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第2回ブータン文化講座 イエズス会宣教師の見たブータン ―仏教とキリスト教―

京都大学こころの未来研究センター ブータン学研究室主催
第2回ブータン文化講座「イエズス会宣教師の見たブータン ―仏教とキリスト教―」


▽開催日時:2012年10月18日(木) 17:00~18:30(16:30開場)
▽開催場所:京都大学 稲盛財団記念館3階大会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)(アクセス)
▽定員:150名
▽参加費:無料
▽概要
講演者:ツェリン・タシ(ブータン王立自然保護協会、RSPN)
通訳・解説 今枝由郎(フランス国立科学研究センター、CNRS)
コメンテーター  熊谷誠慈 (京都女子大学)
※講演は英語で行われますが、通訳がつきます。
▽参加申し込み方法:メールにて受け付けます。
氏名・所属・返信用メールアドレスを明記の上、件名を「第2回ブータン文化講座 申し込み」としてお送りください。 E-mail: kokoro-event-2*educ.kyoto-u.ac.jp (*を@に変えてください)

buhtan1.png(クリックするとPDFファイルが大きく開きます)

3rd International Symposium on Prefrontal Cortex - Searching for Mechanism of Mind - (第3回前頭前野国際シンポジウム - こころの仕組みを探し求めて -)

日時:2012年11月29日(木)- 30日(金)
Date: November 29 - 30, 2012
場所:京都大学 稲盛財団記念館 3階大会議室
  (荒神橋東詰、川端通沿いの南北に細長い新しい建物)
Place: Large Conference Hall, 3rd Floor, Inamori Center, Kyoto University

※シンポジウムは英語で行われます。


▽Organizer
Shintaro Funahashi (Kyoto University, Japan)
Satoru Otan(i Université Pierre et Marie Curie-Paris 6 France)
Yukiori Goto (McGill University, Canada)


▽Programme

Day 1 (November 29)

9:00-9:05 Opening Remark

Session 1: Cellular and Network Mechanisms of Information Processing in Rodents

9:05-9:45
Satoru Otani (Ryotokuji University, Japan/University of Paris VI, France)
Title: Functional and dysfunctional plasticity inductions in rodent prefrontal cortex

9:45-10:25
Eiichi Jodo (Fukushima Medical University, Japan)
Title: Dysfunction of the hippocampo-prefrontal cortex system in phencyclidine-treated animals as an animal model of schizophrenia

10:25-10:35
Coffee Break

10:35-11:15
Young-A Lee (McGill University, Canada)
Title: Prefrontal cortical alterations by prenatal and postnatal stress interaction

11:15-11:55
Masatoshi Takita (Advanced Institute of Science & Technology, Japan)
Title: Neural elements underlying prefrontal functions - Focus on hippocampal-prefrontal pathway

11:55-12:35
Charles Yang (Shanghai Chempartner, China)
Title: Dopamine modulates ion channels that regulate neuronal excitability and repetitive firing to encode forms of plasticity in the prefrontal cortex

12:35-14:00 Lunch

Session 2: Prefrontal Cortical Activity and Cognitive Functions in Primates

14:00-14:40
Shintaro Funahashi (Kyoto University, Japan)
Title: Prefrontal cortex and neural mechanism of executive function

14:40-15:20
Masamichi Sakagami (Tamagawa University)
Title: Reward inference by primate prefrontal and striatal neurons

15:20-15:30
Coffee Break

15:30-16:10
Yoshio Sakurai (Kyoto University)
Title: Dynamic synchrony of firing in the prefrontal cortex in monkeys and rats

16:10-16:50
Yong-Di Zhou  (East China Normal University, China)
Title: Neuronal activity in monkey prefrontal cortex in a visual-haptic cross-modal delay task.

Day 2 (November 30)

9:00-9:40
Mark Buckley (University of Oxford, UK)
Title: Distinguishing the contributions of frontopolar cortex and other prefrontal cortical regions to cognition in the non-human primate

9:40-10:20
Clayton Curtis (New York University, USA)
Title: The role of topographic maps of prioritized space in frontal and parietal cortex.

10:20-10:30
Coffee Break

10:30-11:10
Masaki Isoda (Kansai Medical University, Japan)
Title: Monitoring others' actions in the medial prefrontal cortex of the macaque

11:10-11:50
Masaki Tanaka (Hokkaido University, Japan)
Title: Multiple components of prefrontal signals for covert tracking of moving objects

Session 3: Human Prefrontal Cortical Functions and Dysfunction in Psychiatric Disorders

11:50-12:30
Hidehiko Takahashi (Kyoto University, Japan)
Title: Molecular neuroimaging of the prefrontal functions in human

12:30-14:00
Lunch

14:00-14:40
Michael Nitsche(Georg-August-University, Germany)
Title: Impact of neuromodulators on plasticity in humans

14:40-15:20
Ester Miyuki Nakamura Palacios (University of Espirito-Santo, Brazil)
Title: Neuromodulation of prefrontal cortex activity by direct current stimulation on alcohol and crack-cocaine dependence

15:20-15:30
Coffee Break

15:30-16:10
Naoyuki Osaka (Kyoto University, Japan)
Title: Medial PFC correlates of self in the human brain: an fMRI study

16:10-16:50
Roshan Cools and Quirine Veth (Radboud University Nijmegen, Netherland)
Title: Dopaminergic modulation of frontostriatal function

16:50-17:00 Concluding Remark


3rd_SympoPreCortex.png募集ポスター・表紙(PDF)

募集ポスター・プログラム(PDF)

セミナー

日時:  2012年4月4日(水)17:00-18:30

場所:  稲盛財団記念館3階小会議室II

講演者: 猪股 剛先生 (和歌山県立医科大学准教授)

講演題目と概要

『福島との対話: 判断不能性から開かれる倫理への問い』

福島は原発と放射能の問題を抱えたまま、未だに日々被災し続けている。そこでは、軽々に復興について語ることができないだけでなく、日々、生活していく上でのさまざまな価値判断すらゆらいでいる。人々は被災し続ける現在に閉じ込められ、未来を思い描くことさえ容易ではない。こうした現状の中で、わたしたちは、生きる指針となるべきいかなる倫理観を持つことができるのか。そのことを、臨床心理学とアートの視点から論じてみたいと思う。

第34回こころの未来セミナー

一般参加 学生参加 研究者参加
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第34回こころの未来セミナー
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悲嘆へのさまざまな道のり

Darcy Harris 先生
(ウェスタン・オンタリオ大学 キングスカレッジ「死の研究」プログラム教授、看護師・臨床心理士(死別カウンセリング))

私たちは人生においてさまざまな喪失を身近に体験します。死別、発達障害や不妊症、また精神疾患やアルツハイマーによる人格変容、行方不明など死別ではないが大切なものを失うこともあります。このような喪失と悲嘆に、どのように対応すればよいのでしょうか。
本講演では、北米での死生学研究の第一人者であるダーシー・ハリス教授をお迎えし、喪失体験の実態や悲嘆との向き合い方について専門的知見からご講演いただきます。
※今回のセミナーは英語で行われます。通訳はありません。
   (和文配布資料あり。)

日時:2011年7月26日(火)16:30-18:00(受付開始:16:00~)

第33回こころの未来セミナー

一般参加 学生参加 研究者参加
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第33回こころの未来セミナー
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環境問題に関するアメリカの倫理・政治・法律
~その成果と失敗

J.Baird Callicott 先生
(ノース・テキサス大学 哲学科・教授)

40年も前に世界で初めて「環境倫理」の大学カリキュラムを成立させたカリコット教授は、環境倫理の第一人者です。国際環境倫理学会会長や『環境倫理百科事典』の編者を務め、日本でも『地球の洞察~多文化時代の環境哲学』の著書で知られています。どのような価値観に基づいて、アメリカは世界で最も重い環境負荷をかけているのか、哲学者の目から見たアメリカの環境運動の希望的成果と問題点を語ります。
※今回のセミナーは英語で行われます。通訳はありません。
   (質疑応答は和訳あり。)

日時:2010年6月22日(火)18:00-19:30(受付開始:17:30~)

第32回こころの未来セミナー

一般参加 学生参加 研究者参加

第32回こころの未来セミナー

医者は患者とどう接したら良いのか
  ~拒食症患者の精神能力と自己決定への対話

トニー・ホープ先生
(オックスフォード大学 医療倫理学・教授、精神科医)


「もっとも影響力ある医学書」を編集したトニー・ホープ教授は
倫理学と精神科医を跨る世界の第一人者です。
今回は、豊富な臨床例を参考に、拒食症患者と、彼らを癒そうとする医師との
会話の中から見えてくる倫理的ジレンマや内面的な葛藤を分析されます。

※今回のセミナーは英語で行われます。通訳はありません。
   (質疑応答は和訳あり。)


2010年1月14日(木) 16:30-18:00 (受付開始:16:00~)
受講資格:とくにありません。
受講料:無料
申し込み:不要 (先着100名)
京都大学 稲盛財団記念館 3階 大会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46〔吉田キャンパス川端近衛南東角〕)
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/about/access.html

第31回こころの未来セミナー  

一般参加

『死別を悲しむ心のケア』


◆トーマス・アティグ先生(ボウリング・グリーン州立大学名誉教授・哲学博士)
「喪失体験のケア」


◆エリザベス・デイヴィス先生(ビクトリア大学看護学教授・看護博士)
「子供の悲嘆をどう対応できるか」


「死別されることは自己の世界を再学習することで、死によって愛し合う者の関係は断絶しない」として、グリーフ論に多大な示唆を与えたカウンセラーと、北米(バンクーバー)で最初の子供のホスピスを立ち上げた著名な看護師より、だれもがいずれ出会う、自分の喪失体験と、周囲の悲嘆の対応を再考します。


※ このセミナーは英語で行われ、通訳はありませんが、和文配布物を用意します。

日時:2009年11月28日(土)13:00-16:30(受付開始12:30~)
場所:京都大学稲盛財団記念館 3階 大会議室
    (京都市左京区吉田下阿達町46〔吉田キャンパス川端近衛南東角〕)
     http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/about/access.html
受講資格:とくにありません
受講料:無料
申し込み:不要(先着150名)

第30回こころの未来セミナー

1.目的
「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
「遺伝マインドのすすめ~ふたご研究から」安藤寿康氏
(慶應義塾大学文学部教授)

「遺伝」ということばを聞くと、「親がああだから子どももああなる」あるいは「生まれつきだからしょうがない」というミもフタもないことを連想しませんか。そう、だから私たちはあまり遺伝のことを口にしたがりません、特に才能の有無や悪い性格やこころの病気については。しかし遺伝子はあらゆる生命現象の源であり、さまざまな生命の神秘を思い起こせば、遺伝子の営みがそんなミもフタもないはずはありません。こころの働きにおよぼす遺伝の影響を教えてくれるのが「ふたご研究」です。かわいい彼らの語る遺伝子の物語に耳を傾けてみてください。

開催日時:2009年1月22日(木) 16:30より 18:00まで

受講資格:とくにありません

受講料:無料

申し込み:不要(先着120名)


場所:京都大学 稲盛財団記念館 3階大会議室
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm

問い合わせ先: 京都大学こころの未来研究センター リエゾンオフィス

第29回こころの未来セミナー

1.目的
「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
「死に逝く人の友をつとめる〜終末期の慈悲」ジョーン・ハリファックス先生
(米国ウパヤ禅センター長、心理学者・医療人類博士)

 世界的な権威者、ハリファックス老師(禅尼僧)は、ジョセフ・キャンベルやスタン・グロフの弟子で、「アメリカのテレサ」とも言われています。
 長年、仏教的な立場から、末期患者や刑務所の囚人のカウンセリングや精神的支援を実践し、指導して来られました。11月に世界仏教徒会議のため来日し、末期患者のケアのポイントを、その事例やイラストを引用しながら、講演されます。
※今回のセミナーは英語で行われます。通訳はありません

開催日時 2008年11月18日(火) 16:30より18:00まで

受講資格:とくにありません

受講料:無料

申し込み:不要(先着80名)


場所:芝蘭会館 別館2階 研修室2
(京都市左京区吉田牛ノ宮町11-1)
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html

京都大学こころの未来研究センター リエゾンオフィス

第28回こころの未来セミナー

1.目的
「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
「心の経済について:精神分析の貢献」妙木浩之氏
(東京国際大学人間社会学部教授)

 グローバルなレベルで起きている金融危機の問題は、実は私たちが直面しつつある、心の社会の変化と密接に関連しています。つまりこれは単なる社会経済的な問題ではなく、心の、精神の構造的問題が生み出した果実という側面があるということなのです。今回は、その問題を入り口にして、精神分析という心と社会の進化のための学問が、どのようにこの変化を記述していけるかというお話をしたいと思います。

開催日時 2008年10月16日(木) 16:30より18:00まで

受講資格 とくにありません。

受講料 無料

申し込み 不要 (先着50名)

場所 芝蘭会館 別館2階 研修室1 
(京都市左京区吉田牛ノ宮町11-1)
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html

京都大学こころの未来研究センター リエゾンオフィス

第27回こころの未来セミナー

1.目的
「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
「言語起源の生物進化学的シナリオ」 岡ノ谷 一夫氏
(理化学研究所脳科学総合研究センター生物言語研究チーム チームリーダー)

 言語はヒトに独自な特性であるが、これが神から譲り受けたものでないとすれば、生物学的な進化の産物であると考えねばならない。ヒト以外の動物がもっている形質がいかに進化しいかに組み合わされば言語に至るのか。どのような脳の構造が準備されれば、言語へと通じる進化過程がスタートするのか。小鳥のさえずりやげっ歯類および霊長類のコミュニケーション行動、ヒトの時系列行動などを題材に得られてきた知見をまとめ、言語起源の生物学的シナリオを構成する。

開催日時 2008年9月4日(木) 16:30-18:00頃

受講資格 とくにありません。

受講料 無料

申し込み 不要 (先着100名)

場所 京都大学大学院 人間・環境学研究科棟 地下講義室 B23
(京都市左京区吉田二本松町;京大吉田南キャンパス内)
http://www.h.kyoto-u.ac.jp/access/

問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター 船橋 新太郎

第26回こころの未来セミナー

1.目的
「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
「こころと『神秘世界』―福来友吉・柳宗悦・宮沢賢治の『心理学』的探究」鎌田東二先生 (京都大学こころの未来研究センター教授)

福来友吉は、東京帝国大学初代心理学教授・元良勇次郎の愛弟子であり後継者でしたが、明治43年(1910)、「千里眼」や「念写」という"超能力"の公開実験が詐欺呼ばわりされて、大学を辞職する羽目となりました。同年、福来の仕事に魅かれ、「新しき科学」としての「心霊研究」に取り組もうとして東京帝国大学に入学してきた若者が、後に「民藝」運動の指導者となる柳宗悦でした。そして、福来の実験は、宮沢賢治の「心象スケッチ」や『銀河鉄道の夜』のブルカニロ博士のテレパシー実験にまで影響を及ぼしています。明治・大正期の近代日本の初期「心理学」が「こころ」のはたらきとして何を見ようとしていたのかを考えてみたいと思います。

開催日時:2008年5月27日(火) 16:30-18:00頃まで

受講資格:特にありません

受講料:無料

申し込み:不要

場所:芝蘭会館 別館2階 研修室 1
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html

問い合わせ先: 京都大学こころの未来研究センター リエゾンオフィス
電話番号 : 075-753-9670
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/index.html

第25回こころの未来セミナー

1.目的
「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
『終末期と死別のケア~そのやりがいと注意点』 
キャロル・ウオグリン博士 (Carol Wogrin)
(米国死の教育センター長、マウントアイダ大学教授(精神医学)

介護に因る疲労感と、死別に因る打撃が、看護師や介護する身内にとっては、大変な「ダブルパンチ」となりかねません。亡くなって逝く患者自身のケアと同時に、その世話をする人々への理解・支援・精神的なケアも不可欠です。その専門の第一人者である米国死の教育センター長、 ウオグリン博士の初来日に就き、京大での講演を歓迎します。講演自体は英語で行われますが、日本語の纏めや解説を提供します。

開催日時:2008年2月19日(火) 16:30-18:00頃まで

受講資格:特にありません

受講料:無料

申し込み:不要

場所:芝蘭会館 別館2階 研修室 1
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html

問い合わせ先:京都大学こころの未来研究センター
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/index.html

e-mail:kokoro の後に @educ.kyoto-u.ac.jp をつけて下さい

第24回こころの未来セミナー

第24回 こころの未来セミナー(ケビン.ゲインズ(Kevin Gaines) 先生)

1.目的
  「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『心理学とアフリカン・アメリカンの平等』 
 ケビン.ゲインズ(Kevin Gaines)先生
 (ミシガン大学歴史学教授、アフリカ・アフリカンアメリカン研究センター所長)

  「標準・健常」と「異常」を区別する精神医学や心理学は、19世紀アメリカのカートライトから最近の「ベル曲線」論議まで、人種差別を裏付けたり、黒人側に心理的な負担を強いることを正当化してきた。概観してみても、現状維持を前提にする白人支配の精神医学や心理学は、平等を求める黒人にとって厄介な政治的要因を孕んでいたことが分かる。このように問題の多い精神医学の歴史的な背景を押さえた上で、本講演では、戦後ニューヨークにおける精神科医ワーサム博士とライトやエリソンのような黒人作家との交流を中心に、黒人と精神医学の建設的な事例に注目し、黒人と精神医学の関係を再考察したい。

 ケビン・ゲインズ博士は、ミシガン大学のアフリカ・アフリカンアメリカン研究センター所長を務める歴史学の教授である。ハーバード大学を卒業し、プリンストン大学でも教鞭を執り、公民権運動時代のアフリカとアメリカの関係についての著書は注目を浴びる受賞作となった。趣味はジャズ音楽。

*今回のセミナーは英語で行なわれます。通訳はありません。


日時 平成19年12月3日(月曜日) 13時から15時頃まで
受講資格 とくにありません。
受講料 無料
申し込み 不要
場所 芝蘭会館 別館2階 研修室 2
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html
問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター

第23回こころの未来セミナー

第23回 こころの未来セミナー (松岡 俊行 先生)


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『依存症研究の薬理学的手法についてー薬物依存を中心に』
 松岡 俊行 先生
 (京都大学大学院医学研究科 神経細胞薬理学教室 助教)

 近年、依存症は大きな社会的問題となっており、その治療法の確立は急務である。依存症は、「過程への依存」「人間関係への依存」「物質への依存」に分類されるが、その精神依存形成の基本的メカニズムは共通と考えられている。薬物による依存形成は、実験動物に薬物を投与した際の行動を指標として精力的に研究され、行動薬理学として確立されてきた。本セミナーでは、これら行動薬理学を用いた薬物依存症の解析法について概説すると共に、生化学的、分子生物学的、遺伝子工学的手法を組み合わせた研究アプローチ法について紹介する。ポストゲノム時代を迎えて各種疾患の分子機構解明および治療薬の開発法も変革を遂げつつあり、これら研究手法を用いた新たな依存症治療法開発への貢献が期待される。


日時 平成19年11月28日(水曜日) 午後4時半より午後6時頃まで
場所 芝蘭会館別館 研修室1
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html
受講資格 とくにありません。
受講料 無料
申し込み 不要
問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター

第22回こころの未来セミナー

第22回 こころの未来セミナー (Kerry L. Jang)


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『精神病理学の行動次元モデル: 行動遺伝学からのアプローチ』
 Kerry L. Jang
 (ブリティッシュ・コロンビア大学 精神科 教授)

 精神病理学では、「行動の次元モデル」にもとづいて人の行動を理解しています。このモデルでは、人の行動パターンは正規分布していて、多くは正常の範囲内に収まり、そこから逸脱したものが精神病理の範疇に入ると予測しています。神経症や不安などの例にはこうした予測に当てはまります。このモデルに行動遺伝学の方法を適用することから、正常行動と異常行動は遺伝子と環境要因の両方が一組となって影響を及ぼしていることがわかってきています。しかし、現在の行動遺伝学のモデルには限界があり、遺伝の影響と環境の影響がどのように変化して異常な行動が現れるのかという疑問に対して答えを出すことはできません。今回の講演では、これまでの行動遺伝学のモデルが抱えるこうした問題を解決する新しい行動遺伝学の研究手法とデータを紹介します。

 今回のセミナーは英語で行われます。

日時 平成19年11月21日 (水曜日) 午後4時半より午後6時頃まで
場所 芝蘭会館別館 研修室1
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html
受講資格 とくにありません。
受講料 無料
申し込み 不要
問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター

第21回こころの未来セミナー

第21回 こころの未来セミナー (立岩 真也 先生)


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『生きて在るを知る』
 立岩 真也 先生
 (立命館大学大学院先端総合学術研究科 教授)

 《様々な身体の状態を有する人、状態を経て生きていく人たちの生の様式・技法を知り、人々のこれからの生き方を構想し、あるべき社会・世界を実現する手立てを示す》ことを標榜するGCOE「生存学創成拠点」が立命館大学で始まっているので、特定の主題についてというより、私たちが考えるこれからの研究の在り方についてお話ししたいと思う。また近く筑摩書房から出る著書をご覧いただければ、「尊厳死」と呼ばれる行ないなどについての考えを御理解頂けると思う。

日時 平成19年11月15日(木曜日) 午後4時半より 午後6時頃まで
場所 文学部新棟南側2階 新第3講義室
http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/sogo/access.html
受講資格 とくにありません。
受講料 無料
申し込み 不要
問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター

第20回こころの未来セミナー

第20回 こころの未来セミナー (森 悦郎 先生)


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『脳と意図』
 森 悦朗 先生
 (東北大学 大学院医学系研究科 障害科学専攻 高次機能障害学 教授)

 大脳は、知、情、意からなるこころを作っています。大脳が損傷されると、その局所が担っていた機能を喪失します。知であれば機能の脱落が生じます。しかし、意の場合は脱落だけではなく、それまで意が制御していた機能の脱抑制、すなわち発達に伴って抑えられていた行動が再現します。そのような例を観察していると、意が最も人間らしさを作り出していることが分かってきます。意の座は前頭前野にあり、そこは系統発生的に最も新しく、またヒトでは生後に髄鞘化が進むという事実とよく符合します。ヒトが人間らしく振る舞うようになる脳の仕組みを、脳が障害された患者の検討(病巣研究)を中心にお話したいと思います。

日時 平成19年10月18日(木曜日) 午後4時より午後5時半頃まで
場所 芝蘭会館 別館2階 研修室2
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html
受講資格
とくにありません。
受講料 無料
申し込み 不要
問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター

第19回こころの未来セミナー

第19回 こころの未来セミナー (J.ソコロフスキー 先生)


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『文化からみる高齢化の課題と解釈』
 J.ソコロフスキー 先生(南フロリダ大学 老人学・社会心理学 教授)

 ソコロフスキー教授は、米国の老人学、研究の第一人者であり、著書が日米問わず教科書や参考書としても広く使用されている。ホームレス、ヒスパニック、マイノリティなどの実態を参与観察し聞き取るユニークなフィールド調査法のエピソードを語られると同時に、格差社会の中の高齢化や家族間の様々の問題を現場から講義される見込みである。

*今回のセミナーは英語で行なわれます。通訳はありません。

日時 平成19年10月10日(水曜日) 16時30分から18時頃まで
場所 芝蘭会館 別館2階 研修室 1
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html
受講資格
とくにありません。
受講料 無料
申し込み 不要
問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター

第18回こころの未来セミナー

第18回 こころの未来セミナー (渡邊 克巳 先生)


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 「意思決定の意識的・無意識的過程」
渡邊 克巳 先生
(東京大学先端科学技術研究センター認知科学分野 准教授)

 意思決定の一般的なイメージは、外界の情報を正確に取り込みながら、ある程度変化しない個人的な好みに基づいて、論理的な思考を経て、最終的な判断・行動に至るという一連の時間軸に沿ったものであろう。
 しかしながら、人間の意思決定過程には、多くの意識的・無意識的過程がさまざまな時間的・空間的スケールで関わっていて、そのようなイメージからずれることが多くある。今回は、意思決定の意識的・無意識的過程に関して、実験心理学のような基礎領域での研究を実社会へ還元する視点を持ちながら、なるべく多くの研究例を紹介しながら考察したい。

日時 平成19年9月27日(木曜日) 午後4時半より午後6時頃まで
場所 芝蘭会館 別館2階 研修室 1
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html
受講資格 とくにありません。
受講料 無料
申し込み 不要
問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター

第17回こころの未来セミナー

第17回 こころの未来セミナー (赤坂 憲雄 先生)


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 「『遠野物語』の心的構造」
赤坂 憲雄 先生
(東北芸術工科大学大学院長)

 『遠野物語』には、神話・伝説・昔話から世間話にいたるまで、まさに混沌とした多様なる物語が収められている。そこに沈められ、あるいは映し出されている「心の問題」のいくつかに、これまでとは異なった光を当ててみたい。「私」と「共同性」のはざまに横たわる心の闇に、眼を凝らすことになる。

日時 平成19年9月13日(木曜日) 午後4時より午後6時頃まで
場所 芝蘭会館 別館2階 研修室 1
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html
受講資格 とくにありません。
受講料 無料
申し込み 不要
問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター

第16回こころの未来セミナー

第16回 こころの未来セミナー (開 一夫 先生)


1.目的
  「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 「自己・他者の認知とコミュニケーション −社会的随伴性検出 の発達メカニズム−」
 開 一夫 先生(東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系 准教授)

 乳幼児は自分自身をどのように認知しているのか? コミュニケーショ ンにおける基盤メカニズムは何か? ここでは、我々がこれまで行ってきた自己像認知 や母子間後作用に関する行動実験・脳活動計測実験の結果に基づいて、自己認知とコ ミュニケーションという一見異なる2つの認知機能において、「随伴性の検出」が重要な 役割を果たすことを議論したい。

日時 平成19年9月11日(火曜日) 午後4時から午後5時半頃まで
場所 京都大学 総合人間学部棟 1階 1102講義室
(京都大学吉田南キャンパスの北東側にある総合人間学部棟の1階)
http://www.h.kyoto-u.ac.jp/access/
受講資格 とくにありません。
受講料 無料
申し込み 不要(先着150名まで)
問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター

第15回こころの未来セミナー

第15回 こころの未来セミナー


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 「大脳基底核における報酬情報による行動変化のメカニズム」
 中村 加枝 先生(関西医科大学 生理学第2講座 教授)

 私たちの行動は期待される報酬の情報によって変化する。近年の研究により、脳の多くの領域の神経活動が報酬の情報により変化することが報告されてきた。しかし、そ の根源となる変化は脳のどの領域で、どのようなメカニズムで起きているのか、未だによくわかっていない。私は、眼球運動課題試行中のサルの、大脳基底核の一部である尾状核の活動を変化させることにより、報酬獲得行動(眼球運動)を人工的に変化、再現することを試みた。第一に、尾状核におけるドパミンの作用、特にD1受容 体を介するものが重要であることがわかった。第二に、報酬情報と運動情報が非常に限られた時間的タイミングで起こることが、報酬による行動の変化に必須であること がわかった。以上のことから、尾状核は報酬による行動変化を起こす責任脳領域であ ることが示された。

日時 平成19年8月2日(木曜日) 午後5時より午後6時半頃まで
場所 京都大学 総合人間学部棟 1階 1102講義室
(京都大学吉田南キャンパスの北東側にある総合人間学部棟の1階)
http://www.h.kyoto-u.ac.jp/access/
受講資格 とくにありません。
受講料 無料
申し込み 不要(先着150名まで)
問い合わせ先 京都大学こころの未来研究センター

第14回こころの未来セミナー

第14回 こころの未来セミナー 『瞬間と芸術』


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『瞬間と芸術』
 港 千尋 先生 (多摩美術大学 美術学部情報デザイン学科 教授)

写真はその発明以来、より短い時間のなかからイメージを取り出す芸術として発展してきました。化学や生理学をはじめとしたサイエンスと遠近法などをはじめとする芸術とが交差する領域として多様な表現を生み出してきた写真は、いま全域化しつつあるディジタル技術によって、変化しています。瞬間という不思議な時間を出発にして、イメージとこころの関係を考えてみたいと思います。


日時
2007年6月26日(火曜日) 午後3時より4時半頃まで
場所
芝蘭会館 別館2階 研修室1
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html
受講資格
とくにありません
受講料
無料
申し込み
不要(先着80名まで)
問い合わせ先
吉川左紀子

第13回こころの未来セミナー

第13回 こころの未来セミナー
 『生きがいの創造 〜医療・福祉・教育分野におけるスピリチュアル・ケアの有効性と問題点』


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『生きがいの創造 〜医療・福祉・教育分野におけるスピリチュアル・ケアの有効性と問題点』
 飯田史彦 先生 (福島大学 経済経営学類 教授)

いじめ、自殺、うつ病など、わが国が直面する深刻な諸問題への対策として、心のケアの重要性が増す状況の中で、表面的なメンタル・ケアのレベルにとどまらない、より深い手法としての「スピリチュアル・ケア」が着目されています。講師の飯田教授は、メンタルヘルス・マネジメントの観点からスピリチュアル・ケア論を展開することにより、総計150万部を超えるベストセラーとなった「生きがい論」シリーズの著者として知られています。本講義では、人生の意味や価値に関する本質的な問いかけを通じた心のケアについて、飯田教授の考察や実践を踏まえながら、その意義や留意点を語っていただきます。

日時・会場
2007年6月21日(木曜日) 午後3時より5時頃まで
京都大学 百周年時計台記念館 百周年記念ホール
http://www.kyoto-u.ac.jp/top2/11-top.htm
受講資格
とくにありません.
受講料
無料
申し込み
不要(先着500名まで)
問い合わせ先
京都大学こころの未来研究センター カール・ベッカー

第12回こころの未来セミナー

◆第12回 こころの未来セミナー
 『ダライ・ラマとの対話〜「生きる意味」の再構築と宗教の役割』


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『ダライ・ラマとの対話〜「生きる意味」の再構築と宗教の役割』
 上田 紀行 先生(東京工業大学 社会理工学研究科価値システム専攻 准教授)

世界各地で仏教は信仰され、実践されています。それでは世界でいちばん有名な仏教者は誰かと言えば、それはノーベル平和賞を受賞したダライラマでしょう。しかしこの仏教国日本で、ダライラマの名前を知っていても、師がいかなる仏教思想を持ち、いかなる実践を行っているかを知る人は実際には少ないのではないでしょうか。
 また、世界でダライラマに次いでの知名度を持つ仏教者が、ベトナム出身の臨済禅僧侶のティク・ナット・ハン老師であるということを知る人も、そして平明かつ心に響く言葉で仏教の真髄を描き出す師の著作に触れた人も少ないのではないでしょうか。
 日本人の私たちにとっては、あまりに日本仏教の存在が強いため、仏教とは日本仏教のことだと思いがちです。しかし世界各地で多様な仏教が現代という時代を生き、そうした〈世界仏教〉が未来を切りひらくものとして大きな注目を集めています。ダライラマをはじめとして、現在の世界を動かす仏教者たちを紹介しながら、現代の世界仏教が何を問題とし、いかなるチャレンジを行おうとしているのかを明らかにし、皆さまとご一緒に考えてみたいと思います。

日時・会場
2007年6月15日(金曜日) 午後3時より5時頃まで
芝蘭会館 別館2階 研修室1
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html
受講資格
とくにありません.
受講料
無料
申し込み
不要(先着100名まで)
問い合わせ先
京都大学こころの未来研究センター カール・ベッカー

第11回こころの未来セミナー

第11回 こころの未来セミナー 『ものとこころとたましいと』


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『ものとこころとたましいと』
 鎌田 東二 先生(京都造形芸術大学・芸術学部・教授、比較藝術学研究センター研究員)

日本人が世界と自分自身をどのようにとらえていたのかを探る指標として、まず「もの」という言葉に着目してみたい。「もの」とは何か。それは、「物(物質性)」なのか、「者(人格性)」なのか、「霊(霊性)」なのか。「君って<もの好き>だねえ」という言い方と「君は<もの狂い>だね」という言い方との間の距離はどの程度なのか。この「もの」から「こころ」と「たましい」の問題に切り込んでみたい。

日時
2007年6月5日(火曜日)午後1時より2時半ごろまで
場所
社団法人芝蘭会館別館2階 研修室
http://www.shirankai.or.jp/facilities/access/index.html
受講資格
とくにありません.
申し込み
不要(先着80名まで)
問い合わせ先
京都大学こころの未来研究センター 河合俊雄

第10回こころの未来セミナー

第10回 こころの未来セミナー
 『行動実験と工学的な視点からの他者理解のモデル化』


1.目的
  「こころの未来セミナー」では、こころに関する幅広いトピックスを取り上げ、講師とのディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『行動実験と工学的な視点からの他者理解のモデル化』
 大森隆司 先生 (玉川大学 工学部 メディアネットワーク学科 教授)

他者とのインターラクション場面で,我々はモノに相対するのとは異なる心的構えを取り,相手に応じた行動決定の方法をとる.このような場面での人間の行動の特性について,我々は,対戦ゲーム場面における行動決定と,共同作業場面での行動決定について,前者については行動研究を,後者については計算モデルの構築とシミュレーション研究を行った.
  前者の結果は,他者の存在によって無意識のうちに自己の行動決定の特性パラメーターを調節するメタ調整機構の存在が示唆された.また後者では,相手の意図の相互読みあい場面で発生する戦略の衝突を避けるメタ行動決定戦略の有用性が示された.これらの結果から,我々は,人は他者もまた意思決定をする行動主体であるということを認識し,それに応じた戦略を選択するメタ機構を持つのではないかと考える.

日時
平成19年5月23日(水曜日) 午後1時〜午後2時半
場所
京都大学 大学院人間・環境学研究科棟 地階 B23A講義室
(京都大学吉田南キャンパス内の大学院人間・環境学研究科棟の東側入り口から地階へ)
参加料
無料
申し込み
不要
問い合わせ先
京都大学こころの未来研究センター 船橋新太郎

第9回こころの未来セミナー

第9回 こころの未来セミナー 『時間と空間の脳内表現』


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、こころに関する幅広いトピックスを取り上げ、講師とのディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『時間と空間の脳内表現』
 山本慎也 先生
 (産業技術総合研究所 脳神経情報研究部門 システム脳科学研究グループ)

我々はどのようにして世界を認知しているのでしょうか?最近の研究によって、脳は単に外の世界を時々刻々写しとっているだけではなく、もっと積極的に外の世界を作り上げているということがわかってきました。今回、1)脳における時間と空間は独立なのか、2)道具の先端で感じているのか、3)視聴覚の時間情報処理には過去の経験がどのように反映されているのか、4)上下方向の知覚は重力の影響を受けるのか、など我々が行ってきた研究を題材に、時間や空間が脳内でどのように表現されているのかを議論していきたいと思います。

日時・会場
平成19年5月15日 (火曜日) 午後3時〜午後4時半
京都大学 大学院人間・環境学研究科棟 地階 B23A講義室
(京都大学吉田南キャンパス内の大学院人間・環境学研究科棟の東側入り口から地階へ)
http://www.h.kyoto-u.ac.jp/jinkan/top/map.html
参加料
無料
申し込み
不要
問い合わせ先
京都大学こころの未来研究センター 船橋新太郎

第8回こころの未来セミナー

第8回 こころの未来セミナー 『社会的認知と意思決定の危うさ』

1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『社会的認知と意思決定の危うさ』
 渡邊 克巳 先生(東京大学・先端科学技術研究センター(認知科学分野))

我々人間は、外界からの入力を処理し、意思決定を行い、運動の発現に いたるまでの複雑な情報処理過程を驚くほどの速さで行っている。しかしながら、外界の刺激配置・内的な状態は膨大かつ曖昧であり、脳の計算能力も世界を正確に表現するには絶対的に不足している。特に社会的な認知過程・感情の推定に関わる過程は未知の部分が多い。人間(あるいは動物)が複雑な環境の中で適応的に行動している(ように見える)ためには、少ない情報から現実を能動的に構築する事による部分が大きいことを、研究例を紹介しながら考察したい。

日時
平成19年3月13日(火曜日) 午後3時より午後4時半頃まで
場所
京都大学 文学部新館1階第1講義室
(京都大学本部構内 法経本館北側 )
申込み
不要
問い合わせ先
京都大学こころの未来フォーラム実行委員会 事務局

主催 京都大学こころの未来フォーラム実行委員会

第7回こころの未来セミナー

第7回 こころの未来セミナー
「青斑核-ノルアドレナリンシステムとその認知機能への関与」


1.目的
 「こころの未来セミナー」では、心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して、未来に向かうこころのあり方を考えます。

2.講演者と演題
 『青斑核-ノルアドレナリンシステムとその認知機能への関与』
 射場美智代 先生  (玉川大学・学術研究所・脳科学研究施設)


 青斑核は脳幹第4脳室近傍,橋被蓋の吻側に両側性に位置する核で,ノルアドレナリンを含有する脳内で最も大きな核として知られています.この核の大きさはサルでも2-3mmと非常に小さな神経核ですが,広範な脳領域に投射することで,生体にさまざまな影響を及ぼし,さらに認知的要素を含んだ様々な課題で一過性の活動を示すことが明らかになってきています.今回は青斑核の認知機能に関する役割を我々の行った研究を中心に生理学的及び解剖学的側面から紹介するとともに,青斑核から入力を受けている背外側前頭前皮質におけるノルアドレナリンの役割に関しても論じたいと思います.


日時
平成19年2月19日(月曜日) 午後3時〜午後4時30分頃まで
場所
京都大学 大学院人間・環境学研究科棟 地階 B23-A講義室
(京都大学吉田南キャンパス内の大学院人間・環境学研究科棟の東側入り口から地階へ)
http://www.h.kyoto-u.ac.jp/jinkan/top/map.html
申込み 不要
問い合わせ先
京都大学 大学院人間・環境学研究科
認知・行動科学講座 船橋新太郎


主催:京都大学こころの未来フォーラム実行委員会

第6回こころの未来セミナー

第6回 こころの未来セミナー
 『子どもを取り巻く環境要因と複雑性発達障害』


1.目的
 「こころの未来セミナー」では,心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して,未来に向かうこころのあり方を考えます.

2.講演者と演題
 『子どもを取り巻く環境要因と複雑性発達障害』
  岡田尊司 先生 (京都医療少年院 精神科医)

さまざまな観測点で、子どもたちの社会性の能力が低下していることが報告されている。また、発達障害の増加が指摘され、この傾向が、先進国に目立つことから、何らかの環境要因の影響が示唆されている。これまで生物学的基盤に基づく障害とされてきた発達障害であるが、近年、環境要因の関与に関心が徐々に高まっている。私の勤める医療少年院では、社会的スキルの低い子どもたちが、家庭、学校、メディアなどの環境要因によって歪められ、複雑化した病像を呈しているケースが少なくない。そうした「複雑性発達障害」の症例を取り上げつつ、子どもを取り巻く環境要因の問題と、その成長を守るための課題について考えたい。


日時・会場
平成19年1月23日(火曜日) 午前10時30分〜午後0時
京都大学 大学院人間・環境学研究科棟 地階 B23-A講義室
(京都大学吉田南キャンパス内の大学院人間・環境学研究科棟の東側入り口から地階へ)
http://www.h.kyoto-u.ac.jp/jinkan/top/map.html
参加費 無料
申し込み 不要
問い合わせ先
京都大学 大学院人間・環境学研究科 認知・行動科学講座
船橋新太郎


主催  京都大学こころの未来フォーラム実行委員会

第5回こころの未来セミナー

第5回こころの未来セミナー
 『発達脳の可塑性とそのメカニズム』


1.目的
  「こころの未来セミナー」では,心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して,未来に向かうこころのあり方を考えます.

2.講演者と演題
  『発達脳の可塑性とそのメカニズム』
  津本忠治 先生
  (理化学研究所 脳科学総合研究センター)

  「三つ子の魂百まで」という言葉があるように生後初期の環境、体験がその人の能力や性格、あるいは「こころ」の形成に強い影響を及ぼすことは古くより良く知られています。子どもの脳がなぜ環境の影響を受けて変わり易いのかは、発達期神経回路の可塑性のためであること、及びこの可塑性は感受性期と呼ばれる時期に最も強く発現することが明らかにされてきました。ただ、最近の研究によって感受性期は脳の部位によって異なることやその分子メカニズムがある程度わかってきました。今回は、この感受性期の多様性と可塑性のメカニズムに関するお話をしたいと思います。


日時・会場 平成18年12月6日(水曜日) 午後3時00分〜午後4時30分
京都大学 大学院人間・環境学研究科棟 地階 B23-B講義室
(京都大学吉田南キャンパス内の大学院人間・環境学研究科棟の東側入り口から地階へ)
http://www.h.kyoto-u.ac.jp/jinkan/top/map.html
参加費 無料
申し込み 不要
問い合わせ先
京都大学 大学院人間・環境学研究科 認知・行動科学講座
船橋新太郎


主催  京都大学こころの未来フォーラム実行委員会

第4回こころの未来セミナー

◆第4回こころの未来セミナー
 『前頭連合野における情報の表象と処理』


1.目的
  「こころの未来セミナー」では,心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して,未来に向かうこころのあり方を考えます.

2.講演者と演題
  『前頭連合野における情報の表象と処理』
  坂井克之 先生
  (東京大学 大学院医学系研究科 脳神経医学専攻 認知・言語神経科学分野)

  神経細胞活動は何らかの情報を表現しているのでしょうか、あるいは処理過程を反映 しているのでしょうか。Representationかprocessか、この二通りの解釈は、脳機能画 像と単一神経細胞活動記録という方法論の違いに起因するところが大きいのではない でしょうか。作業記憶と課題切り替えにおける前頭前野の働きを題材にして、この二つの考え方が相補的であることを主張してゆきたいと思います。


日時・会場 平成18年11月29日(水曜日) 午後3時00分〜午後4時30分
京都大学 大学院人間・環境学研究科棟 地階 B23-B講義室
(京都大学吉田南キャンパス内の大学院人間・環境学研究科棟の東側入り口から地階へ)
http://www.h.kyoto-u.ac.jp/jinkan/top/map.html
参加費 無料
申し込み 不要
問い合わせ先
京都大学 大学院人間・環境学研究科 認知・行動科学講座
船橋新太郎


主催  京都大学こころの未来フォーラム実行委員会

第3回こころの未来セミナー

第3回こころの未来セミナー


 「こころの未来セミナー」では,心に関するトピックスを取り上げ、幅広いディスカッションを通して,未来に向かうこころのあり方を考えます.
【講演者と演題】

昨今,子どもの情動・社会性が十分発達していないことが指摘されている。GolemanやSaloveyとMayerなどが提唱する情動知能,Gardnerの多重知能の中の対人的知能と内省的知能を育むことが重要と考える。その対策として,兵庫教育大学附属小学校では,平成14年度から文科省の研究開発学校の指定を受け,「人間発達科」という教科を特設した。この教科では,「異年齢の人々との交流や観察を通して,人間の成長・発達に関する現象やその背景にある養護的なかかわりに気づき,自分自身の成長・発達について理解を深めるようにするとともに,人とかかわる楽しさを味わわせ,内省性・社会性・養護性を育む」ことを目指した教育プログラムの開発研究を行っている。今回はその教育実践研究の成果について紹介する。

  『情動知能を育む教育 -人間発達科の試み-』
  松村京子 先生
  (兵庫教育大学 大学院学校教育研究科 臨床・健康教育学系 教授)


日時
2006年10月6日(金曜日)
午後5時より午後6時半頃まで
会場 京都大学 総合人間学部棟 1階 1102講義室
(京都大学吉田南キャンパス内、東一条通側入り口から入ってすぐの左側の建物)
http://www.h.kyoto-u.ac.jp/soujin/welcome/map.html
申し込み 不要
定員 100名
問い合わせ先 京都大学 大学院人間・環境学研究科 認知・行動科学講座
船橋新太郎
e-mail h50400@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp

主催
  京都大学こころの未来フォーラム実行委員会

第2回こころの未来セミナー

「脚橋被蓋核における報酬予測誤差生成機構」 小林康氏
開催日時: 2006.9.15(金)  16:00-17:30

第1回こころの未来セミナー

「前頭前野内側部における行動結果の監視と行動価値の更新」 松元健二氏
「前頭前野におけるトップダウン注意の内的および外的な駆動」 松元まどか氏
開催日時: 2006.8.14(月)  10:00-13:00