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    ひきこもり・ニートの文化心理学的検討 (『現代の生き方』領域)

青年期の社会的適応:
ひきこもり・ニートの文化心理学的検討 (『現代の生き方』領域)

研究代表者
内田由紀子 京都大学こころの未来研究センター 助教
連携研究員
ビナイ・ノラサクンキット ミネソタ州立大学・准教授 (日本学術振興会外国人特別研究員) 文化心理学・臨床心理(Ph.D)
北山忍 ミシガン大学・教授 文化心理学(Ph.D)
共同研究員
岸本昌三 NPO法人高槻オレンジの会・理事長 社会心理学
藤原美登里 NPO法人高槻オレンジの会・副理事長 社会心理学
森崎志麻 京都大学教育学研究科・博士後期課程 臨床心理学
センター参画
近藤恵 京都大学こころの未来研究センター研究員
近年青年期における不適応感やコミュニケーションの不全が問題とされてきている。特に、「ひきこもり」「ニート」については社会学や精神医学、臨床心理学などからアプローチが行われてきた。本研究においては社会心理学的視点により、日本文化、日本社会とひきこもり、ニートの心理傾向とのインタラクションを分析し、さらに、介入方法の効果などを検証する。調査およびインタビューを通して、量的・質的な分析を行う。
本研究の目的は大きく分けて3点挙げられる。1)当人とその家族の自己や関係性の認知について、質問紙調査を行い、家族関係や家族メンバーの認知構造と社会的役割との相互作用を検討する。その際、NPOなどで支援を受けている人だけではなく、大学に在籍している20代、30代の若者についても同様の調査を行う。2)社会的要因(日本文化/社会構造)と感情やコミュニケーションの関係について、学生や社会人を対象に検証する。その際、アメリカなど他の地域と比較検討する視点を持つことにより、日本文化の持つ構造と心理状態の関わりについて考察する。3)NPOなどのひきこもり、ニート支援団体の介入方法を検討する。これらの視点を組み合わせ、社会心理学的に動機づけ、自己観、態度などを分析することにより、日本におけるひきこもりやニートについてどのようにアプローチしていくべきかを検討し、得られた知見をNPO組織や公的機関を含めて、社会に還元していくことが可能になると考えられる。

2010/04/11

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