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  4. メタ認知に関する行動学的および神経科学的研究
     (『こころ観』領域)

メタ認知に関する行動学的および神経科学的研究
 (『こころ観』領域)

研究代表者
船橋新太郎  京都大学こころの未来研究センター 教授
連携研究員
後藤和宏 京都大学・研究員 認知科学・Ph.D.
山本洋紀 京都大学・助教 認知科学・博士(人間・環境学)
澤本伸克 京都大学・助教 認知神経科学・医学博士
福山秀直 京都大学・教授 認知神経科学・医学博士
藤田和生 京都大学・教授 比較認知科学・理学博士
共同研究員
田中暁生 京都大学人間・環境学研究科・博士後期課程
                                            (教員提案型)
私たちは、何を知っていて何を知らないか、自身の記憶内容や状態を知ることができる。このような働きはメタ記憶と呼ばれている。メタ記憶の仕組みを手がかりにすることにより、自分のこころを見つめる仕組みを理解できると考えられる。メタ記憶は記憶内容や状態をモニターすると同時に、その結果をもとに反応の方向をコントロールすることから、メタ記憶には、作動している記憶プロセスの機能状態のモニタリングと、そのプロセスを適切な反応に導くコントロールの2つの機能があると考えられている。一方、前頭連合野は他の領域で行われている情報処理をモニターすると同時に、制御信号をその領域に送り、情報処理を制御することが知られている。前頭連合野のこのような機能は、メタ記憶のもつモニター機能とコントロール機能によく対応しており、事実、人の臨床研究や脳機能イメージング研究により、前頭連合野がメタ記憶機能と密接に関わっていることが明らかになっている。そこで、私どもの研究グループで明らかにしてきたワーキングメモリに関わる前頭連合野の神経機構をもとに、その働きをモニターしコントロールする仕組みを明らかにすることにより、メタ記憶に関わる神経基盤の理解をめざす。また、ヒトを対象にした脳機能イメージングにより、前頭連合野を頂点とするメタ記憶に関わる脳内神経ネットワークを解明する。これにより、自分自身のこころの動きを見つめることができる神経基盤を解明する。

2011/06/23

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