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【教員提案型連携研究プロジェクト】不正直な行動の神経生物学的基盤の研究 (『こころ観』領域)

研究代表者
阿部修士  京都大学こころの未来研究センター助教
連携研究員
藤井俊勝  東北福祉大学健康科学部・教授
月浦崇  京都大学人間・環境学研究科・准教授
共同研究員
伊藤文人  東北大学大学院医学系研究科・大学院生
                                    (教員提案型)
 本研究の目的は、ヒトの不正直な行動に関わる神経基盤を機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて明らかにすることである。これまでの研究では、他者からの質問に対して嘘をつく過程では、前頭前野―特に背外側前頭前野の賦活が一貫して報告されている。しかしこれら先行研究の問題点として、嘘が極めて実験室的なものであり、実際の社会的状況下における嘘とは異なったものである点が挙げられる。本研究では実験パラダイムを工夫することで、より現実世界に近い状況でのヒトの不正直さに関わる神経基盤について検討する。
 本研究からは、不正直な行動を脳がどのように制御しているかについての知見を得ることが期待できる。特に、動機づけや報酬処理に関与する腹側線条体などの脳領域と、反応抑制や認知的コントロールに関与する前頭前野などの脳領域が、重要な役割を果たしていると想定される。本研究を行うことで、嘘をつこうとする心理過程と、正直であろうとする心理過程がどのように統合されるかについて、新たな知見が得られるものと考えられる。

2012/06/04

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