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京都府/京都大学こころの未来研究センター共同企画「ワザとこころパートⅢ~天神信仰と天神の祭り」を開催しました

■「天神さんの祭り」に込められた「ワザとこころ」を探る
PB236809.JPG 11月23日、京都府と京都大学こころの未来研究センターの共同企画による「ワザとこころパートⅢ~天神信仰と天神の祭り」が、稲盛財団記念館大会議室でおこなわれました。
 こころの未来研究センターでは、鎌田東二教授が中心となり「こころとモノをつなぐワザの研究」プロジェクトを様々な分野の研究者と共に進めています。「ワザとこころ」シリーズで開催してきたシンポジウムは今年で3年目。2011年の「葵祭から読み解く」、2012年の「祇園祭から読み解く」に続き、2013年は「天神信仰と天神の祭り」をテーマに開催しました。京都・大阪を代表する「天神さんの祭り」に込められた「ワザとこころ」について、学術研究の場と信仰の場それぞれからテーマに即した問題提起や報告、ディスカッションが繰り広げられました。
 はじめに、上田正昭京都大学名誉教授が「天神信仰と天神の祭り」という演題で基調講演をおこないました。歴史学の第一人者として勲二等瑞宝章、修交勲章崇禮章、京都市文化功労者、京都府文化賞特別功労賞、南方熊楠賞など数多くの功績と著書を持つ上田名誉教授は、天神信仰と祭りのルーツとなった菅原道真の人物像や道真公を天神へと至らしめた歴史的背景と経緯について、様々な角度から考察を展開されました。86歳というご年齢にも関わらず、講演のあいだ何度も席を立ってホワイトボードに重要なポイントを記入しながら天神信仰と祭りの本質と変遷を、数々の事例をもって壮大なスケールで説明くださいました。
  鎌田教授は上田名誉教授の講演のまとめとして、「モノ学・感覚価値研究会」ホームページにおいて、「強く印象に残ったのは次の3点。① 「天神」には3種の別あり。1)中国の天上皇帝の「天神」、2)日本の「天つ神」「国つ神」の「天神」、3)菅原道真公の「天神」② 御霊信仰に2種別あり。1)支配者の御霊信仰は鎮魂=みたましづめ、2)民衆の御霊信仰は鎮魂=みたまふり。とりわけ、民衆は、怨霊として貴人を殺すほどの力があるならば、それを人民の守護と幸せに転じてほしいと願ったという指摘。③ 「和魂漢才」の典型・体現者。11世紀初頭に紫式部が「才を本としてこそ大和魂の世に用ひらるる方も強ふ侍め」と述べたことを道真公は体現していた。」と振り返っています。(詳しくは「モノ学・感覚価値研究会 研究問答」の後半部分をお読みください)。
 その後、3名の講師による事例報告がおこなわれました。まず、大阪天満宮の寺井種伯宮司による「大阪天満宮の天神祭と天神信仰のワザとこころ」という演題での報告がありました。浮世絵師・五雲亭貞秀が描いた「浪速天満祭」の木版画を携えて登壇した寺井宮司は、何度も火災焼失などに襲われながら復興を繰り返した大阪天満宮の歴史と人々に愛され支えられた天神祭の歴史、現在も続く様々な祭事について、詳細な記録や年表、資料と共に紹介しました。続いて北野天満宮の加藤迪夫権宮司が登壇し、「北野天満宮の天神さんの祭りと天神信仰のワザとこころ」という演題にて報告。天神信仰発祥の地として菅原道真公の神霊を祀り北野天満宮が創建された経緯、神社祭祀の三要素、祀りの地、祀りを司った歴史的人物の解説、北野天満宮の主要な祭りの紹介など、詳細な資料と鮮やかな画像が盛り込まれたパワーポイントと共に分かりやすく説明しました。
 報告の締めくくりとして、竹居明男同志社大学文学部教授が「天神の祭りと天神信仰のワザとこころ」という演題にて、天神菅原道真公が国家鎮護の神、文学の神として存在感を示して様々な祈願の対象となった歴史を解説し、天神信仰とそれをめぐる文化や祭りがいかに多様で都の人々の暮らし、政治と密接に関わり合ったかを日本史研究の視点から紹介しました。3名の報告後にパネルディスカッションがおこなわれ、鎌田教授がそれぞれの報告者に対して質問を投げかけ、より詳しい解説を仰ぎながら天神信仰への理解を深めていきました。
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[DATA]
京都府/京都大学こころの未来研究センター共同企画「ワザとこころパートⅢ~天神信仰と天神の祭り」
▽日時:2013年11月23日(土・祝)13:00-17:00(受付開始12:30~)
▽会場:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室
▽プログラム
13:00-13:10 趣旨説明:鎌田東二(かまたとうじ)(京都大学こころの未来研究センター教授・宗教哲学、民俗学)
13:10-14:10 基調講演:上田正昭(うえだまさあき)(京都大学名誉教授、歴史学)「天神信仰と天神の祭り」
14:10-14:20 休憩
14:20-14:50 報告1「大阪天満宮の天神祭と天神信仰のワザとこころ」寺井種伯(てらいたねのり)(大阪天満宮宮司)
14:50-15:20 報告2「北野天満宮の天神さんの祭りと天神信仰のワザとこころ」加藤迪夫(かとうみちお)(北野天満宮権宮司)
15:20-15:50 報告3「天神の祭りと天神信仰のワザとこころ」竹居明男(たけいあきお)(同志社大学文学部教授、日本史)
15:50-16:00 休憩
16:00-17:00 パネルディスカッション 司会:鎌田東二
▽主催:京都府/京都大学こころの未来研究センター
▽参加者数:124名
[開催ポスター]
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2013/11/25

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