていたもので、未公開の秘伝の書のように言われていたものです。
詳しくは創元社のHPをご覧ください。
http://www.sogensha.co.jp/special/TheRedBook/index.html

河合教授の論文が公刊されました

河合教授の論文が公刊されました


河合俊雄(2010)「ユング派分析家の訓練」精神療法,36,13-17.

鎌田教授の著作が出版されました。

鎌田東二著『霊性の文学 言霊の力』角川ソフィア文庫、角川学芸出版、2010年5月25日発刊

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河合教授の論文が公刊されました。

河合教授の論文が公刊されました。


Kawai, T. (2010) Jungian psychology in Japan: Between mythological world and contemporary consciousness. Stein, M. & Raya, A.J. (Eds.) "Cultures and Identities in Transition". Routledge: London and New York. pp.199-208.

こころの未来選書 鎌田東二(編)「平安京のコスモロジー:千年持続首都の秘密」 創元社が出版されました。

こころの未来選書 鎌田東二(編)
「平安京のコスモロジー:千年持続首都の秘密」 創元社 2010.5.10 発刊
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目次
序 鎌田東二
第一部
はじめに          鎌田東二
陰陽師から見た平安京    岡野玲子
平安京の宗教構造      内藤正敏
京都の癒し空間       河合俊雄


第二部
平安京の自然学        原田憲一
平安京の食とファッション   鳥居本幸代
京の茶室とわび・さびの美学  中村利則
京の妖怪           関本徹生


第三部
「みやこ」の形成と平安京のコスモロジー 鎌田東二

河合教授の論文が公刊されました。

河合教授の論文が公刊されました。

河合俊雄(2010)「『遠野物語』からみた意識のあり方について」『季刊東北学』第23号、p.80-92.

畑中研究員の論文が公刊されました。

畑中千紘研究員の論文が公刊されました。

高嶋雄介・畑中千紘・井上嘉孝・古川裕之
空間との関わりに表れる日本人のこころ ―トイレ空間の誕生と変遷― 
京都大学カウンセリングセンター紀要39, p.27-47.

大石研究員が執筆した本が出版されました。

大石研究員が執筆した本が出版されました。


木村大治・北西功一 (編)『森棲みの社会誌 アフリカ熱帯林の人・自然・歴史 II』 京都大学学術出版会.http://www.kyoto-up.or.jp/book.php?id=1653


大石研究員は、第7章 『森の「バカンス」―カメルーン東南部熱帯雨林の農耕民バクウェレによる漁撈実践を事例に―』というテーマで執筆しています。

畑中研究員の論文が公刊されました。

畑中研究員の論文が公刊されました。


畑中千紘 「語りの『聴き方』からみた聴き手の関与」質的心理学研究第9号 
p.133-152 2010/03/25

近藤研究員の著作と論文が出版されました。

近藤 恵 研究員の著作と論文が出版されました。


近藤 恵 著  『関係発達論から捉える死』 風間書房


近藤 恵,  「生の質に迫るとは」, 質的心理学研究第9号, 2010

内田助教の執筆した本が出版されました。

西村健監修、藤本修・白樫三四郎・高橋依子(編)『メンタルヘルスへのアプローチ:臨床心理学、社会心理学、精神医学を融合して』 ナカニシヤ出版


内田助教は「文化と幸福感」というテーマで執筆しています。

平石助教の執筆した本が出版されました。

柏木惠子 編著 『よくわかる家族心理学』 ミネルヴァ書房

平石助教が「赤ちゃんポストの古今東西」というテーマで執筆しています。

”赤ちゃんポスト”という現象はなぜ生じるのでしょうか?どのような普遍的な力学が働いているのか、進化心理学の視点から考察しました。

編著者の柏木先生には「こころの未来3号」にもご執筆いただいてます(PDFダウンロード)。

内田助教の論文が公刊されました。

内田助教の論文が公刊されました。


Uchida, Y., Townsend, S.S.M., Markus, H. R., & Bergsieker, H. B.
(2009). Emotions as Within or Between People? Cultural Variation in
Lay Theories of Emotion Expression and Inference. Personality and
Social Psychology Bulletin. 35, 1427-1439.


Uchida, Y., & Kitayama, S. (2009). Happiness and unhappiness in east
and west: Themes and variations. Emotion, 9, 441-456.

吉川教授の編著が出版されました。

吉川教授の編著が出版されました。船橋教授、平石助教、長岡学振特別研究員も執筆
しています。

乾敏郎・吉川左紀子・川口潤 (編) 『よくわかる認知科学』 ミネルヴァ書房

鎌田教授の著作が出版されました。

鎌田教授の著作が出版されました。


鎌田東二 編著 『モノ学の冒険』 創元社


    → 鎌田教授著作一覧

吉川教授が執筆した本が出版されました

京都文化会議記念出版編集委員会・川添・高橋・吉澤(編)

『こころの謎 kokoroの未来』 京都大学学術出版会

が刊行されました。

吉川センター長が執筆しています。

畑中研究員の執筆した記事がこころの科学誌に掲載されました。

畑中研究員の執筆した記事がこころの科学誌に掲載されました。


「ドラえもんにみる発達障害の心理療法」
こころの科学148(2009.11月号) 日本評論社p.124-131

鎌田教授の著作が出版されました。

鎌田教授の著作が出版されました。


鎌田東二 著 『超訳 古事記』 ミシマ社


    → 鎌田教授著作一覧

河合教授の著作が出版されました。

河合教授の著作が出版されました。


中沢新一・河合俊雄 編 『思想家 河合隼雄』 岩波書店


   → 河合教授著作一覧

ベッカー教授の著作が出版されました。

ベッカー教授の著作が出版されました。


カール・ベッカー、弓山達也 編著 『いのち、教育、スピリチュアリティ』 大正大学出版会


   → ベッカー教授著作一覧

鎌田教授の著作が出版されました。

鎌田教授の著作が出版されました。


鎌田東二 著 『神と仏の出逢う国』(角川選書) 角川学芸出版


   → 鎌田教授著作一覧

河合教授の著作が出版されました。

河合教授の著作が出版されました。


谷川俊太郎・鷲田清一・河合俊雄 編 『臨床家 河合隼雄』 岩波書店


河合隼雄(河合俊雄・田中康裕・高月玲子訳) 『日本神話と心の構造』 岩波書店


   → 河合教授著作一覧

平石助教の共著(刊行予定)がオンライン掲載されました。

平石助教の共著(刊行予定)がオンライン掲載されました。

Is g an entity? A Japanese twin study using syllogisms and intelligence tests.In Press, Available online 18 December 2008.
Chizuru Shikishima, Kai Hiraishi, Shinji Yamagata, Yutaro Sugimoto, RyoTakemura, Koken Ozaki, Mitsuhiro Okada, Tatsushi Toda, Juko Ando

一般公募連携プロジェクト『「社会的こころ」の多様性の進化的・遺伝的基盤に関する研究-双生児法による 』の共同研究員の敷島千鶴さん、連携研究員の安藤寿康先生 他との共著です。

PDFご希望の方は平石までご連絡下さい

河合教授・鎌田教授の共著が出版されました。

河合俊雄・鎌田東二著『京都「癒しの道」案内』朝日新書

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番助教の共著が出版されました。

「Large- and Small-Scale Functional Organization of Visual Field Representation in the Human Visual Cortex」 in Visual Cortex: New Research (Eds: Thomas A. Portocello and Rudolph B. Velloti) 2008, Nova Science Publishers, NY, USA.
Yamamoto H., Ban H., Fukunaga M., Tanaka C., Umeda M., Ejima Y.
詳細ページ

河合教授の論文が掲載されました。

河合俊雄「身体病の心理療法」『心理学ワールド』43,5-8,2008,日本心理学会
(実務教育出版)

内田助教の論文が掲載されました。

「日本文化における自己価値の随伴性---日本版自己価値の随伴性尺度を用いた検証---」
内田由紀子著 心理学研究, 2008,79, 3, 250-256.

「Is Perceived emotional support beneficial? Well-being and health in independent and interdependent cultures」
Uchida, Y., Kitayama, S., Mesquita, B., Reyes, J. A. S., Morling, B 著 Personality and Social Psychology Bulletin, 2008, 34, 741-754.情緒的サポートが幸福感に与える影響についての比較文化研究です。アブストラクト

「文化と感情:比較文化的考察と組織論への意義」
内田由紀子著 組織科学, 2008, 41, 48-55.

久保助教の論文が掲載されました。

「学習に困難を伴う子どもの言語学習支援プログラムとそれに伴う認知機能・脳機能の変化について」
福島美和・久保南海子・正高信男著 発達障害研究,2008, 30, 185-194.

「ヒトと動物の回顧的推論について」川合伸幸・久保南海子著 認知科学, 2008, 15, 378-391.

鎌田教授の著書が出版されました。

「聖地感覚」鎌田東二著 角川学芸出版 2008年9月.

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