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鎌田教授の論考が『大阪保険医雑誌』に掲載されました

1412kamata_osakahokeni.png 鎌田東二教授の論考が、大阪府保険医協会の発行する『大阪保険医雑誌』No.579(2014年12月号)に掲載されました。


 本号の特集「宗教と医療」では、研究者、宗教者、医師、看護師など多様な執筆者がそれぞれの専門領域から宗教と医療との関わりについて寄稿しています。鎌田教授は、「日本の風土と宗教心」というタイトルにて、日本が持つ独特の文化と自然の多様性に着眼し、神話の世界や日本の国土の特徴、神仏習合文化の歴史などを紐解きつつ、こうした日本の風土のなかで練り上げられた「生態智」を医療に結びつけ、生態智に根ざしたケアサイクルの確立を進めることを提唱しています。また、鎌田教授自身の取り組みの一例として、『講座スピリチュアル学 』シリーズを企画編集、出版開始した経緯と活動のプロセスを紹介。既に刊行した2巻までを紹介し、「心のケア」から「スピリチュアルケア」への展開の具体的な進行、すなわち「宗教と医療」の合流の一里塚であることを提示しています。


日本の風土と宗教心 ー 鎌田東二 京都大学こころの未来研究センター教授


 医療の現場においても、今後、「生態智」に根ざしたケアサイクルの確立が求められる。日本の「スピリチュアルケア "spiritual care" 」は、「ナチュラルケア "natural care-healing through nature"」を含む「風土臨床」(加藤清)と連結しながら、日本列島の多様な「声」を聴きとり、「草木言語」が「草木国土悉皆成仏」に向かっていく長い道のりを辿っていかなければならないのだ。
 それが、大国主神という医療神(癒しの神)と医王と呼ばれたブッダや薬師如来と現じた仏性とが出逢ってきた国の「宗教と医療」の合流点ではないだろうか?
 わたし自身は日本の「宗教と医療」を合流する試みとして、つい先ごろ、『スピリチュアル学 第2巻 スピリチュアリティと医療・健康』を企画編集し出版したばかりである。ここに言う「スピリチュアル学」とは、こころとからだとたましいの全体を丸ごと捉え、それを生き方や生きがいなどの生の価値に絡めて考察しようとする学問的探究を指す。


(論考より)


『大阪保険医雑誌』 | 大阪府保険医協会ウェブサイト (目次はこちら PDF