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察するコミュニケーションと表すコミュニケーション

研究代表者
宮本百合 ウイスコンシン大学マディソン校 助教
共同研究員
Amanda Eggen ウィスコンシン大学マディソン校
センター受け入れ教員
内田由紀子 京都大学こころの未来研究センター 准教授
                                            (一般公募型)
洋の東西でコミュニケーションの様式に違いがあることは、文化人類学者・心理学者らによって指摘されてきた。しかし、具体的な差異、そして異なるコミュニケーション様式にどのような機能があるのかについてはまだ十分な研究がなされていない。本研究では、アメリカにおけるコミュニケーションは、送り手が自らの意図・目的を明確に表すことを重視しており、送り手の影響力を高める機能があるのに対して、日本におけるコミュニケーションは、受け手が相手の意図・目的を察することに重きを置いており、関係性を調整する機能があると論じ、それを検証するために実験を行う。初年度はまず、コミュニケーション媒体の違いを明らかにすることに焦点を当てる。日本においては受け手の察しを必要とする媒体(場の空気等の状況的要因)を通じてコミュニケーションが行われているのに対して、アメリカにおいては送り手が表現することが必要な媒体(言葉の内容・表情等の個人的要因)を通してコミュニケーションが行われているか検証する。
 これらの実証を通して本研究は、コミュニケーションをその認知的基盤と対人的機能との関わりで理解する包括的な枠組みを提示することを目指す。

2011/07/12

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