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畑中助教の論文が『箱庭療法学研究』に掲載されました

 畑中千紘助教(上廣こころ学研究部門)の論文「発達障害におけるイメージの曖昧さ-ロールシャッハ・テストにおける「不確定反応」から」が、『箱庭療法学研究』第26巻第2号(発行:日本箱庭療法学会)に掲載されました。


スクリーンショット 2014-01-23 11.09.31.png畑中千紘(2013)発達障害におけるイメージの曖昧さ-ロールシャッハ・テストにおける「不確定反応」から. 『箱庭療法学研究』第26巻第2号 29-40


○ABSTRACT
 本研究は, ロールシャッハ・テストを素材に発達障害のイメージの在り方の特徴を描き出そうとするものである。予備的分析の結果, 反応の中核をなす概念が不確定である「不確定反応」が発達障害のイメージの特徴として導き出された。「不確定反応」の出現個数について147名の発達障害群, 49名の神経症群, 47名の大学生群のデータについて検討した結果, 発達障害群に有意に多くみられることが明らかとなった。「不確定反応」の曖昧さには広いバリエーションが示されたが, これは彼らの夢や語りにも共通していることが指摘された。また, 「不確定反応」に示されるイメージの曖昧さは, 対象に焦点を合わせるための主体が不明瞭で, 視座が不安定になるためと考えられた。


 畑中助教は、この論文について、「これは、発達障害の特徴を『イメージのあり方』から捉えようとするものです。発達障害の人のもつイメージを心理検査から調査すると、奇異な見方や崩れた見方はほとんどみられず、むしろ『焦点づけの弱さ』が特徴的であることが明らかとなりました。その独特の話し方や考え方から発達障害の方は誤解されやすいところがありますが、彼らの生きる世界を本質的に理解できるような研究を進めていきたいと思っています」とコメントしています。


 なお本論文は、上廣こころ学研究部門における臨床心理学領域のプロジェクトの一つである「大人の発達障害への心理療法的アプローチ」の研究成果です。


○関連情報
河合教授、畑中助教による『大人の発達障害の見立てと心理療法』が出版されました(2013年12月の記事)