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鎌田東二教授の論考が収められた『戸隠信仰の諸相』が出版されました

IMG_9261.jpg 長野県長野市にある戸隠神社より『戸隠信仰の諸相』(2015年5月発行)が出版されました。この第一章に鎌田東二教授が論考「戸隠の山と水のコスモロジー」を寄稿しました。


 長年、 宗教哲学、民俗学の視点から聖地研究に取り組み、各地の聖地、修験道をみずから探訪し続けている鎌田教授が、実際にフィールドワークをおこなった記録をもとに戸隠信仰の歴史を紐解き、豊かな実践生態智を継承してきた戸隠山修験道の再発見と再興を提唱しています。



 立冬の朝日が戸隠神社奥社の随神門の真上から射してくるという話を聞いた。そこでそのご来光の瞬間を確認して、そのような参道設計や随神門の建造をした戸隠信仰の形と修験者たちの技術とそれを支える世界観を実地にフィールドワークすることからこの問題を考察したいと考え、立冬(一一月六日)を少し過ぎてはいたが、平成二六年(二〇一四)一一月十日早朝、戸隠神社奥社の随神門からご来光を仰ぐことにした。(中略)
 この戸隠山は日本の山岳修験の山で一番怖い山であると思う。特に、修験道の行場としては戸隠山の「蟻の戸渡り」ほど怖いところはないのではないか。かつて肝を縮めながらも、象徴的な「死と再生」の悦楽を以って独り「蟻の戸渡り」を渡ったことがある。
 そんなことを想い出しながら、各所で法螺貝や石笛を奉奏しながら奥社に近づき、九頭龍社の前で祓詞奏上後、石笛・横笛・法螺貝の三種の楽器を奉奏し、その後、奥社で大祓詞奏上後、法螺貝を奉奏した。
 終わって振り返って向かいの山を見ると、すでに朝日は右上に昇り、眩い光を一面に注いでいた。いつしか時は七時半になっていた。(「はじめに」より)


「戸隠の山と水のコスモロジー
ー奥社参道・杉並木の設計技術とその思想及び精神性ー」鎌田東二
はじめに
一 戸隠神社奥社参道杉並木と天海と天台系修験道
二 乗因の山王一実神道と戸隠山縁起
三 戸隠曼荼羅と生態智
おわりに 〜九頭龍コスモロジーの再興と再発見〜



戸隠神社ウェブサイト