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鎌田教授の発表論文が韓中日国際シンポジウム「生命と平和、治癒と霊性から見た退渓学」論文集に掲載されました

 鎌田東二教授が、韓中日国際シンポジウム「生命と平和、治癒と霊性から見た退渓学」(主催:嶺南退渓学研究院、陶山ソンビ文化修練院)に基調発表者として登壇し、大会論文集に掲載されました。
 シンポジウムは2015年12月4日から6日に渡り、韓国・安東市の陶山ソンビ文化修練院で開催されました。日韓の研究者が集った学術大会において、鎌田教授は初日に「『古事記』(712年編纂)出雲神話における須佐之男命と大国主神の治癒と平和を生み出す生命思想と霊性」という演題にて基調発表をおこないました。


1512kamata_korea.png「『古事記』(712年編纂)出雲神話における須佐之男命と大国主神の治癒と平和を生み出す生命思想と霊性」 鎌田東二(京都大)


はじめに〜スパイラル史観
1、『日本書紀』に記された「和の国」(和国)の原点
2、『古事記』における「和」の実現としての「国譲り」
3、大国主神の癒しのワザ
おわりに〜「平和の術」(arts of peace)の創出と実践をめざして


 一般に「平和」とは戦争や紛争や抗争のない状態と考えられている。天下泰平、つまり世の中が平らかで、和楽、つまり人々が和らぎ楽しんで生活している状態を言う、と考えられている。
 では、どのようにすれば、そのような「平和」を生み出し、実現させることができるのだろうか?ゴータマ・シッダルタも老子も孔子など、東洋の著名な思想家たちも、それぞれの仕方で「平和」実現の方法と未知を指し示した。
 だが、仏教において、正法・像法・末法の歴史観があるように、仏教の教えが正しく伝わらず、歪み、衰退していく時代認識が起こってくる。終末論もそうであるが、一種の悲観主義的な「下降史観」である。
 私は、進歩主義的な「上昇史観」も悲観主義的な「下降史観」も、どちらも「歴史」というものの光と影、陰と陽、創造と破壊(破局)というダイナミズムを全体として正しく捉えきれていないと考え、一つの仮説として「スパイラル史観」という歴史観を提唱している。そしてその「スパイラル史観」に基づく今日的状況を「現代大中世論」として問題提起している。
 この「スパイラル史観」=「現代大中世論」という歴史観は、古代と近代、中世と現代に共通の問題系が噴出しているとして、近代と現代を古代と中世の問題系の螺旋形拡大再生産の時代と見て取る史観である。


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