上田祥行特定講師らの研究が日本心理学会第83回大会で特別優秀発表賞を受賞しました
上田祥行特定講師が教育学研究科の坂田千文(筆頭発表者)さん、森口佑介さんらと進めている共同研究が、2019年9月11日~13日に開催された日本心理学会第83回大会(立命館大学)で「特別優秀発表賞」を受賞しました。
複数の視覚情報の中で,ある情報に注意を向けて何らかの行為に及ぶと,その情報に関する長期的な記憶,つまり学習が促進されます。さらに近年,他者と一緒に同じ対象に注意を向けて作業することで,より多くの情報を学習することが示されてきました。しかし日常では,他者と同じ場で作業をする際,別々の情報に注意を向けて行為に及ぶ「並行行為」場面も多く見られます。そこで本研究では,「並行行為」場面であっても,注意が他者の行為対象に向き,自分の行為対象に加えて他者の行為対象も学習するのかを,文脈手がかり効果を用いた視覚探索課題で検討しました。その結果、「並行行為」場面においては,他者の行為対象に注意が向きにくく,自分の行為対象のみに注意を絞って学習する可能性が示されました。
本研究は、こころの未来研究センター別館(認知科学実験共同利用施設)の実験室を用いて実施されました。
◇発表タイトル
並行行為をする他者の注意が統計学習に与える影響
◇発表者
坂田千文1・上田祥行2・森口佑介1
(1 京都大学大学院教育学研究科・2 京都大学こころの未来研究センター)
◇発表ページ
https://www.micenavi.jp/jpa2019/search/detail_program/id:793
https://psych.or.jp/prize/conf/
2019/11/28