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【令和元年度 研究プロジェクト】気晴らしと攻撃性のメカニズム

研究課題  気晴らしと攻撃性のメカニズム

研究代表者  河合俊雄 京都大学こころの未来研究センター 教授

センター参画 畑中千紘 京都大学こころの未来研究センター 特定講師
       吉川左紀子 京都大学こころの未来研究センター 特定教授
       内田由紀子 京都大学こころの未来研究センター 教授
       柳澤邦昭 京都大学こころの未来研究センター 特定講師

現代においては、アグレッション(攻撃性・主張性)を表現することが難しくなっている。実際、アグレッションを過度に抑制していることを要因として何らかの症状や不適応を示す事例が2010年以降増加している。一方、自身の内に生じるネガティブなエネルギーをうまく昇華することは豊かに生きるために必要なことと考えられる。適当な形で主張や要求を示したり、「気晴らし」として昇華させていくことは他者や環境に対して攻撃的になりすぎずに適応的な関係を維持することに寄与するだろう。
本プロジェクトでは、アグレッションを表出する際の健康度に着目する。「気晴らし」行動はその代表的なものであるが、たとえばインターネット上の悪評やSNSでの炎上を見に行くような行動は、自らがアグレッションを表出することを回避しつつ、他者のアグレッションに触れることでうまく自らの攻撃的エネルギーを昇華させている行動と予測される。このようにアグレッションを健康度の高い形で表出する行為を「気晴らし」と定義し、アグレッションの表出スタイルをその健康度から評価して、それをパーソナリティおよび行動特性との関連から分析することによって、攻撃的エネルギーの適応的な表出とコントロールのメカニズムについて明らかにする。

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