平成24年度開講科目

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全学共通科目・学部提供科目

こころの科学入門Ⅰ

担当者 内田由紀子・高田明・竹村幸祐 提供部局 全学共通科目 対象 全学学生 開講 前期 木曜2限

内容 こころを科学的に研究するとはどのようなことなのか。こころの科学は何をめざしているのか。この講義では、文化心理学・人類学・進化心理学・認知科学など行動科学的方法による心へのアプローチに焦点を当て、まずその理論的枠組みを概説したのち、「他者理解」「感情」「社会科・発達」「言語・コミュニケーション」の4テーマを取り上げて講義する。
毎回、60分間の講義ののち、複数名の教員によるディスカッションを行い、こころを探求する科学の多様性とその面白さを伝えたいと考えている。

備考 特になし

こころの科学入門Ⅱ

担当者 鎌田東二・河合俊雄・西平直 提供部局 全学共通科目 対象 全学学生 開講 後期 木曜2限

内容「こころ」を「科学する」ことにはいろいろな方法論やアプローチがある。授業担当者の専門領域は、それぞれ、宗教哲学・民俗学と臨床心理学と臨床教育学・教育人間学である。そこで、宗教や民俗事象や心理臨床や教育の現場で用いられるさまざまな「わざ」(技芸・芸術・芸能・武道・身体技法など)を手がかりにして「こころ」に迫っていく。こころ観とワザ学の連関を豊富な事例に基づきつつ理論的に考察していく。

備考 特になし

こころの科学入門Ⅲ

担当者 吉川左紀子・船橋新太郎 提供部局 全学共通科目 対象 全学学生 開講 後期 月曜4限

内容こころを科学的に研究するとはどのようなことなのか。最近の研究によって、人間のこころのついてどのようなことが明らかになってきたのか。この講義では、認知科学、認知神経科学、神経生理学の方法を用いたこころの研究に焦点を宛て、「自己と身体」「他者を知る」「こころの社会性」「脳とこころ」の4つのテーマを取り上げてそれぞれ3回ずつ講義を行う。また、脳損傷による社会的機能の障害については、ゲスト講師を招いて講義する。毎回、60分間の講義ののち、担当教員間でディスカッションを行い、こころを探究する科学の多様性とその面白さを伝えたいと考えている。

備考 特になし

心理学概論A

担当者 阿部修士 他 提供部局 全学共通科目 対象 全学学生 開講 前期 火曜1限

内容現代の心理学の全体像を知るための、包括的な概論講義である。本授業では、心理学の基礎的領域について知識や認識を深めることを目的とする。

心理学概論B

担当者 内田由紀子 他 提供部局 全学共通科目 対象 全学学生 開講 後期 火曜1限

内容現代心理学の全体像を知るための、包括的な概論講義である。本授業では、心理学の実践的・応用領域について知識や認識を深めることを目的とする。

脳科学入門

担当者 船橋新太郎 提供部局 全学共通科目 対象 全学学生 開講 前期 月曜4限

内容脳の働きに関する基礎的な事項を学んでいこうとする人のために、神経系で行われている情報処理の基礎である活動電位の生じるしくみや働きを解説する。そして、活動電位によって脳内で行われている情報処理の様子を、視覚系を例にとって解説する。さらに、脳の働きの中で最も重要な、記憶や学習、前頭葉機能など、いわゆる高次脳機能と呼ばれる働きを生み出すしくみを解説する。

英語ⅡA

担当者 カール・ベッカー 提供部局 全学共通科目 対象 2回生 開講 前期 木曜2限

内容Academic debate is a process of reasoning, persuading listeners to do or to believe something. This process becomes very useful in law, business, sales, and medicine, as well as in academic speaking and writing. This course teaches students the basic practices of academic debate. It requires that students prepare and speak in every class session. It is recommended for students who like to speak and who desire to work or study abroad, as well as for those who want to improve their skills in logical thinking and organization of ideas.

英語ⅡB

担当者 カール・ベッカー 提供部局 全学共通科目 対象 2回生 開講 後期 木曜2限

内容This class is a continuation of the same Spring Class on Academic Debate.
Academic debate is a process of persuading listeners to do or to believe something. This process becomes very useful in law, business, sales, and medicine, as well as academia. This course teaches students the basic practices of academic debate. It requires that students prepare and speak in every class session. It is recommended for students who like to speak and desire to work or study abroad, as well as for those who want to improve their skills in logical thinking and organization of ideas.

宇宙総合学

担当者 鎌田東二 他 提供部局 全学共通科目 対象 1,2回生 開講 前期 火曜

内容授業のテーマは、2008年に発足した京大学内の分野横断的組織である宇宙総合学研究ユニットで開拓されつつある新しい学問「宇宙総合学」。

「宇宙総合学」とは、天文学、宇宙物理学、地球物理学などの理学から、宇宙航空工学、宇宙放射線科学、宇宙エネルギー学などの工学、宇宙医学、宇宙生物学などの生命医療科学、さらには宇宙法学、宇宙社会学などの文系の学問まで含む宇宙に関係するあらゆる学問を総合する学問のことを言う。京大にはこれら幅広い分野で宇宙に関係する教員がそろっているので、宇宙総合学研究ユニットはそれらの教員を束ね、共同研究を推進し、新しい宇宙総合学を開拓することを目的としている。本講義では、その成果の一つとして、新しく生まれつつある宇宙総合学を学生に教授する。

[ポケット・ゼミ] 沖縄・久高島研究

担当者 鎌田東二 提供部局 全学共通科目 対象 1回生 開講 前期 水曜5限

内容 久高島は、古来、「神の島」と呼ばれた信仰の篤い土地である。琉球の創世神アマミキヨが天から降り立って国作りを始めたという、人口200人ほどの小さなこの島には、12年に1度「神女(カミンチュ)」になるための就任儀礼である「イザイホー」の儀式が行われてきたが、後継者がおらず、1978年を最後に行われていない。
 このポケットゼミでは、主に宗教学や民俗学や歴史学の観点から、沖縄と久高島にアプローチしていく。
 その際、久高島の祭祀の写真を撮り続けた写真家・比嘉康雄氏の著作『日本人の魂の原郷 沖縄久高島』(集英社新書)を手がかりにしつつ、比嘉康雄の遺志を受けて12年間にわたり久高島に生きる人々の暮らしと信仰をドキュメントしている映画監督の大重潤一郎氏の記録映画『久高島オデッセイ 第一部 結章』や『久高島オデッセイ 第二部 生章』を観賞し、同映画の助監督も務め、『久高オデッセイーー遥かなる旅の記録』(晃洋書房、2011年3月刊)を上梓した沖縄大学専任講師の須藤義人氏の著作なども参考にする。
 このポケットゼミでは、沖縄および久高島の歴史と文化に焦点を当てながら、宗教と社会、自然と文明と人間との関係を考えていきたい。
 またこの久高島には、全国各地から留学センターに集まっている子供たち(久高小学校・久高中学校の児童・生徒)がいるので、その子供たちや小中学校の先生たちや島の方々とも、「久高島大運動会」などの年中行事に参加するなどして交流をしていく予定である。

教育心理学講読演習II

担当者 阿部修士 提供部局 教育学部 対象 3,4回生 開講 後期 木曜4限

内容認知神経科学の著しい発展に伴い、最近では心理学と神経科学とを横断する学際的な研究が幅広く行われています。特に脳損傷患者を対象とした研究からは、ヒトの認知機能のメカニズムについて驚くべき知見が得られることも珍しくありません。本講義では、①左右の大脳半球の離断(分離脳)によって生じる症状、②脳損傷によって認知機能の障害ではなく改善が認められるケース、についての総説論文を精読します。また、③事故等で手や足を失ったにもかかわらず、依然として存在するように感じる症状(幻肢)、④文字や音に対して色を感じるというように、特定の刺激が通常の感覚のみならず他の感覚を引き起こすケース(共感覚)、の神経機構についての総説論文も合わせて精読します。英語で書かれた心理学・神経科学の研究内容を正確に読み取る能力に加え、研究に対して批判的あるいは発展的に考察する能力の獲得を目的とします。

認知・行動科学入門

担当者 船橋新太郎 他 提供部局 総合人間学部 対象 1,2回生 開講 後期 火曜1限

内容我々は、様々な環境に適応して行動をしている。すなわち、さまざまな刺激を認知し、それに応じて行動する。そうすると、環境がまたかわるから認知し直し、そしてまた行動する。このように認知と行動は我々の生活に常にリンクしている。この認知と行動についてさまざま視点から理解することを目的とする。

認知機能論ゼミA,B

担当者 船橋新太郎 提供部局 総合人間学部 対象 3,4回生 開講 前・後期 火曜5限

内容前頭連合野の働きを中心に、それを構成する神経細胞の機能的特徴、神経回路網の構成やその特徴、大脳皮質の他の部位や皮質下の構造との間の解剖学的・機能的関係、損傷や破壊による認知機能上および行動上に見られる変化、そして、動物を用いた神経生理学的な知見などに関する知見を、最新の論文を紹介・解説することにより獲得することを目的とする。

人間科学入門

担当者 カール・ベッカー 他 提供部局 総合人間学部 対象 1,2回生 開講 前期 火曜1限

内容本講義では、人間科学系を構成する6関係分野から、教員を選出し、それぞれの専門を踏まえながら論究していく。

宗教現象学

担当者 カール・ベッカー 提供部局 総合人間学部 対象 2-4回生 開講 後期 水曜2限

内容広義の「宗教」とは、社会の倫理道徳的行動基盤、生と死に関する究極的な価値基準、生き方と死に方の理想像、そして自然界・宇宙の中の人間の理想像や位置付けを描く世界観である。 宗教現象学は、宗教的現象自体を取り上げて研究する学問である。 例えば、宗教的治癒、瞑想、予知夢、シャマンのヴィジョン、体外離脱等、現象の在り方や意味を吟味する。他の学問の中には、物質を調査する科学もあれば、精神を探求する心理学もあるが、宗教現象学ではその相互作用を研究対象とする。即ち、物質的環境が人間の精神に対して及ぼす影響と、精神が人体や物質に対して及ぼす影響等を課題とする。 また、この研究は人間の心・精神と切っても切れない関係にあるので、20世紀から始まる宗教心理学の歴史的流れを学んでゆくことによって、自分の思想をも反省する。 宗教的精神のパターンを学問的に解明した学派に関して考察する講義でもある。神話学、民俗学、解釈学、現象学、実存主義、精神分析や原型心理学等の分野から、宗教的体験の裏に潜む意識や世界観の構造、各学派の貢献や問題点を取り上げて考察する。

宗教学研究方法論演習B

担当者 カール・ベッカー 提供部局 総合人間学部 対象 3,4回生 開講 前期 水曜2限

内容宗教を研究する為には、倫理学、人類学、社会学、心理学、哲学、文学批評、化学史、政治等の学問体系を股がらざるを得ない。本演習Bでは、夫々の学問領域の成立と方法論を参考に、情報の検索・収集・分析から、論理構造や目次作りまで、学生の発表を含め、高度な論文の書き方を目指して指導する。

心理学(実習II)

担当者 森崎礼子 提供部局 文学部 対象 2回生以上 開講 通年 金曜3限

内容心理・教育学系学部学生を想定した統計教育を講義形式で行う。
記述統計法の理解に加えて、統計的推論の考え方を習得する。
分散分析の基本的な理解、標本の大きさに関わる問題、可能ならば更に発展させた話題にまで言及することを目標とする。

研究科(大学院)提供科目

心理臨床学研究

担当者 河合俊雄 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 月曜2限

内容心理臨床の実践に基づき,事例研究および調査研究などの手法を用いて,各自の研究課題を探究していく。またそのために必要な知識・態度を習得する。ここで学んだ事柄は,修士課程の学生では修士論文に,博士後期課程の学生では博士論文に結実していくことが期待される。

心理教育相談室相談実習

担当者 河合俊雄 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 月曜3,4限

内容本研究科附属心理教育相談室において相談申込のあった事例を実際に担当し、臨床心理面接など、規定(相談室規定)に定められた面接を行う。本実習授業における臨床体験によって、心理臨床家としての実践活動に必要な体験知を涵養することが目的である。
また、本実習授業は、臨床心理士資格取得のために必須のものである。

臨床実践指導学実習

担当者 河合俊雄 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 月曜5,6限

内容1.心理臨床面接をおこなううえで必要な考え方、具体的な知識、姿勢などについて、これまでの各自の実践と関連させて実習をおこなう。また、それをもとに臨床実践指導のあり方について考察する。
2.臨床心理学の初学者に実習的な事項を実践指導する上での必要な考え方、具体的な知識や姿勢について学ぶ。

臨床教育学研究I,Ⅱ

担当者 鎌田東二 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前・後期 火曜1限

内容臨床教育学と教育人間学の基本文献を読み、論文指導を行う。
 また博士論文に向けた指導を行う。

臨床教育人間学演習I

担当者 鎌田東二 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 火曜4限

内容ポスト構造主義哲学における「他性」を志向する思想の系譜と「強度」を志向する思想の系譜を読み解くための代表的著作として、デリダとニーチェの著作を講読する。強度をもった自己、自己超越、他者の受容、それらと言語との関わりを中心的な主題として、両者の思想の系譜の差異と共通性を考察する。

臨床教育人間学演習Ⅱ

担当者 鎌田東二 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 後期 火曜4限

内容 西田幾多郎は田辺元からの批判に応える形で、すでに論文「場所の自己限定としての意識作用」や「私の絶対無の自己限定といふもの」を発表しているが、論文「論理と生命」では田辺とは異なる論理で媒介者を論のうちに取り入れていく。しかし、田辺のように「種」という媒介者から語るのではなく、「絶対無」「弁証法的一般者」がどのように個体を抱えるかというように、あくまでも内的生命から生成を捉えようとするのである。つまり西田は生成する力の方から媒介者(メディア)の生成を問うのである。このようにして主題化された媒介者こそが「歴史的身体」であり「歴史的世界」である。そして、西田の身体論の特色は、物を作るという制作行為において身体を道具と結びつけて論じているところにある。この論文「論理と生命」は京都学派の人間学を支える重要な論文であるにとどまらず、教育学との関係でいえば、西田の弟子の木村素衞の教育学、さらには篠原助市や長田新の教育学、三木清の技術論を媒介に城戸幡太郎・山下徳治・海後勝雄らの教育科学に大きな影響を与えている。その「歴史的身体」は今日の教育人間学を考える上でも重要な概念である。
 戦時期・戦後期の教育思想史的理解を深めるとともに、「生成と発達の教育人間学」の観点から「自覚の教育人間学」の可能性を探究する。

臨床教育学演習Ⅱ

担当者 鎌田東二 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 水曜3限

内容「臨床教育学」の方法論とテキスト解読・解釈、思想研究について、考察・議論する。文献研究、臨床研究、実験研究、フィールド研究の4つの研究方法の特質・長所・短所についても考察・議論していく。

インテークカンファレンス

担当者 河合俊雄 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 水曜2限

内容本研究科附属心理教育相談室において新規に受理した相談申込事例、および終了した事例についての検討をおこなう。修士課程院生スタッフには、臨床心理士資格取得のための訓練が目的となり、すでに資格取得した者にとっては各々の臨床実践感覚を養うことが目的となる。

心理臨床学コロキアムI

担当者 河合俊雄・内田由紀子 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 水曜3限

内容心理臨床における研究とはどのようなものであるか,また「臨床の知」とはなにかを探求する。各自の修士論文および博士論文へ至る研究を、相互に検討しあう。

心理臨床学コロキアムⅡ

担当者 河合俊雄・内田由紀子 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 後期 水曜3限

内容 心理臨床の研究とはどのようものであるか、具体的にそのアイデアを成果として示すとともに、「臨床の知」とはなにかということについても総括的な議論をおこなう。また、これを外部へと発信すべく、学会発表、論文投稿をすすめる。さらに、こうした議論を心理臨床実践の場へと活かしていく方途を探る。

心理臨床ケースカンファレンスⅢ

担当者 河合俊雄・松木邦裕 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 水曜4,5限

内容 本研究科附属心理教育相談室における来談事例を通して、臨床実践のための理論と方法の問題を具体的に取り上げる。心理臨床における関係性の問題や事例の展開も考えてゆきたい。

教育心理学演習

担当者 内田由紀子 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 木曜3限

内容プレゼンテーション、学会発表アブストラクト作成、論文作成、英語でのディスカッションなど、英語での研究発表スキルの向上を目指す。授業は演習形式で行い、プレゼンテーションおよび論文作成の一部を実際に行ってもらう。英語のノンネイティブスピーカーが英語で研究発表する能力を高めるための演習とする。

認知過程論演習Ⅰ,Ⅱ

担当者 吉川左紀子 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前・後期 金曜1限

内容広い意味での対人コミュニケーションや、対人相互作用、社会的状況が個人の認知・感情過程に及ぼす影響等に関心をもつ大学院生を対象とし、修士課程の大学院生は修士論文執筆に向けて、博士後期課程の大学院生は博士論文作成またはその基礎となる論文作成に向けて、各自の研究報告とディスカッションを中心とした演習を行う。健常者の認知・感情過程だけでなく、非定形発達や高齢者等を含む、認知や感情過程の個人差や個人内の変動にも着目して、各自の研究テーマを深める演習を行いたい。

教育認知心理学研究Ⅰ,Ⅱ

担当者 吉川左紀子 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前・後期 金曜2限

内容教員,院生が行っている最新の研究成果や関連領域の文献を発表し,相互に議論することを通じて各自の研究内容を深め,多様な専門領域についての幅広い知識の習得をめざす。
自分の研究テーマを時間軸(過去から現在への研究の流れ)と空間軸(近隣する他の研究領域との関わり)上に位置づけ,再吟味することによって,新たな研究の方向性を見出すことが期待される。
各自の研究テーマについて,より高い水準に到達すべく考えを深めること,さまざまな専門分野の最新の研究動向を理解すること,および自分の研究内容を興味深く,分かりやすく報告するスキルと建設的なディスカッションを行う態度を身に付けることが本授業の目的である。

教育認知心理学演習Ⅰ,Ⅱ

担当者 吉川左紀子 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前・後期 金曜3限

内容院生と学部生の相互交流を軸として、学習と研究活動を行う課題演習である。博士課程の院生や研究員が班長となり、6,7班の研究班を構成して、各班ごとに研究テーマを設定する(平成23年度の研究テーマは、対話、表情、好み、赤ちゃん、言い間違い、展望記憶、アクセント)。各研究テーマに関心をもつ院生、学部生が班員となって研究グループを作り、班ごとに研究を進める。I(前期)、II(後期)で1つの研究を完結させる授業であり、後期の終わりに研究報告会を行う。院生は学部生を指導し研究を推進することで研究者としての資質を高める。学部生は、認知心理学系・臨床心理学系を問わず、実証研究の流れを一通り経験することによって、研究に必要な知識やスキルを身につけることを目的とする。

ケーススーパーヴィジョンⅡ

担当者 河合俊雄 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 金曜3,4限

内容「ケーススーパーヴィジョンⅠ」に引き続いて、本研究科附属心理教育相談室において担当する事例について、個別の臨床実践指導(スーパーヴィジョン)により、個別指導を行う。これを通して、見立て、ケースマネージメント、臨床心理面接に関するさまざまな位相の知(技法を含む)を、さらに深く体得していくことが目的である。

ケーススーパーヴィジョンⅠ

担当者 河合俊雄 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 後期 金曜3,4限

内容本研究科附属心理教育相談室において担当する事例について、個別の臨床実践指導(スーパーヴィジョン)により、個別指導を行う。これを通して、見立て、ケースマネージメント、臨床心理面接に関するさまざまな位相の知(技法を含む)を、さらに深く体得していくことが目的である。

臨床研究開発コロキアム

担当者 河合俊雄 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 金曜5限

内容心理臨床学における多様な領域について,領域別に課題を設定し,その課題をめぐって実践・研究を行うことを通して,心理臨床を多面的にみる目と臨床実践感覚を養成する。
領域とは,「小児科における心理臨床」「描画法の心理臨床」「箱庭療法」「遺伝カウンセリング」「学校臨床」「夢の心理臨床」「心身症」「老人の心理臨床」といったものである。

認知機能論

担当者 船橋新太郎 提供部局 大学院人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科院生 開講 前期 月曜2限

内容視覚認知に関わる脳の仕組みを中心に、記憶や学習、思考、推論、判断、意思決定などに関わる脳の仕組みを考究する。このような働きに関わる大脳皮質の役割と同時に、大脳皮質のなかでも特に連合野の働きに注目をして授業を進める。

認知科学演習2

担当者 船橋新太郎 提供部局 大学院人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科院生 開講 後期 月曜5限

内容前頭連合野の働きを中心に、それを構成する神経細胞の機能的特徴、神経回路網の構成やその特徴、大脳皮質の他の部位や皮質下の構造との間の解剖学的・機能的関係、損傷や破壊による認知機能上および行動上に見られる変化、そして、動物を用いた神経生理学的な知見などに関する知見を、最新の論文を紹介・解説することにより獲得することを目的とする。
大学院生による、研究目的に関連した研究論文の紹介・解説を中心に実施する。自己の研究目的に関連する研究の方法、知見を理解すると同時に、自己の実験・研究を含めて、批判的な見方を養い、自己の研究を改善できる能力を養う。

認知科学演習4

担当者 内田由紀子 提供部局 大学院人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科院生 開講 前期 月曜4限

内容社会心理学・文化心理学、または近接領域の最新の知見や取り組みについて学び、具体的な研究事例に基づいたディスカッションを行うことを目的とする。授業は個別の「研究発表」(受講生による研究発表を含む)と、「英語論文購読+ディスカッション」を隔週で行う。

比較認知文化論

担当者 内田由紀子 提供部局 大学院人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科院生 開講 前期 水曜4限

内容文化が私たちのこころの働きとどのようにかかわっているのかを研究する文化心理学の実証研究を取り上げ、比較文化の研究手法やその理論について学べるような内容とする。授業は講義やディスカッションにより進める。

社会行動論演習2

担当者 ベッカー・カール 提供部局 大学院人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科院生 開講 前期 水曜2限

内容宗教を研究する為には、倫理学、人類学、社会学、心理学、哲学、文学批評、化学史、政治等の学問体系をまたがらざるを得ない。本演習2では、夫々の学問領域の成立と方法論を参考に、情報の検索・収集・分析から、論理構造や目次作りまで、学生の発表を含め、高度な論文の書き方を目指して指導する。

宗教社会・心理学講義2

担当者 ベッカー・カール 提供部局 大学院人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科院生 開講 後期 水曜2限

内容広義の「宗教」とは、社会の倫理道徳的行動基盤、生と死に関する究極的な価値基準、生き方と死に方の理想像、そして自然界・宇宙の中の人間の理想像や位置付けを描く世界観である。宗教心理学は、宗教的精神のパターンを学問的に解明した学派に関して考察する講義である。神話学、民俗学、解釈学、現象学、実存主義、精神分析や原型心理学等の分野から、宗教的体験の裏に潜む意識や世界観の構造、各学派の貢献や問題点を取り上げて考察する。また、20世紀から始まる宗教心理学の歴史的流れを学んでゆくことによって、自分の思想をも反省する。他の学問の中には、物質を調査する科学もあれば、精神を探究する心理学もあるが、宗教現象学ではその相互作用を研究対象とする。即ち、物質的環境が人間の精神に対して及ぼす影響と、精神が人体や物質に対して及ぼす影響等を課題とする。

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