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河合教授の論考が収められた『宗教とこころの新時代 (岩波講座 現代 第6巻) 』が出版されました

 河合俊雄教授の論考「現代社会における物語」が収められた書籍『宗教とこころの新時代 (岩波講座 現代 第6巻) 』が2016年5月、岩波書店より出版されました。


1606kawai_book.png○論考について
 グローバルな現代社会のゆくえを多角的な視点から考察する「岩波講座 現代」シリーズ6巻目は、「宗教」と「こころ」がテーマです。
 第2章「『こころ』の変化は何を問いかけるか」に収められた河合教授の「現代社会における物語」は、物語というパラダイムが通用しなくなってきた現代における物語の意義を問い直す論考となっています。
 20世紀の心理療法においては物語が中核的な役割を果たしてきましたが、近年は、自分のことを振り返る視点のないクライエントが増えています。
 しかし、震災後のこころのケアの活動から見えてきたように、人のこころは一見、大きな出来事の枠組みとは関係のないように見える小さな物語を作り出すことで大きなショックからの回復を試みることがあります。
 また一方で、戦争など、世代を超えて引き継がれる大きな問題に対しては、語らずに抱え続け、長い時間を経て生み出された大きな物語の中に解決がみられることがある、ということを指揮者・佐渡裕の事例と心理療法での事例から示しています。
 「大きな物語の終焉」と言われた後の現代において、物語の意義を改めて考える論考となっています。(畑中千紘 助教・上廣こころ学研究部門)


『宗教とこころの新時代 (岩波講座 現代 第6巻) 』
大澤 真幸 編
出版社:岩波書店 (2016/5/28)
定価:3,400円 + 税
体裁:A5判・上製・カバー・288頁
ISBN-10:4000113860
ISBN-13:978-4000113861


○目次
総説 宗教の現代性  大澤真幸
I. 世界の伝統宗教が映し出す「現代」
1 「世界標準」としてのキリスト教  山内志朗(慶應義塾大学)
2 イスラーム主義・宗派主義と暴力化  酒井啓子(千葉大学)
3 中華の復興――中国的な普遍をめぐるディスコース  中島隆博(東京大学)
4 宗教性からみたインド――存在の平等性にもとづく多様性の肯定  田辺明生(東京大学)
5 仏教のアクチュアリティ――伝統思想をどう捉え直すか  末木文美士(仏教学者)
II. 「こころ」の変化は何を問いかけるか
6 現代社会における物語  河合俊雄(京都大学)
7 精神の病が映す「こころのゆくえ」――統合失調症と自閉症  内海 健(東京藝術大学)
8 幸福な社会とよい社会  古市憲寿(社会学者)
9 成熟社会における宗教のゆくえ――宗教復興か世俗化か  芳賀 学(上智大学)
10 オウム真理教事件――21世紀からの再考  島田裕巳(宗教学者)


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