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鎌田教授のコラムが徳島新聞に掲載されました

 鎌田東二教授のコラムが徳島新聞文化面「こころの未来4」に掲載されました。最近訪問した東北被災地、沖縄・久高島、韓国・慶州での出来事を振り返り、伝統と現代の葛藤を見つめながら、文化を支え守りながら伝統文化と現代文明を結合させることが地域力へとつながると考察しています。

「地域の力:固有の様式を蓄積 伝統と現代 結合が課題」 鎌田東二 京大こころの未来研究センター
IMG_6990.jpg 京都大学こころの未来研究センターに勤める前、京都造形芸術大学に5年間勤務していた。そこでは主に宗教学や民俗学を教えたのだが、それ以外に「地域文化演習」や「環境文化論」も担当した。両方とも国内のある地域に行って、実地にそこの文化や環境を学ぶという演習科目であった。
 その際、複数の教員で「地域学への招待」という教科書をつくった。それをきっかけに「地域の力」とは何か、あれこれと考えるようになった。(中略) 
 私が考える「地域の力」は、突き詰めるとその「文化の力」ということになる。それは人々の生活が地域固有の魅力的な様式となって蓄積され、表現されているものだ。
 一般に、政治や経済では政策の成否によって短期的な変化が起こり得る。だが文化というものはそのような短期的変化が起こりにくい。地域に何百年も何千年も続いてきた祭りや芸能などはその最たるものだ。それがいわゆる「伝統文化」であるが、地域の力において重要なのは「伝統文化」と「現代文明」との相互活性ということになる。(中略)
 日本でも京都に代表されるように、伝統文化と現代文明との結合はそれほど簡単ではない。だが、歴史と文化、すなわち伝統を大切にできない地域は必ず衰退する。生活の潤いや豊かさを感じることのない地域に多くの人が長く生活し続けるのは難しいからだ。
(記事より抜粋)

2013/04/05

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