2012年度以前のセンターニュース アーカイブ

京都大学ブータン友好プログラム第10次ブータン訪問団に千石真理研究員が参加しました

京都大学ブータン友好プログラムの第10次訪問団メンバーとして、千石真理研究員がブータンに滞在しました。訪問団の概要につきましては京都大学ブータン友好プログラムのページをご覧ください。


以下に、千石真理研究員のレポートを掲載します。


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 平成25年1月18日から28日まで、第10次ブータン訪問団として出張させていただきました。写真を添付して、要点を報告させていただきます。
 この度の訪問で最も重要だったのは、26日に行われたテインプー病院での保健省とのミーテイングに参加したことでした。ブータンは今年度、初めての医学部設立で検討を重ねています。ミーテイング中で特に印象に残ったのは、憲法で、西洋医学と伝統医療は対等であると定められており、それぞれの分野の医師が協力し合い、患者の治療にあたるということでした。さらに、近代化が進むブータンでは、かつてはなかった自殺者の問題が発生し、それに対応することも大きな課題だということです。
 また、日本人小児科医でテインプー病院勤務の西澤和子医師に病院内を案内していただき、サムテガン、テキアゴナ、ポプジカのBHU(Basic Health Unit)を訪問し、現地の医療事情について学ばせていただきました。
 その他、タシチョゾン、プナカゾン、メモリアルチョルテン記念碑、チミ・ラカン寺院等を訪れたこと、モテイタン動物園で国獣、ターキンを、ポプジカ谷でチベットからの渡り鳥、オグロヅルを観察したことも得難い経験となりましたが、サムテガンでのキャンプと民家宿泊は現地での生活を肌で感じられ、素晴らしい思い出となりました。
 ブータンの人たちは幸福だと言われますが、それは自然と共生し、生きとし生けるもののために祈るからであると私は実感しています。自分の欲望を満たすためだけでは、本当に幸福にはなれない。今回の旅で、改めてそう感じました。社会や家族の中の絆やつながりを考えると、日本が今、ブータンから学べることはたくさんあると思います。今後、京都大学が益々ブータンとの交流を深め、社会貢献につながる研究や、発信ができることを、期待しています。


Sengoku_BHU1.jpgサムテガンBHUにて Sengoku_Punaka1.jpgプナカゾンにて Sebgoku_mani1.jpgメモリアル・チョルテンのマニ車
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阿部助教が平成24年度生理研研究会でトラベルアワードを受賞しました

130227abe.png こころの未来研究センターの阿部修士助教が、平成24年度生理研研究会におけるポスター発表「腹側線条体における報酬感受性は不正直な行動を予測する」でトラベルアワードを受賞しました。

 阿部助教は、認知神経科学を専門とし、健常被験者を対象とした脳機能画像研究と、脳損傷患者を対象とした神経心理学的研究を行っており、主にヒトの正直さ・不正直さを生み出す脳のメカニズムについての研究を進めています。センター連携MRI施設の運用スタッフの一人として、施設の維持管理運営の役割も担っており、fMRIを用いた研究を支えています。

 受賞した発表のテーマと受賞の感想について、阿部助教は次のようにコメントしています。

「受賞したのは、『腹側線条体における報酬感受性は不正直な行動を予測する』というテーマの研究発表です。嘘をついたり、ズルをすることでお金が手に入る状況に直面した時、正直に振る舞えるかどうかには大きな個人差があります。この個人差を説明する脳のはたらきについては、今までよくわかっていませんでした。今回の研究は、脳の「腹側線条体」と呼ばれる報酬情報の処理に関わる領域の活動が高い人ほど、嘘をついてでもお金を手に入れようとする傾向が強いことを示した研究です。

 このような賞をいただくことができ、とても嬉しく思います。今後も研究に邁進していきたいと思います。」

 トラベルアワードは、平成24年度中の発表演題41の中から、抄録の審査をもとに14の発表が選ばれ、受賞者には研究会への旅費が支給されました。1月31日・2月1日に開催された研究会会場(自然科学研究機構・岡崎コンファレンスセンター)にて表彰が行なわれました。


平成24年度生理研研究会トラベルアワード受賞者のページ
http://www.nips.ac.jp/fmritms/2013/02/h24award.html

海外からの研究者がセンターに滞在しています

ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)からスティーブン・ハイネ教授が来日し、センターを拠点に研究活動を行っています。滞在期間は2013年7月26日までです。

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▽研究者名:Dr. Steven J. Heine (Professor of Psychology, University of British Columbia, Canada)
▽期間:2013年1月7日~2013年7月26日
▽センターでの研究内容:Cultural bases in mental health and decision-making: Comparisons between Japan and North America(精神健康と意思決定の文化的基盤:日本と北アメリカの比較)

My research touches upon three distinct topics. I'm interested in how basic psychological processes are affected by cultural learning and while at Kokoro Research Center I will conduct some experiments that investigate how Japanese and Canadians differ in terms of processes related to well-being and responses to anomalies. I am also interested in the ways that people's encounters with genetic concepts leads them to think in more fatalistic and deterministic ways. A third line of research explores the ways that people strive to maintain meaning in the face of meaninglessness.


私の研究は大きく3つのトピックに分かれます。第一のトピックは、人間の基礎的な心理プロセスがどのように文化的学習の影響を受けるかに関してです。こころの未来研究センターでの滞在期間中に、幸福感や異常事態への反応の仕方に関わる心理プロセスが日本人とカナダ人でどのように異なるかを調べる実験を実施する予定です。二番目のトピックは、「遺伝」という概念に触れることで人間がどのように運命論的そして決定論的に考えるようになるかについてです。そして第三のトピックとして、「無意味さ」に直面した人間がいかに意味というものを維持しようとするか、そのプロセスに関して研究しています。

ハイネ教授の詳しい経歴・研究内容はこちら(英文)
http://www2.psych.ubc.ca/~heine/cv.html

開智中学校の生徒さんが関西・広島フィールドワークでセンターを訪問しました

121130kaichi1.png 11月13日、開智中学校(埼玉県さいたま市)3年生の生徒さんが、同校の「平成24年度 関西・広島フィールドワーク」における研究活動の一環でこころの未来研究センターを訪問。震災とこころのケアに関するセンターの取り組みについて畑中千紘助教、長谷川千紘研究員(ともに上廣こころ学研究部門)がレクチャーしました。

 開智中学校では毎年、3年生を対象に研究機関や行政機関などの社会資源を活用したフィールドワークを実施しています。生徒自らが班ごとにテーマを設定し、企業や大学などを訪問・調査することで「考える力」を養うことを目的としており、今回センターを訪問した班は、東日本大震災後のこころのケアについて注目。4名の生徒さんがセンターでの調査取材を行いました。

 畑中助教と長谷川研究員は、センターの特徴や震災関連の研究プロジェクトについて紹介すると共に、河合俊雄教授が委員長を務める日本箱庭療法学会 日本ユング派分析家協会合同震災対策ワーキンググルー
プにおける被災地支援活動や成果について説明しました。121130kaichi2.png生徒さんたちは、畑中助教と長谷川研究員の説明に対して熱心にメモを取り、積極的に質問を投げかけていました。


■こころの未来研究センター「東日本大震災とこころの未来」のページはこちら
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/eqmirai/index.html

京都大学ブータン友好プログラム第9次訪問団に内田由紀子准教授が参加しました




京都大学ブータン友好プログラムの第9次訪問団メンバーとして、内田由紀子准教授が2012年8月25日から9月2日までブータンに滞在しました。

訪問先はパロ、ハ、ワンデュポダン、プナカ、ティンプーで、学校、地震被災地、王立ブータン研究所、地質鉱山局、王立自然保護協会、JICAなどを訪れ、ブータンの暮らしや文化、仏教の伝統などに触れるとともに、GNH(国民総幸福)についての情報・意見交換を行いました。特に王立ブータン研究所では所長であるダショー・カルマウラ氏との対談が実現し(対談記録は学術広報誌「こころの未来」第10号に掲載予定)、ブータンの幸福、GNH政策の精神についてのカルマウラ氏のビジョンをお伺いし、文化と幸福感についての意見交換を行いました。この対話からブータンが主導するInternational Expert Working Group (IEWG)への内田准教授の今後の参画につながりました。

詳細なレポートは京都大学ブータン友好プログラムの第9次訪問団のレポートをご覧ください。


こちらに内田准教授が撮影した滞在記録写真を掲載します。

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特任准教授が着任しました。

熊谷 誠慈特任准教授 京都女子大学発達教育学部専任講師 仏教学・チベット学 個人HP

中井研究員が第40回日本磁気共鳴医学会大会 学術奨励賞を受賞しました

P7131124.JPGこころの未来研究センターの中井隆介研究員が、第40回日本磁気共鳴医学会大会におけるポスター発表「演題:AuPt合金を用いた磁化率アーチファクト低減コイルの開発と評価」で学術奨励賞を受賞しました。

中井研究員は、生体医工学、生体情報工学を専門領域とし、京都大学再生医科学研究所の研究員として、MRI画像の画像取得手法や画像解析手法およびMRIからの情報を活かした生体シミュレーション手法の研究開発を行なうと共に、こころの未来研究センターで本年より本格始動した「センター連携MRI研究施設」のオペレーション担当として、ハード面、ソフト面双方で研究施設を支えています。

受賞したポスター発表では、脳動脈瘤のコイル塞栓術後のMRI画像で発生する磁化率アーチファクト(画像診断で問題となる実際のものとは異なる像)の低減を目指して開発したAuPt合金を用いたコイルの研究開発について紹介し、その内容と成果が評価され、学術奨励賞の受賞となりました。


センター連携MRI研究施設のページはこちら
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/MRI/index.html

内田准教授が日本計画行政学会賞 論説賞を受賞しました

P9191737.jpgこころの未来研究センター 内田由紀子准教授が、計画行政学会における本年の「日本計画行政学会賞 学術賞 論説賞」を受賞しました。

計画行政学会は、国の発展のための各種計画を一つの学問体系として確立するための学会で、公共経済学者、地域経済学者、環境工学者など1300名が参加しています。

内田准教授は昨年、学会が発行する機関誌「計画行政」第34巻第4号における特集テーマ「持続可能社会のグランドデザイン」に「日本文化における幸福感-東日本大震災後の復興を支える心理と社会システム-」という論説文を寄稿。本論説が高い評価を受けて、受賞が決定しました。

学会では内田准教授の論説について、「心理学理論に基づいた主観的幸福感研究を比較文化研究の枠組みの中に取り入れ、発展、展開し、政策分析に結実させたことは、先駆的で挑戦的な論説と高く評価できる」と、選考理由を発表しています。

内田准教授は、受賞に際しこのようにコメントしています。

「寄稿した『計画行政』は、自身の専門とは異なる分野の学術誌でしたので、驚きをもって賞の知らせを受けました。しかし文化や人々の幸福の問題は、いまや大きなテーマになっているのだと思います。近年多くの国々で幸福度の指標が作成され、2010年には日本でも内閣府での幸福についての研究会が立ち上がり、幸福感が様々な分野で注目され始めました。東日本大震災などの大きなうねりの中で、あらたに幸福とは何かを問い直すために、分野にとらわれることなく知識を持ち寄っての共同作業が必要とされていることを痛感しています。この賞を機に、これからも心と文化、日本社会の諸問題に関して取り組んでいきたいと考えています」。

なお、授賞式は9月7日に開催された計画行政学会全国大会で行なわれました。


計画行政学会HP:
http://www.japanpa.jp/
論説賞について:
http://www.japanpa.jp/7_1.html

センターに新たなメンバーが加わりました

大西 ひかりさん 研究支援推進員

学術広報誌「こころの未来」第8号が刊行されました。

センターが発行する学術広報誌「こころの未来」第8号が刊行されました。


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今号のテーマは「負の感情」です。能の世界で描かれる負の感情、認知科学や脳科学の視点から見た負の感情、身体表現や語る行為の中に表れる負の感情。さまざまな問いかけを思いめぐらせながら、対談、論考をお読みいただければと思います。
本年4月、こころの未来研究センターには上廣こころ学研究部門が設置され、さらに連携MRI研究施設、ブータン学研究室が新たに活動を始めます。
脳科学もブータン仏教も「こころ」と深く結びついています。異なる学問的ディシプリンの出会いから、「こころ」のもつ広がりと深さがより鮮明に描きだされる。夢物語のように聞こえるかもしれませんが、豊かな実りを生み出す里山的空間としての研究センターをめざして、これからも多様な実証研究、実践・教育プロジェクトに取り組んでいきたいと思います。

(第8号の「ごあいさつ」より こころの未来研究センター長 吉川左紀子)
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全ての本文をPDFファイルでお読みいただけます。 >> 『こころの未来第8号』

田中暁生教務補佐員が包括脳ネットワーク夏のワークショップで若手優秀発表賞を受賞しました

2012-08-06.pngこころの未来研究センターの田中暁生教務補佐員が、2012年度包括型脳科学研究推進支援ネットワークの夏のワークショップで若手優秀発表賞を受賞しました。

包括脳ネットワークは、文部科学省より科学研究費補助金を受け、日本の脳科学研究を推進し社会に貢献することを目的とした新学術領域研究の制度です。特に若手脳研究者の育成を目指した各種取り組みが行なわれています。

夏のワークショップでは、若手研究者によるポスター発表の中から特に優れた発表に対して、若手優秀発表賞が表彰され、146名の応募から27名が受賞しました。今回、田中教務補佐員は「短期記憶におけるサル外側前頭前野の機能的役割に関する新知見」という発表が評価され、システム神経科学分野で受賞に輝きました。

受賞した田中教務補佐員に、自己紹介ならびに研究活動の内容、今回の受賞のよろこびと抱負について話してもらいました。若手脳科学研究者の取り組みを知っていただく機会になれば、と思います。


2012年度包括脳ネットワーク夏のワークショップ若手優秀発表賞受賞 田中暁生教務補佐員


こころの未来研究センターでの活動内容について。

2012-08-06no2.png現在は、こころの未来研究センター船橋新太郎教授の研究室で教務補佐員をしています。本研究室では、主にニホンザルやアカゲザルを対象とした電気生理学的実験を行うことで、特定の認知機能に関わる神経機構を明らかにすることを目的として研究が進められています。研究対象となる認知機能は様々ですが、私は特にメタ記憶と呼ばれる機能に着目して研究を行なっています。

夏のワークショップへの参加の理由、動機。研究者にとっての位置づけなど。

今回のワークショップは、包括型脳科学研究推進支援ネットワークが主催し、脳科学研究に関連する様々な組織が共催するイベントです。包括脳ネットワークは、脳科学研究に携わる多様な研究者が一堂に会し、国内における脳科学研究の推進や研究支援の枠組み、また先端技術の開発や若手研究者の育成など、種々の事項について協議する場であると理解しています。

ワークショップに参加した理由は多岐に渡りますが、最も大きな理由は、自分が現在行なっている研究に対する他者からの意見や批評をできるだけ早く聞きたかったからです。私は、今回発表した研究成果をもとに、現在論文を作成しているのですが、論文の完成度を高める上で、所属研究室外の方々からの様々な視点に基づくフィードバックは大変参考になります。結果的に、色々と有益な助言を頂くことができましたので、やはり参加して良かったと思います。

受賞した研究発表のタイトルと内容について。

研究発表のタイトルは「短期記憶におけるサル外側前頭前野の機能的役割に関する新知見」です。
これまで多くの研究により、ある情報をサルが短期間記憶し続けている時に、その情報を反映するかたちで持続的に活動する神経細胞が、外側前頭前野という脳領域に多数存在することが報告されてきました。この活動は、短期記憶の神経基盤であると考えられています。

しかし、これまでの研究では、この活動が関与する短期記憶過程が、ヒトにおける顕在記憶と潜在記憶のどちらに対応するのかが不明瞭でした。顕在記憶と潜在記憶の違いを簡単に説明しますと、ある情報を顕在記憶として保持した場合、自分がその情報を憶えているか憶えていないかという主観的判断と、実際に記憶テストを受けた時に正解するか不正解になるかという客観的成績がよく一致しますが、潜在記憶として保持した場合は、憶えているという感覚が生じないにもかかわらず、記憶テストには高い確率で正解することができます。つまり、顕在記憶と潜在記憶を区別する際には、記憶テストの成績を見るだけでは不十分であり、特定の情報を憶えているか否かを正しく判断できるかどうかという点が重要になります(ちなみに、この判断を行なう能力をメタ記憶といいます)。

今回の研究ではこの点に着目し、サルに特定の情報を短期間記憶させた後に、テストを受けるか回避するかをサル自身に選択させる条件と、テストを強制する条件を導入した行動課題を用いて実験を行ないました。サルが顕在記憶を利用していれば、テストを強制された時の正答率よりも、自分からテストを受けた時の正答率の方が高くなると予想されますが、結果はその通りになりました。

また、上述した外側前頭前野の神経活動が保持する記憶情報の強度が強い時にサルはテストを受け、弱い時にテストを回避する傾向があることが見出されました。さらに、ムシモールという薬物を用いて、外側前頭前野の機能を局所的に脱落させたところ、テストを強制された時と自分からテストを受けた時の両方で記憶成績が低下しましたが、その低下の度合いは自分からテストを受けた時の方が小さいことが分かりました(テストを回避する割合は上昇したので、正解する自信がない時にはテストを受けなかったと考えられます)。

これらの結果から、サル外側前頭前野の神経活動が関与する短期記憶過程は、ヒトにおける顕在記憶と機能的に類似したものであると結論しました。

本研究の結果は、ヒトにおける顕在記憶やメタ記憶といった、意識や内省などと密接に関わる認知機能の神経基盤や進化的基盤を解明するためのヒントになるかも知れません。

受賞の感想と、今後の抱負について。

賞を頂けたということは、少なくとも審査を担当されていた方々は本研究を好意的に評価して下さったということなので、率直にうれしく思っています。ただし、今回発表した内容はまだ論文として世に出たわけではありません。本研究に対するより正確な評価が下されるのは、論文投稿後の査読過程時、及び採択後により多くの研究者が論文に目を通した時だと思います。

今後の目標は、なるべく多くの研究者の目に留まるよう、できるだけ質の高い学術雑誌に論文を掲載することです。


■包括脳ネットワーク「若手優秀発表賞」のページ
https://www.hokatsu-nou.nips.ac.jp/?page_id=2184

センターに新たなメンバーが加わりました

長岡 千賀さん 特定助教
大塚 結喜さん 非常勤研究員

センター連携MRI研究施設に導入されたfMRI装置を紹介します

この春、こころの未来研究センター附属の連携MRI研究施設に「fMRI(機能的磁気共鳴画像)装置」が導入されました。

fMRI装置の導入は、文部科学省が推進する最先端研究基盤整備事業(=WISH「心の先端研究のための連携研究拠点構築」)の一環で進められました。

近年、認知心理学をはじめとする様々な心理学研究において、fMRI装置を用いた実験研究が盛んにおこなわれています。心と密接なつながりを持つ脳のデータを科学的に解析するために、欠かすことのできない研究の道具となっています。センターに最新鋭のfMRI装置が導入されたことで今後、脳データを用いた研究プロジェクトがより円滑に進むものと期待できます。

本格運用が始まった連携MRI研究施設とfMRI装置がどのようなものか、最新の写真をまじえたレポートをご紹介します。

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センター連携MRI研究施設のある京都大学南部総合研究1号館。稲盛財団記念館からは徒歩5分ほどです。

この建物の地階と2階に、MRI撮像室をはじめ、MRI操作室、心理実験用防音室、社会行動実験スペース、実験準備室、事務作業室等が配置されています。

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連携MRI研究施設内部にやってきました。左側の金属製の扉の奥にfMRI装置が設置されています。fMRI装置に入る被験者は、身につけている金属のものを全て取り除くよう注意書きが貼られています。

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fMRI装置の本体です。リアルタイムで脳の血流分布を撮影し、高画質なデータを取得できます。被験者はシートに横たわり、スキャナといわれる中央のトンネル状の穴に入ります。磁場中で頭にごく弱い電磁波を当てることで、身体を傷つけずに脳の血流分布データを撮影できます。認知心理学の実験では、fMRI装置内で被験者に絵や写真を見せるなど、様々な条件で被験者の反応を記録し、その結果を分析して研究に活かしています。

ちなみに、先日ホームページでご紹介した鎌田東二教授が代表研究者をつとめる「身心変容技法研究会」では、今後、fMRI装置を使って研究プロジェクトメンバーである瞑想指導者や禅および念仏指導者の瞑想状態を測定するユニークな試みを予定している旨が発表されていました。どのような実験結果になるのか、楽しみです。

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隣接の操作室からは、窓と監視モニターを通してfMRI実験室内を見ることができます。実験の様子は常に操作室から確認でき、研究者と被験者がコンタクトを取り合うことができます。

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連携MRI研究施設には、fMRI装置の他、各種の心理実験に対応した視聴覚刺激提示装置や、音声反応を含む反応計測装置が設置されています。

写真はコミュニケーション信号仲介中継システムといって、日本の研究施設でも数台しかない最新鋭の機材です。例えば、スキャナ内の被験者と外の被験者が互いの顔を見ながら実験するといった、他者とのコミュニケーションに関わる脳の実験に用いられ、人の社会的知性に関わる研究に利用できます。

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被験者がリラックスできるよう、fMRI撮影室と操作室のすぐそばにゆったりとしたソファも備わっています。研究者同士、あるいは研究者と被験者のコミュニケーションにも役立ちそうです。

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連携MRI研究施設の運用をこの春から担当する阿部修士助教(左)と、中井隆介研究員(右)です。

阿部助教は、東北大学大学院在籍時の約10年前からfMRI装置を用いた経験があり、当時いた研究室では、アルツハイマー病やパーキンソン病といった脳疾患を扱う研究を行なっていました。阿部助教自身も、健常被験者および脳損傷患者を対象とした実験研究に取り組んできた実績を持ちます。現在は「ヒトの正直さ・不正直さ」を生み出す脳のメカニズムについての研究を進めています。

中井隆介研究員は生体医工学、生体情報工学を専門領域とし、京都大学再生医科学研究所の研究員として、MRI画像の画像取得手法や画像解析手法およびMRIからの情報を活かした生体シミュレーション手法の研究開発をおこなっています。こころの未来研究センターでは、fMRI装置を用いた脳データの計測手法の開発や改良を進めながら、オペレーション担当としてハード面、ソフト面それぞれで施設の利用者を支えています。

連携MRI研究施設の本格運用の開始にあたり、担当者それぞれの抱負を聞きました。
「最新のパフォーマンスを持つfMRI装置をうまく活用し、世界のレベルに達する研究を世に送り出したい。施設の管理面を円滑に進めながら、自身の研究も発展させていきたいと思っています」(阿部助教)、「連携MRI研究施設における”縁の下の力持ち”として、事故のない安定稼働を目指します。また、今後の研究に応用できるような新たな解析手法や撮影手法等を積極的に研究開発していきたいと思っています」(中井研究員)と、熱意を語ってくれました。

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今後、センターではご紹介したfMRI装置を始めとする最新設備機材を様々なプロジェクトに活かし、「こころ」の先端科学研究の推進に役立てて参ります。

国内外の研究者がセンターに滞在しています。

国内外の研究者がセンターに滞在し、研究、講演、意見交換を行っています。


木村はるみ先生(山梨大学) 期間:2012.5.7-2013.1.31
レベッカ・マッケンジー先生(イギリス・プリマス大学) 期間:2012.5.7-2012.9.6
宮本百合先生(センター連携研究員、ウィスコンシン大学) 期間:2012.6.7-2012.6.29
北山忍先生(センター特任教授、ミシガン大学) 期間:2012.6.10-2012.6.29

センターに滞在したBeth Morlingさん(デラウェア大学准教授)とVinai Norasakkunkitさん(ミネソタ州立大学准教授)のエッセイ(英文)を掲載しました。

2010年から2011年にフルブライト研究員として来日したBeth Morlingさん(デラウェア大学新理学部准教授)と、2009年から2011年にかけて日本学術振興会・外国人特別研究員として来日したVinai Norasakkunkitさん(米国ミネソタ州立大学心理学部・准教授)による「こころの未来研究センター滞在記」(英文エッセイ)を英語サイトに掲載しました。


2012-06-15no2.png2012-06-15.jpg Beth Morlingさんは、2010年から2011年にかけてフルブライト研究員として来日し、こころの未来研究センター・内田由紀子准教授と共にソーシャルサポートの日米比較研究をおこないました。研究以外にも、京都大学での文化心理学の講義や大学院でのアカデミック・イングリッシュの授業など多彩な活動をおこない、学生との親交を深めました。


Vinai Norasakkunkitさんは、2009年から2011年にかけて日本学術振興会・外国人特別研究員として来日しました。文化心理学・臨床心理学を専門領域とし、こころの未来研究センターでは、同じく内田由紀子准教授らと共に、「ニート・ひきこもりと日本文化」などをテーマとする研究に取り組みました。


なお、Beth Morlingさんの日本語版エッセイは、広報誌「こころの未来 第7号」に掲載されており、PDFにてご覧いただけます。また、Vinai Norasakkunkitさんの日本語版エッセイは、近日刊行予定の「こころの未来 第8号」に掲載予定です。こちらも間もなくご覧いただけます。


>>Beth Morlingさんの日本語版エッセイへ(PDF)

>>Essay(英文)のページへ

センターに新たなメンバーが加わりました

近藤令子さん 教務補佐員

「ブータン学研究室」を開設しました。

2012年4月より、本センターでは「ブータン学研究室」を開設しました。
本研究室では、国内外の研究機関と連携して、ブータンに関する幅広い研究活動および成果の発表を行ってまいります。とりわけ、仏教国ブータンにおいて全ての物事の基底をなす仏教思想の重要性に鑑み、王立ブータン研究所(Centre for Bhutan Studies)と共同で進行中の「ブータン仏教研究プロジェクト」(BBRP: Bhutanese Buddhism Research Project)を活動の主軸と位置づけています。
 また、京都大学ブータン友好プログラムと連携をしながら、異分野横断型の「京都大学ブータン研究会」を定期的に開催していく他、一般向けには「ブータン文化講座」の開講を随時行っていきます。
 このように、本研究室では、専門性、学際性、一般性のバランス保ちながら、ブータン研究を行うことを目標としています。

【主たる活動】
1.ブータン仏教研究プロジェクト(BBRP: Bhutanese Buddhism Research Project)
2.京都大学ブータン研究会(京都大学ブータン友好プログラムと連携)
3.ブータン文化講座

研究室メンバー
熊谷 誠慈 京都女子大学発達教育学部 専任講師
安田 章紀 非常勤研究員
松下 賀和 非常勤研究員


*本研究室は2011年11月~2012年3月に、京都大学白眉センターに設置された、「ブータン仏教研究プロジェクト推進室」を引き継いだものです。


buhtan1.jpg

ブータン学研究室のページはこちらです。

センターに新たなメンバーが加わりました。

   安田 章紀さん 非常勤研究員
   松下 賀和さん 非常勤研究員
   阿部 幸さん  教務補佐員

寄附研究部門「上廣こころ学研究部門」が設置されました。

(財団法人)上廣倫理財団のご寄附により、寄附研究部門「上廣こころ学研究部門」が設置されました。

・目的と内容

センターのミッションである「こころ学創生事業」における、倫理と生き方に関わる人文科学分野の研究を推進する。現代社会における実践知・伝統知・潜在知の在り方を探求するとともに、研究成果をさまざまな形で発信する。

・期間

平成24年4月1日~平成29年3月31日

・研究者

特定准教授 (2012年秋 着任予定)

特定助教  畑中千紘 臨床心理学

特定研究員 奥井 遼 教育学

特定研究員 千石真理 仏教心理学

特定研究員 長谷川千紘 臨床心理学

3名の特任教授が着任しました。

入来 篤史特任教授 理化学研究所脳科学総合研究センターシニア・チームリーダー 神経生物学 個人HP


北山 忍特任教授 ミシガン大学心理学部教授 文化心理学 個人HP


下條 信輔特任教授 カリフォルニア工科大学生物学部教授 知覚心理学 個人HP 

センターに新たなメンバーが加わりました。

<新たなメンバー>

阿部 修士さん 特定助教
畑中 千紘さん 特定助教(上廣こころ学研究部門)
奥井 遼さん  特定研究員(上廣こころ学研究部門) 
千石 真理さん 特定研究員
中井 隆介さん 非常勤研究員
田中 暁生さん 教務補佐員
赤塚 京子さん リサーチアシスタント
Peter Skrivanicさん 外国人共同研究員

<離職された方>

平石 界さん  特定助教
柴崎 暁子さん 教務補佐員
駒田 安紀さん オフィスアシスタント

fMRI装置が搬入されました。

3月1日に、当センターの連携MRI研究施設にfMRI装置が搬入されました。
IMG_3771.jpg P1000427.jpg

「京大生の思い2011」を発表します。

2011年度夏学期の「こころの科学入門 I 」(吉川・内田・平石)の最終回で回答していただいた「京大生の思い」の結果をアップしました
昨年に引き続き、今年も男女別の分析をしてみました。京大女子と京大男子の思いは一緒だったのでしょうか。

2011年度 「京大生の思い」 アンケート結果PDFファイル


>> 2010年度のファイルはこちら
>> 2009年度のファイルはこちら
>> 2008年度のファイルはこちら

センターの学術広報誌『こころの未来』7号を公開しました。

平成24年度 こころの未来研究センター 一般公募型連携プロジェクトを公募します。

こころの未来研究センターでは、心理学、認知科学、脳科学、人文科学等からのアプローチによるこころの総合的研究拠点として、からだ、きずな、生き方という3つの領域に関わるこころの研究を推進するため、センターの教員と共同で実施する連携プロジェクトを一般公募します。
詳細はこちらをご覧ください。

吉川教授が、エフエム京都α-Stationにてラジオ出演しました。

12月14日、エフエム京都α-Station(89.4MHz)SUNNYSIDE BALCONYのKyoto University Academic Talkコーナーに吉川左紀子教授が出演しました。


こちらから放送された内容を聞くことができます(FB制限の20分を超えているので、二回にわけてアップされています)。
http://www.facebook.com/video/video.php?v=214971451916021
http://www.facebook.com/video/video.php?v=10150569608977588

鎌田教授が、NHK Eテレの番組に出演します。

『名著で100分 銀河鉄道の夜 宮沢賢治 第4回 「ほんとうの幸い」』

【放送時間】2011年12月28日(水)午後10:00~10:25/Eテレ(教育)
【再放送】 2012年1月4日(水)午前5:35~6:00/Eテレ(教育)
       2012年1月4日(水)午前11:30~11:55/Eテレ(教育)
    ※放送時間は変更される場合があります。


番組のホームページはこちらです。

こころの未来研究センター研究報告会2011が行なわれました。

日時:2011年12月10日(土) 13:00 ~17:30
場所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室(ポスター会場:小会議室Ⅰ・Ⅱ)

***** プログラム *****
挨拶:吉川左紀子 (こころの未来研究センター長)

「カウンセリング対話における“聴き方”」
長岡千賀 (こころの未来研究センター研究員・認知心理学)

「農業コミュニティの社会関係資本:“つなぐ”役割の検証」
内田由紀子 (こころの未来研究センター准教授・文化心理学)

ポスターセッション

「こころの調整機能と“きずな”」
吉川左紀子 (こころの未来研究センター教授・認知心理学・認知科学)

指定討論
山極寿一 (京都大学大学院理学研究科教授・霊長類学・人類学)
定藤規弘 (自然科学研究機構生理学研究所教授・画像診断学・システム神経科学)

総合討論

報告会の概要はこちらです(PDFファイル)。

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報告のアブストラクト

カウンセリング対話における"聴く"ということ
     長岡千賀(こころの未来研究センター研究員)
話を「聴く」ことは,「話す」ことと対にすると,「図と地」の「地」,「静と動」の「静」にあたるが、実際には対話の様相を決める大きな要因になる。良い聴き手と出会うことで話し手が新しい発想を得るといったことも起こる。そこで、対話における「聴くこと」の意味や,「聴く人の存在」が人のこころを変える力について,実証的に明らかにすることを目標として,臨床心理学,認知心理学,社会心理学を専門とする研究者が集まり,カウンセリング対話に焦点を当てて研究してきた.研究の方法は,(1)模擬カウンセリングを収録し,50分間の対話中の発話や沈黙の時間やまばたきの回数を計測する,(2)その時系列的な変動パターンをみるなど,長時間の対話における行動をできるだけ定量的に分析する ,(3)対話中の内観を収録後に報告してもらい行動と発言内容と照らし合わせて考察を深めるというものである。本報告では、日常対話と比べた結果分かってきたカウンセリング対話の特徴を報告するともに,カウンセラーとの対話を通して,相談者がカウンセラーに頼りきりにならずに自らが自律的に考え気付きを得る様子,それに前後してカウンセラーが覚悟を決めたり真剣勝負と思ったりするなど,カウンセラーの相談者に対する真剣な姿勢,そしてこうしたことを可能にする2者の関係性について論じたい。


農業コミュニティの社会関係資本:"つなぐ"役割の検証
     内田由紀子(こころの未来研究センター准教授)
2008 年から行ってきた普及指導員への調査研究について報告する。この研究は、社会心理学・文化心理学の立場から見て、農業コミュニティーは日本的対人関係や文化のベースになっていること、そのなかで普及指導員は「プロ」として、絆形成に向けての活動を行っていることに着目して研究を始めた。全国約 4000 人におこなった調査研究の結果から、農村コミュニティーで、生活レベルの向上に一定の役割を果たしているのは、コミュニティー内の互いの信頼関係<ソーシャル・キャピタル>であり、そしてそのソーシャル・キャピタルの上昇に効果をもつのは普及指導員自身のコミュニケーション能力や、他の機関との連携活動能力、普及指導員自身の職場や地域との結びつきであることが明らかになった。また、普及指導員の活動は技術指導という「スペシャリスト機能」と、ネットワーク作りに関わる「コーディネート機能」を持っているが、特にコーディネート機能にかかわる農業者支援の活動が、農業地域での成果を上げていることも明らかになった。今後はソーシャル・ビジネス場面でのコーディネート機能の役割への援用、そして日本の「農」の現場における絆形成などについて研究を発展させてゆきたい。


こころの調整機能と"きずな"
     吉川左紀子(こころの未来研究センター教授)
「感情・認知機能におよぼす他者・モノの影響」プロジェクトの研究を中心に報告する。まわりに他者がいると、不安が強まったり緊張するといったネガティブな影響がある半面、応援団がチームの力をよりよく発揮させるように、ポジティブな効果もある。これまで、周囲にいる他者のネガティブな影響に関する研究が多かったが、ポジティブな効果に注目した研究も重要である。他者の存在が心の機能を安定させたり、機能を亢進するとすれば、それはどういうしくみなのかをいろいろな課題で調べよう、というのがプロジェクトの研究目的である。モニタ画面の4隅に提示される「表情写真」がパソコン中央に提示されるパターンに対する判断にどう影響するかを調べる認知実験課題を実施した。すると、「笑顔」が周囲にあるときに、(笑顔とは無関連な)視覚探索のパフォーマンスが上がることが分かった。怖い顔や中性の顔に比べて、あるいはモザイクのような無意味なパターンに比べて、笑顔が提示されたときに遂行成績が促進されるのである。こうした促進効果は、「おいしそうな食べ物」の写真 vs.「まずそうな食べ物」の写真ではみられない。つまり「周囲にある笑顔」が重要だったと考えられる。報告では、このほかの「笑顔効果」についても簡単に紹介して、こころの調整機能におよぼす他者の影響について考察する。

こころ学に記事をアップしました

"怖い顔の目的、あるいは楳図かずおについての一考察"

「怖いときの顔」は、なぜああいう顔なのでしょうか?そこに何か「意味」はあるのでしょうか?素朴な疑問に最新のテクニックを使って迫った研究を紹介します。

                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

京都府立莵道高校の生徒を対象にセミナーを開催しました

11月26日(土)に京都府立莵道高等学校の生徒を対象に高校生セミナーを行いました。

京都大学に在籍する大学院生から、学問のおもしろさや専門分野の話を中心に講義を行い、質疑応答時間には大学生活の様々な楽しみ方や受験勉強のアドバイスなどについて話しました。


講師・所属

奥井遼:京都大学大学院 教育学研究科 博士課程3年

奥野元子:京都大学大学院 人間・環境学研究科 博士課程2年

栗田季佳:京都大学大学院 教育学研究科 博士課程2年

布井雅人:京都大学大学院 教育学研究科 博士課程3年

矢野裕理:京都大学大学院 教育学研究科 修士課程1年

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ブータン上院議長一行歓迎懇談会を実施しました

参議院議長の招きで日本を公式訪問していたブータン上院議院ペンジョール議長一行が、9月30日に京都大学を訪問し、赤松明彦副学長、京都大学ブータン友好プログラム(以下、友好プログラム)のメンバーが歓迎の意を込めて懇談会を実施しました(世話人:吉川左紀子・こころの未来研究センター長)。懇談会は、参加者の短い自己紹介の後、赤松明彦副学長からの歓迎の言葉、松沢哲郎・友好プログラム世話役代表によるプログラムの実施経緯の説明に続いて、3名の研究者が研究報告を行い、京都大学とブータンとの今後の交流計画について熱のこもった話し合いが行われました。研究報告者とタイトルは下記のとおりです。

“Culture and Economic Behavior”  Professor Tomoyuki Nakajima (Institute of Economic Research)

“Prospects for Buddhist Studies in Bhutan”  Dr. Seiji Kumagai (Young Researcher Development Center)

“Nature in Bhutan and its Environmental Education”  Dr. Shinya Yamamoto (Primate Research Institute)

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Michael Boigerさん(ベルギー・ルーベン大学)がセンターに滞在しています。

ベルギー・ルーベン大学大学院生のMichael Boigerさん(専門:社会心理学・文化心理学)がセンターに滞在して内田准教授と「恥と怒り」感情に関する共同研究を行っています。
滞在期間:9月16日~12月8日

敷島連携研究員、平石助教、安藤連携研究員らの共著論文が日本社会心理学会奨励論文賞を受賞しました。

日本社会心理学会第52回大会において、下記の論文が「奨励論文賞」を受賞しました。

敷島千鶴・平石界・山形伸二・安藤寿康. (2011). 共感性形成要因の検討:遺伝―環境交互作用モデルを用いて. 社会心理学研究, 26(3), 188-201.

以下に、論文発表時の記事を再掲します。

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他者の痛みや喜びを我がことのように感じることを「共感」(empathy)といいます。共感は人間が社会を作る上で大きな役割を果たしていると思われます。共感があるからこそ、人と人は助け合うことができる、とまで論じる研究者もいます。それでは、共感はどのように養われるのでしょうか?親が愛情深く育てることで、共感が養われるのでしょうか。それとも親の養育態度はあまり関係ないのでしょうか。本研究では、双生児データを分析することで、この疑問にチャレンジしました。

本研究は、2010年度の一般連携研究プロジェクト「”社会的こころ”の多様性の進化的・遺伝的基盤に関する研究-双生児法による」(代表:安藤寿康・慶應義塾大学教授)の一環として行われました。
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吉川センター長が京大ブータン友好プログラム第5次訪問団に参加しました。

吉川センター長が京大ブータン友好プログラム第5次訪問団に参加しました(2011.7.5~7.13)。
こちらから写真をご覧いただけます。
http://www.scl.kyoto-u.ac.jp/~mmsicr/5thbhutanphoto/5thbhutan.html

連携研究プロジェクトとして、『東日本大震災関連プロジェクト』を立ち上げました。

宮本百合さん(ウィスコンシン大学)がセンターに滞在しています。

センターの一般公募プロジェクト研究代表者の宮本百合さん(ウィスコンシン大学)がセンターに滞在して研究を行っています。
滞在期間:5月24日~7月31日(6.17-7.24は研究会参加のため帰国)

内田由紀子准教授が6月2日(木)19:30から放送のNHKのTV番組に出演します。

6月2日木曜の19時30分のNHK「クローズアップ現代」にて
センターで内田准教授が行ってきた研究プロジェクト、ならびに幸福感研究が取り上げられます。

クローズアップ現代「あなたはどのくらい幸せ?~幸福度指標作りの模索~」
2011年6月2日(木) 19時30分~19時58分
今世界各国で進む、“幸福度”を測る新しい指標づくり。日本でも国をはじめ、民間
企業、自治体も開発に乗り出している。GDPに代わる新しい幸福指標づくりの最前線に迫る。
詳細はこちらをご覧ください。

学術広報誌『こころの未来』第6号を公開しました。

センターで発行している学術広報誌『こころの未来』第6号のPDFファイルを公開しました。
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/kokoronomirai/

「東日本大震災とこころの未来」サイトを開設しました。

センターメンバーの取り組みや、関連する学会の情報などを掲載していきます。
こころの未来研究センター「東日本大震災とこころの未来」サイト

山本 哲也研究員が、IEEE CISJ Young Researcher Awardを受賞しました。

山本 哲也研究員が、以下の研究について、IEEE CISJ Young Researcher Awardを3月8日に受賞しました。
『追跡眼球運動関連機能におけるヒトMT/MST野の相違』("Different Functions between the Human Middle Temporal and Medial Superior Temporal Areas during Pursuit Eye Movement")
この賞は、Computational Intelligenceに関連の深い研究会・シンポジウムにおいて、優れた発表に対してIEEE Computational Intelligence Society Japan Chapterから授与されるものです。

こころの未来研究センター長に吉川教授を再選しました。(2011年2月22日)

こころの未来研究センター協議員会は、次期こころの未来研究センター長に吉川 左紀子(よしかわ さきこ)教授(認知心理学)を再選しました。任期は平成23年4月1日から2年間です。

こころ学に記事をアップしました

"能面の笑み、能面の憂い"

能面のように表情のない能面が、いかに表情を生むのか。日本文化の神髄に迫ります(誇張あり)。

                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

京都大学 心の先端研究ユニット 設置記念シンポジウムを映像配信する予定です。

京都大学 心の先端研究ユニット 設置記念シンポジウム
2011年2月19日(土)10:00-12:00

シンポジウムの様子は、以下のサイトにて、映像配信する予定です。
http://www.kokoro-kyoto.org/symposium/2011_feb_19.html

鎌田教授がNHK教育テレビに出演します。

鎌田教授がNHK教育テレビに出演します。

2011年1月31日 NHK教育「極める! 千住明の聖地学」 22:25~22:50

ぜひご覧ください。

こころ学に記事をアップしました

"上目遣いと女っぽさ"

写真うつりのテクニックから人間の顔の進化を考えます。

                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

こころ学に記事をアップしました

"気になる他人の目"

ファストフードのテーブル。あなたはキレイに片付けますか?

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平成23年度 こころの未来研究センター 一般公募型連携プロジェクトを公募します。

こころの未来研究センターでは、心理学、認知科学、脳科学、人文科学等からのアプローチによるこころの総合的研究拠点として、からだ、きずな、生き方という3つの領域に関わるこころの研究を推進するため、センターの教員と共同で実施する連携プロジェクトを一般公募します。
詳細はこちらをご覧ください。

研究プロジェクト「社会的ネットワークの機能と性質」の一環で、山形県を訪問しました。

助教・内田と特定研究員・竹村が山形県を訪問し、「普及活動特別研修会」に参加しました。

学術広報誌『こころの未来』第5号を公開しました。

センターで発行している学術広報誌『こころの未来』第5号のPDFファイルを公開しました。
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/kokoronomirai/

こころ学に記事をアップしました

"全ては孫のために"

ニッポンのおばあさんの奮闘について紹介しました。

                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

2010年度 「京大生の思い」 アンケート結果がまとまりました。

2010年度夏学期の「こころの科学入門 I 」の最終回で行った「京大生の思い」アンケートの結果をアップしました。
この調査も今年で3年目。今年は男女学生の「思い」を比べてみました。男子学生と女子学生の思いはすれ違ってしまうのか?それとも思いは添い遂げることができるのか?ご覧下さい。

2010年度 「京大生の思い」 アンケート結果PDFファイル

                             >> 2009年度のファイルはこちら
                             >> 2008年度のファイルはこちら

学術広報誌『こころの未来』第4号を公開しました。

センターで発行している学術広報誌『こころの未来』第4号のPDFファイルを公開しました。
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/kokoronomirai/

Welcomeパーティを開きました。

海外からの滞在研究者ダンテ・シンブラン先生(フィリピン・デラサール大)、ベス・モーリング先生(米国デラウェア大)、10月に着任した竹村幸祐特定研究員のWelcomeパーティを開きました。(2010.10.12)

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センターに新しいメンバーが加わりました。

・ダンテ・シンブラン先生(フィリピン デラサール大学教授・医学)が滞在しています。
滞在期間:2010年8月1日~2010年11月30日

・ベス・モーリング先生(米国デラウェア大学准教授・文化心理学 フルブライト講師)が滞在しています。
滞在期間:2010年8月21日~2011年7月24日

・竹村幸祐特定研究員(社会心理学)が着任しました(2010.10.1)。

こころ学に記事をアップしました

”オオカワウソは敬老の夢をみるか”

”敬老の心”はヒトだけなのでしょうか?
南米はペルーに住むオオカワウソの報告を紹介します。

                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

連携研究プロジェクトWIKIを開設しました。

連携研究プロジェクトの進捗状況を報告するためのサイトを開設しました。


連携研究プロジェクト活動報告WIKI

こころ学に記事をアップしました

”人はどれだけ覚えられるのか”

人間の記憶力に限界はあるのでしょうか?
1年間にわたる忍耐強い実験から得られた結果とは?

                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

文部科学省「最先端研究基盤事業」の補助対象事業として「心の先端研究のための連 携拠点(WISH)構築」が採択されました。

文部科学省「最先端研究基盤事業」の補助対象事業として「心の先端研究のための連携拠点(WISH)構築」が採択されました。(2010.6.22)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/22/06/1295019.htm

心の先端研究のための連携拠点(WISH)構想は、日本学術会議の「心の先端研究と心理学専門教育」分科会(委員長:松沢哲郎 副委員長:吉川左紀子)で発案されたものでこころの未来研究センターは、京都大学におけるWISH事業の拠点としての活動を行います。

こころ学に記事をアップしました

”他人の痛みを感じる条件”

他の人が辛い目に遭っているのを見ると、自分の胸まで痛くなってくるような気分になったことはありませんか?私たちは、人の痛みを本当に「我がもの」として感じているのでしょうか?そして私たちは、誰に対しても「同情の涙」を流すのでしょうか?心理学実験から探った研究を紹介します。

                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

海外からの研究者がセンターで研究しています。

海外からの研究者がセンターに滞在して研究を行っています。


Gianluigi Mongillo さん
パリ第5大学
期間:5月24日~5月30日


宮本百合 さん
University of Wisconsin, Assistant Professor 
(センター連携研究員)
期間:5月24日~7月12日


Vinai Norasakkunkit さん 
Associate Professor at Minnesota State University and JSPS Research Fellow
(センター連携研究員)
期間:~2011年7月31日

こころの未来研究センター 【特定有期雇用教職員】 特定准教授公募

こころの未来研究センターでは、特定准教授の公募を開始いたしました。

研究プロジェクトのページを更新しました。

今年度からの連携研究プロジェクトを掲載しました。

>>研究プロジェクトのページはこちらです

ソーシャルネットワークのプロジェクトによる、近畿ブロックの普及指導員を対象とした調査の最終結果を報告します。

平成21年度の研究プロジェクト「ソーシャル・ネットワークの機能グループ内の『思いやり』の性質」の一環として、近畿農政局と近畿ブロック普及活動研究会の協力を得て、近畿6府県の普及指導員を対象とした調査を行いました。調査の最終報告書をプロジェクトメンバーの竹村共同研究員・内田助教が中心になりまとめました。報告書のPDFファイルは下記のプロジェクト紹介ページからダウンロードして頂けます。
         >>プロジェクト紹介ページはこちら

こころ学に記事をアップしました

譲り合いのまなざし”というテーマです。

道を歩いているとき、人々はどうやって正面衝突を避けているのでしょうか?日常の疑問に答える研究を紹介しました。

                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

インドネシア共和国ウブドゥ村において国際ワークショップとフィールドワークを行いました。

3月11日から14日まで
インドネシア共和国ウブドゥ村においてワークショップ
「自然と文化とこころ:バリの伝統智との連関を求めて」
を実施するとともに、癒し空間プロジェクトフィールドワークの一環として
現地の幼稚園、小学校の視察、伝統楽器ガムラン実習等を行いました。
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こころ学に記事をアップしました

”チンパンジーが教えてくれること”というテーマです。

チンパンジーも「助け合い」をするのでしょうか?科学的に明らかにするのはともて難しい問題に取り組んだ研究を紹介しています。

                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

こころ学に記事をアップしました

”「男らしさ」とは何か?:テストステロン出世仮説”というテーマです。

テストステロンが高い=男っぽい=乱暴者?

そんな乱暴な話ができるのか、違う考え方もあるのか、検証した論文を紹介しました。


                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

河合教授がNHKラジオ第二放送に出演しました。

河合教授がNHKラジオ第二放送「文化講演会」に出演しました。

2月7日(日) 午後9時~10時
(再放送2月11日(木)祝日 午後5時~6時)

2009年度 「京大生の思い」 アンケート結果がまとまりました。

2009年度夏学期の「こころの科学入門 I 」の最終回で行った「京大生の思い」アン
ケートの結果をアップしました。京大生たちは、自分のことをどう思っているの
でしょうか?そして他の大学生のことをどう思っているのでしょうか?ご覧下さ
い。

2009年度 「京大生の思い」 アンケート結果PDFファイル

                             >> 2008年度のファイルはこちら

鷲田清一大阪大学総長を囲む座談会を行いました。

1月10日、鷲田清一大阪大学総長を囲んで、
「現代日本人のこころ」についての座談会を行いました。
吉川センター長、内田助教が出席しました。
この内容は、2010年3月発行の「こころの未来4号」に掲載されます。
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ささやかにクリスマス会が行われました。

センター有志の手作りケーキでちょっとしたパーティーをしました。
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こころの未来研究センター 連携プロジェクト内部報告会が行われました。

連携プロジェクトの内部報告会が行われました。
日時:2009年12月5、6日
場所:京都大学稲盛財団記念館中会議室

プログラム
12月5日            
13:00~13:10 ご挨拶 吉川左紀子(京大こころの未来研究センター・センター長)
セッション1 座長:船橋新太郎(京大こころの未来研究センター・教授)
13:10~13:30 『発達障害の認知・感情特性と療育的関わり』 正高信男(京大霊長類研究所・教授)
13:30~13:50 『発達障害における心理療法的アプローチ』 河合俊雄(京大こころの未来研究センター・教授)、畑中千紘(京大こころの未来研究センター・研究員)
13:50~14:10 『NEET in Japanese Culture: Examining Origins and Structures of Attitudes and Malleability of Self』 ビナイ・ノラサクンキット(ミネソタ州立大学・准教授)
14:10~14:20  指定討論 加藤忠史(理化学研究所・グループリーダー)
14:20~14:40 休憩
セッション2 座長:鎌田東二(京大こころの未来研究センター・教授)
14:40~15:00 『認知的文化差の基盤に関する研究:調整型・影響型対人関係の役割』 宮本百合(ウィスコンシン大学マディソン校・助教)
15:00~15:20 『ソーシャル・ネットワークの機能グループ内の「思いやり」の性質』 吉川左紀子 (京大こころの未来研究センター・教授)
15:20~15:40 『現代における自己意識・他者意識の研究』 河合俊雄(京大こころの未来研究センター・教授) 畑中千紘(京大こころの未来研究センター・研究員)
15:40~15:50 指定討論 宮坂敬造 (慶應義塾大学・教授)
15:50~16:10 休憩
セッション3 座長:カール・ベッカー(京大こころの未来研究センター・教授)
16:10~16:30 『映像実践を通じたこころの学際的研究-文化と医療誌における映像をおもな対象として-』 宮坂敬造(慶応義塾大学・教授)
16:30~16:50 『京都における癒しの伝統とリソース』 河合俊雄 (京大こころの未来研究センター・教授)
16:50~17:10 『こころとモノをつなぐワザの研究』 鎌田東二(京大こころの未来研究センター・教授)
17:10~17:20 指定討論 渡邊克巳(東大先端科学技術研究センター・准教授)
17:20~17:30  休憩
セッション4 座長:吉川左紀子 (京大こころの未来研究センター・教授)
17:30~17:50 『こころ観の思想史的・比較文化論的基礎研究(人類はこころをどのようにとらえてきたか?)』 鎌田東二(京大こころの未来研究センター・教授)、大石高典(京大こころの未来研究センター・研究員)
17:50~18:00 総合討論


12月6日(午前の部)
セッション5 座長:吉川左紀子 (京大こころの未来研究センター・教授)
9:00~9:10 『能動的注意に関わる脳内神経メカニズムの解明』 田内真惟人(京都大学大学院人間・環境学研究科 大学院生)、船橋新太郎(京大こころの未来研究センター・教授)
9:10~9:30 『<モノ>の表情・眼力の実証研究』 渡邊克巳(東大先端科学技術研究センター・准教授)
9:30~9:40 『表情と視線の交互作用の認知神経メカニズム』 佐藤弥(京都大学霊長類研究所・准教授)
9:40~9:50 指定討論 安藤寿康(慶應義塾大学文学部・教授)
9:50~10:00 休憩
セッション6 座長:河合俊雄 (京大こころの未来研究センター・教授)
10:00~10:20 『利他主義の進化認知科学的基盤』 小田亮(名古屋工業大学工学研究科・准教授)
10:20~10:40 『共感的対話の相互作用性』 長岡千賀(京大こころの未来研究センター・研究員)
10:40~11:00 『「社会的こころ」の多様性の進化的・遺伝的基盤に関する研究-双生児法による』 安藤寿康(慶應義塾大学文学部・教授)
11:00~11:10 指定討論 山極寿一(京都大学理学研究科・教授)
11:10~11:30 休憩
セッション7 座長:船橋新太郎(京大こころの未来研究センター・教授)
11:30~11:40 『日本人糖尿病患者における心理・社会的側面と療養状況の関連』 藤本新平(京都大学医学研究科・講師)
11:40~12:00 『がん患者のSOC(生きがい)調査』 カール・ベッカー (京大こころの未来研究センター・教授)、近藤恵(京大こころの未来研究センター・研究員)
12:00~12:20 『甲状腺疾患における心と体の関係の研究』 梅村高太郎(京大大学院教育学研究科・大学院生)、田中美香(隈病院・臨床心理士)、金山由美(京都文教大学・教授)
12:20~12:30 指定討論 荒牧麻子(女子栄養大学・非常勤講師)
12:30~14:00 昼食


12月6日(午後の部)
セッション8 座長:河合俊雄 (京大こころの未来研究センター・教授)
14:00~14:10 『教育現場の現状把握と支援に関する研究』 カール・ベッカー(京大こころの未来研究センター・教授)
14:10~14:30 『こころと身体をつなぐメディアとしての味覚研究:食の「質」をふまえた食教育の検討』 金子佳代子(横浜大教育人間科学部・教授)、大石高典(京大こころの未来研究センター・研究員)
14:30~14:50 『描画法におけるイメージの自律性の研究』 小森政嗣(大阪電気通信大学・准教授)、長岡千賀(京大こころの未来研究センター・RPD)
14:50~15:00 指定討論 末木文美士(国際日本文化研究センター・教授)
15:00~15:10 休憩
セッション9 座長:吉川左紀子 (京大こころの未来研究センター・教授)
15:10~15:20 『依存症に関する総合的研究』 望月圭(京都大学大学院人間・環境学研究科 大学院生)、船橋新太郎(京大こころの未来研究センター・教授)
15:20~15:30 『負の感情研究―怨霊から嫉妬まで』 鎌田東二(京大こころの未来研究センター・教授)
15:30~15:50 『要介護者の主介護者におけるバーンアウトとその関連要因』 カール・ベッカー(京大こころの未来研究センター・教授)、日吉(谷口)和子(京都大学医学研究科博士課程)
15:50~16:00 指定討論 長谷川敏彦(日本医科大学・教授)
16:00~16:20 休憩
セッション9 座長:船橋新太郎 (京大こころの未来研究センター・教授)
16:20~16:30 『Webによるこころの研究ニュースの発信』 平石界(京大こころの未来研究センター・助教)
16:30~16:40 『こころ学創生:教育プロジェクト』 吉川左紀子(京大こころの未来研究センター・教授)
16:40~17:00 総合コメント 
17:00  まとめ 吉川左紀子(京大こころの未来研究センター・センター長)


     >>>参加者の感想はこちらです。<<<


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学術広報誌「こころの未来」第3号が刊行されました。

「こころの未来」第3号が刊行されました。
PDFで全文掲載しています。こちらからお読みいただけます。

ソーシャルネットワークのプロジェクトの、普及指導員を対象とした調査の結果を報告します。(協力:近畿農政局, 近畿ブロック普及活動研究会)

研究プロジェクト 「ソーシャル・ネットワークの機能グループ内の『思いやり』の性質」の一環として、近畿農政局と近畿ブロック普及活動研究会の協力を得て、近畿6府県の普及指導員を対象とした調査を行いました。簡易版の結果のまとめについては、こちらをクリックしてください。(PDFファイル)

プロジェクトの紹介はこちらです。

こころ学ブログに新しい記事を掲載しました。

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『施しだったらごめんだぜ』  田村 亮

なぜ人は無益な怒りをぶつけるのか?ゲーム理論から考察した論文を紹介します。


                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

ベッカー教授が「ラルフ・ホンダ特別功労賞」を受賞しました(7月15日)

ベッカー教授が皇太子明仁親王奨学金財団より「ラルフ・ホンダ特別功労賞」を受賞するため、両陛下の前で行われる授賞式にハワイに出張しました。皇太子明仁親王奨学金は、両陛下の結婚を記念して、ホンダ氏を初めとするハワイの日系人が設立し、日本とハワイの双方から留学生を毎年交換させるものです。百数十名の元奨学金生の多くは大学研究者や教員を務めていますが、ベッカー教授が「優れた学術業績と日米関係への貢献」のため、その中からアメリカ代表として選ばれました。
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こころ学ブログに新しい記事を掲載しました。

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 『虚空を見つめて』 池田 功毅
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ソーシャルネットワークのプロジェクトで、普及指導員を対象とした調査を行っております(協力:近畿農政局, 近畿ブロック普及活動研究会)

研究プロジェクト 「ソーシャル・ネットワークの機能グループ内の『思いやり』の性質」 の一環として、近畿農政局と近畿ブロック普及活動研究会の協力を得て、近畿6府県の普及指導員を対象とした調査を行っております。
詳細はこちら

海外からの研究者・大学院生がセンターで研究しています。

海外からの研究者・大学院生がセンターに滞在して下記の研究を行っています。

宮本百合さん
University of Wisconsin, Assistant Professor 
(センター連携研究員)
 研究テーマ:認知的文化差の基盤に関する研究
 期間:5.27-7.7


Brooke Wilkenさん
University of Wisconsin 大学院生 
(日本学術振興会サマープログラム参加 外国人研究者)
 研究テーマ:①選択(または好み)における文化差 ②コミュニケーションにおける知覚に関する文化差
 期間:6.1-8.25


今田俊恵さん
University of Minnesota, ポスドク研究員
 研究テーマ:価値観による記憶・視聴覚情報処理の文化比較
 期間:6.2-8月上旬

こころ学ブログに新しい記事を掲載しました。

「こころ学」ブログに新しい記事を掲載しました。
  『笑顔とインフルエンザの微妙な関係』 平石 界
                 >>「こころ学」ブログはこちらです。

人事異動がありました。

番 浩志 助教が、英国バーミンガム大学心理学部リサーチフェローとして転出しました。
後藤 和宏さんを、特別研究員として採用しました。

鴨川縁でお花見をしました。

鴨川縁でお花見をしました(2009.4.7)
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学術広報誌「こころの未来」第2号が刊行されました。

「こころの未来」第2号が刊行されました。
PDFで全文掲載しています。こちらからお読みいただけます。

人事異動がありました。

久保(川合)南海子助教が、愛知淑徳大学に転出しました。
森崎礼子さんがセンター助教に着任しました。

「京大生の思い2008夏」を掲載しました。

「京大生の思い2008夏」を掲載しました。

2008年度 「京大生の思い」 アンケート結果PDFファイル

「こころ学」ブログがスタートしました!

「こころ」にまつわる研究を紹介するブログ「こころ学」が11月からスタートしました。
こころの不思議さ、面白さをお伝えしていきたいと思います。

http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/kokorogaku/index.html

本ブログは、こころの未来研究センター連携プロジェクト「Webによるこころの研究ニュースの発信」の一環として行われております。執筆者は平石界(当センター助教)、田村亮(埼玉学園大学講師)、池田功毅(東京大学大学院)です。

http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/project/2008/10/web.html

「こころ学」をどうぞよろしくお願い致します。

センター研究員・教員による共同研究が、京都大学女性研究者支援センターおよび京都大学グローバルCOEプログラム"親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点"の研究として採択されました

研究プロジェクト名
和文:
「研究者のウェルビーイング:対人関係がパフォーマンスと精神健康に与える影響」(京都大学女性研究者支援センターおよび京都大学グローバルCOEプログラム「親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点」平成20年度「京都大学における男女共同参画に資する調査研究」との共同研究)
英文:
”Well-being of Researcher: a psychological assessment of the Influence of human relationship in and out of laboratory on research performance and mental health”
 
研究代表者: 有田 恵   京都大学こころの未来研究センター特定研究員
共同研究者: 大石高典   京都大学こころの未来研究センター特定研究員
         内田由紀子 京都大学こころの未来研究センター助教
         平石 界   京都大学こころの未来研究センター助教
 
プロジェクト趣旨
 若手研究者の多くが、後期青年期(20代前半)から前期成人期(20代後半~40歳)といった発達心理学上重要な時期に、数年から場合によっては十年以上にわたる長期間を研究室という特異な環境で過ごす。この時期は、個人の生活史上において学位取得、就職、結婚と大きなライフイベントが集中する時期であり、研究に従事する個人は研究者として「生き残る」ために研究活動と私生活の間で生ずる様々な葛藤や困難を解決していかねばならない。研究者個人にとって、おそらくは最も身近な社会である研究室内の人間関係は、研究業績に代表される直接的な教育研究の成果だけではなく、心理的発達や人生観、人間観にも大きな影響を及ぼしていると考えられる。特に、女性研究者が結婚や出産と研究生活の継続との両立を求める上で、研究室内の対人関係は上記の葛藤解決において重要な要因となっているであろう。
 研究者の幸福感を構成する重要な要素として、仕事における充実感と共に、他者との親密性が挙げられ、両者は互いに関係し合っている。研究活動の場である研究室は、しばしば疑似的な「家族」としてみなしうるほどの親密な人間関係を形成する。研究室における親密な人間関係は、心的サポートにもなりうるが、一方では差別やハラスメントを生みだす危険性もはらむ。さらには、研究者の恋愛や結婚にあたり、同僚研究者がパートナーとして選択される場合とそうでない場合でのパフォーマンスにも差異が見られるかもしれない。本研究では、大学院生が研究室というネットワーク資源を研究面、私生活面でどのように活用することが幸福感と研究業績向上に貢献しているのかについて、男女の違いや共通性等を量的・質的に明らかにする。
 
関連ウェブサイト
● 京都大学女性研究者支援センター http://www.cwr.kyoto-u.ac.jp/index.php
● 京都大学グローバルCOEプログラム「親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点」http://www.socio.kyoto-u.ac.jp/intimacy/

学術広報誌「こころの未来」が創刊されました!

こころの未来研究センターは、2007 年4月の設立から1年半を経た2008 年11 月、鴨川にかかる荒神橋のたもとに新築された京都大学稲盛財団記念館に研究の場を移すことになりました。センターのこの新しい門出を記念して、2008年9月30日に学術広報誌「こころの未来」を創刊いたしました。

『スタッフの紹介』ページに「長期・短期滞在者」を追加しました

センターに滞在して研究を行なう方の一覧です。
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/staff/taizai.html

特定研究員に大石高典さん(生態人類学・文化人類学)を採用しました。

平成20年度(第19回)立石科学技術振興財団研究助成に、番浩志助教の研究課題が採択されました.

平成20年度(第19回)立石科学技術振興財団研究助成に、番浩志助教(認知神経科学、脳機能イメージング)の研究課題「網膜部位再現性を利用した視覚関連fMRI脳活動の表示・解析手法の開発」が採択されました.この研究は、当センター船橋新太郎教授、人間・環境学研究科・齋木潤教授、山本洋紀助教との共同研究です.

日本学術振興会特別研究員として、長岡千賀さん(RPD:認知心理学)、渡邊慶さん(PD:認知神経科学)を受け入れました。

研究員として有田恵さん(倫理学)、畑中千紘さん(臨床心理学)を採用しました。

リエゾンオフィスのスタッフ(教務補佐員)として、宮原道子さん(認知心理学)、木原香代子さん(認知心理学)、柴崎暁子さん(臨床心理学)、オフィスアシスタントとして安井大輔さん(ウェブ担当)を採用しました。

鎌田東二教授(宗教哲学、民俗学)が着任しました。

(独立行政法人)科学技術振興機構:社会技術研究開発事業研究開発成果実装支援プログラム「e-ラーニングを核とする多様な学習困難に対応した地域単位の学習支援ネットワークの構築」が採択されました.

(独立行政法人)科学技術振興機構:社会技術研究開発事業研究開発成果実装支援プログラム「e-ラーニングを核とする多様な学習困難に対応した地域単位の学習支援ネットワークの構築(実装責任者:正高信男京大霊長研教授)」(平成20年度~平成22年度)が採択されました.本センターは当プログラムの実装拠点の1つとなります.

京都大学基金の中に,「こころの未来基金」が設置されました.

2月2日(土) 13:30-17:45 日本学術会議シンポジウム「ゲノムから心まで:心の先端研究拠点への展望」が時計台記念館において開催されます。どなたでも参加できます。申しこみなどは必要ありません。

日本学術会議シンポジウム「ゲノムから心まで:心の先端研究拠点への展望」

1.主催

日本学術会議 心理学・教育学委員会

「心の先端研究拠点と心理学専門教育」分科会

2.後援

京都大学グローバルCOE生物多様性研究拠点(A06)

京都大学グローバルCOE心が活きる教育のための国際的拠点(D07)

3.日時

平成20年2月2日(土)13:30から17:45

4.場所

京都大学百周年時計台記念館(京都大学-アクセスマップ

5.開催趣旨

 人間の体が進化の産物であるように人間の心も進化の産物である。ヒトゲノム解読に続いて、2005年にはチンパンジーゲノムやイネゲノムが解読された。人間の生 物的基盤の理解がすすむ一方で、部分に還元されないまるごと全体としての人間という存在をどのように理解するかが問われている。心の研究は、従来は心理学や認知科 学の領域だったが、全体的な理解には多様な学際的なアプローチが必要だろう。そこで、ゲノム科学、比較認知科学、心理物理学、神経科学、認知ロボティクスなど、人 間の心の理解につながる多様な先端研究の現状を総覧し、相互の理解を深めるとともに、将来的な共同研究および国際連携の拠点づくりを展望したい。

6.プログラム

 開会あいさつ:

  長谷川壽一(東京大学教授、日本学術会議会員)

 Ⅰ 講演(13:30-15:30)心の先端研究

  1) 下條信輔(カリフォルニア工科大学、教授)心理物理学の研究から

  2) 入来篤史(理化学研究所、東京医科歯科大学、教授)神経科学の研究から

  3) 浅田稔(大阪大学大学院工学研究科、教授)認知ロボティクスの研究から

 Ⅱ 討論(15:45-17:45)バーチャル共同研究拠点への展望

  司会:長谷川壽一(東京大学)

  パネリスト(あいうえお順):阿形清和(京都大学)、今井むつみ(慶応義塾大学)、内田伸子(お茶の水女子大学)、子安増生(京都大学)、坂上雅道(玉川大学)、実 森正子(千葉大学)、積山薫(熊本大学)、辻敬一郎(名古屋大学)、西田眞也(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)、藤田和生(京都大学)、松沢哲郎(京都 大学)、山岸俊男(北海道大学)、吉川左紀子(京都大学)、渡辺茂(慶応義塾大学)、渡邊正孝(東京都神経科学研究所)

  コメンテーター:松本紘(京都大学研究担当理事・副学長)

 閉会あいさつ:

  内田伸子(お茶の水女子大学教授、日本学術会議会員)

第3回博報「ことばと教育」研究助成に,久保(川合)南海子助教(認知発達心理学)の研究課題「ことばの読みに困難を抱えた児童に対する早期療育法の検討」が採択されました.この研究は,京都大学霊長類研究所正高信男教授・伊藤祐康さんとの共同研究です.

3月8日(土)京都大学 附置研究所・センターシンポジウム「京都からの提言」-21世紀の日本を考える(第3回)が横浜新都市ホールで開催されます.

2008年1月1日に2名の助教が着任しました.平石 界さん (認知心理学・進化心理学) と内田 由紀子さん (社会心理学・文化心理学) です.

2名の助教が着任しました. 久保(川合) 南海子さん(認知発達心理学、比較認知心理学),番 浩志さん(認知神経科学(特に視知覚)、脳機能イメージング)です.

センターのVI(ヴィジュアル・アイデンティティ)が決まりました.

こちらをご覧ください
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/about/vi.html

京都大学こころの未来研究センター設立記念シンポジウムを開催しました

京都大学こころの未来研究センター設立記念シンポジウム

「こころの探求」

日時:
平成19年7月8日 (日) 13:00~17:10
場所:
京都大学百周年時計台記念館百周年記念ホール
13:00 挨 拶 吉川左紀子 こころの未来研究センター長
13:05 祝 辞 尾池和夫 京都大学総長
13:25 センターの紹介 吉川左紀子
14:05 記念講演 「こころの進化」 長谷川眞理子 総合研究大学院大学教授
14:45 (休憩)
15:05 記念講演 「文化とこころ」 北山 忍 ミシガン大学教授
15:45 記念講演 「こころと無心」 西平 直 東京大学大学院准教授
16:25 総合討論 長谷川眞理子、北山 忍、西平 直、船橋新太郎、カール ベッカー、河合俊雄、吉川左紀子(司会)
17:05 閉会の辞 吉川左紀子
17:10 終了

設立記念シンポジウム 会場写真















設立記念シンポジウムポスター
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(クリックすると大きく表示されます)

こころの未来研究センターの初代センター長に吉川左紀子教授が就任しました.

京都大学こころの未来研究センターが正式に発足しました.