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信頼・愛着の形成とその成熟過程の比較認知研究 (『きずな形成』領域)

研究代表者
森崎礼子 京都大学こころの未来研究センター 助教
連携研究員
加藤寿宏 京都大学医学研究科 准教授
センター参画
吉川左紀子   京都大学こころの未来研究センター 教授
長岡千賀    京都大学こころの未来研究センター 研究員
上田祥行    京都大学こころの未来研究センター 研究員
本研究では、相手を信頼し、きずなを深める過程、相互理解が深まっていく過程における変化とはどのようなものか、非言語コミュニケーションの面から検討する。
子どもの社会性の発達に関しては、発達初期における養育者との愛着形成が重要であるとされている。特定の他者との情緒的な関係が、心理的な安定をもたらし、その後の自立や心身の発達につながる。もっとも初期の愛着形成は、生後2~3か月に始まる。この時期の赤ちゃんは、養育者に微笑み返したり、話しかけに応えるよう身体を動かしたり、声を返すという行動をするため、両者の身体の動きが同期し、情動的な一体感が生じる。
このような身体動作の同期は、親密に会話している大人でも自然発生的に見られる。また、ヒト以外の群居性の動物もそうした模倣をすることが分かっている。
本研究では、2者間の信頼形成過程における非言語的コミュニケーションの変化、特に同調的な行動に焦点を当て、ヒトと他の動物とを比較することで、信頼感の原初的な本質を探る。これらの知見が得られれば、他者との自然なコミュニケーションが困難であるとされている発達障害児の支援につながると期待される。

2010/04/12

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