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鎌田教授の講演録が『日独文化研究所シンポジウム<生と死>』に掲載されました

1407kamata_seitoshi.png 日独文化研究所が開催した公開シンポジウム「生と死」の講演を収録した書籍が刊行されました。鎌田東二教授は、同シンポジウムで「神道の生死観―いのち、来るときと去るとき」という演題で講演しました。神道の成り立ちと真髄、神道的生死観の様相について、『古事記』をはじめとする様々な物語や伝承を紹介しながら、古代、中世、近世、近代と順を追って詳しく解説。日本文化と神道との関わり、生態智などに象徴される神道的な考え方が、いかに日本人の精神と生活に脈打ち現代日本の礎を築き上げてきたか、ダイナミックに考察しています。


 なお、鎌田教授のほかには、八木誠一東京工大名誉教授、佐藤康邦放送大学教授、谷徹立命館大学教授、鷲田清一大谷大学、大阪大学名誉教授、秋富克哉京都工芸繊維大学教授、中井吉英関西医科大学名誉教授、丸橋裕兵庫県立大学教授らが講演者に名を連ねています。


「神道の生死観―いのち、来るときと去るとき」 鎌田東二


 本論に与えられたテーマは、「神道の生死観」であるが、そこでの根源語は、「むすび」と「ひらき」である。「むすび」とは、いのちを生成するはたらき、対して、「ひらき」とは、開放するという意味ばかりではなく、その反対に、解散するとか消滅するとか無くなるという含意も持っている。例えば、「おひらきにする」と言ったら、おしまいにする、解散するという意味合いである。とすれば、無くなるということは単なる消滅ではなく、もう一つの世界へ開いていくという意味合いも持っているということになるが、この生死観を古くからの大和言葉を使って言えば、「むすびとひらき」であると考えるのである。
 このような「むすびとひらき」観を神道的生死観の核と捉えつつ、次に、古代神道の生死観、中世神道の生死観、近世神道の生死観、また近代の神道とかかわる学問的探究の生死観の流れの対局をトレースしておきたい。そしてその対局図を踏まえて、そもそも神道とは何か、また神道と日本文化とはどのような接点とつながりを持っているのか、あるいはまた神道は日本文化をどのように支えてきたか、神道は日本文化の中にどのような形であらわれているのかについて言及してみたい。(講演録より)


○書籍情報

『日独文化研究所シンポジウム<生と死>』
編・発行:公益財団法人 日独文化研究所
発売 こぶし書房
発売日: 2014/7/30
価格: 2200円+税
http://www.nichidokubunka.or.jp/kankou2.html