2020年度開講科目

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全学共通科目・学部提供科目

心理学I

担当者 中井隆介、柳澤邦昭、武藤拓之 提供部局 全学共通科目 対象 全学学生 開講 前期 金曜3限

内容 心理学は19世紀後半、科学的な手法によって実証的に心を解明することを目指して生まれた学問である。心理学では主に、実験や調査によって客観的なデータを取得し、人間の行動の背景にある心のメカニズムの解明を目的としている。本講義では3名の教員が、主に実験的なアプローチを用いた心理学領域における基本的な知見を概説する。本講義を通じて、客観的・実証的な研究手法の理解と、心のはたらきについての基礎知識の習得を目指す。試験前の最終の講義では、討論や質疑応答を通して、講義内容についての理解を深める。

心理学Ⅱ

担当者 内田由紀子、畑中千紘、中山真孝 提供部局 全学共通科目 対象 全学学生 開講 後期 月曜3限

内容 「こころ」を科学的に研究するとはどのようなことなのか。「こころ」の科学は何をめざしているのか。この講義ではこれらの問いに答えるべく社会・文化・認知・臨床の心理学を軸に、下記の2点について概説する。(1) 社会・文化心理学の基礎的な理論を紹介し、人の認知・感情・行動が、対人関係・集団・社会・文化から、どのような影響をうけて、逆にそれらにどのように影響しているのか概説する。(2)臨床心理学の基本的スタンスと理論を紹介し、臨床的関係の基礎、現代における臨床的問題について概説する。
それぞれの領域を専門とする講師が概説を行う。各講義の最後に行う参加者との討論や質疑応答を通して、講義内容についての理解を深める。

超高齢社会の政策とコミュニティ

担当者 広井良典、清家 理 提供部局 全学共通科目 対象 全学学生 開講 前期 火曜4限

内容 超高齢社会を迎え、人口減少も進行するなか、現在の日本は社会保障などマクロの政策的課題から、コミュニティやまちづくり、高齢者ケアのあり方まで、多様な課題に直面している。高齢者は、支援される対象から社会に貢献する対象への転換が求められているが、実際は、地域での居場所がない、他者とのコミュニケーション機会が少ない孤独な高齢者が多く、閉じこもりに伴う鬱病や認知症、虚弱(フレイル)のハイリスク群となっている。また多世代交流の機会も減少し、地域社会での「孤立」「孤独」を助長している。本講義では、超高齢社会をめぐる諸課題を、高齢者の心身や生活に即した視点、まちづくりやコミュニティなど地域レベルの視点、社会保障のあり方など政策・制度的な視点、そして死生観をめぐる哲学的な視点など多面的な角度から考察し、それらを通じて若い世代による共生コミュニティの企画、政策立案、運営に必要な知識やスキルの習得をめざす。

脳科学入門

担当者 小村豊 提供部局 全学共通科目 対象 主として1・2回生 開講 前期 月曜4限

内容 脳は、情報を生成し、心を司る点が、他の臓器とは異なる最大の特徴である。なぜ、モノをみることができるのかといった知覚のメカニズムから、意思決定のメカニズムまで、我々の日常生活を支えている脳の仕組みを解説していく。
現代において、脳科学の知見は、生命科学・認知科学にとどまらず、人工知能・工学・農学に至るまで、多くの分野において、応用が期待されている。しかし一方、学問として、発展途上であることも事実である。本講義では、これまで神経科学が明らかにしてきたことを紹介し、脳の基本構造と機能を正しく理解してもらい、今後の脳科学の発展と、その学際的応用にむけて、健全な道筋をつけることを目的とする。

心理学(講義Ⅰ)

担当者 阿部修士、他 提供部局 文学部 対象 学部生 開講 通年 月曜3限

内容 この講義の目的は、実験心理学の基礎的知識から最新の研究成果を身につけることにある。多様な心理学領域から、行動の科学としての目的、問題、手法、考え方などを学ぶとともに、最新の研究成果を知ることによって実験心理学を概観する。

心理学概論

担当者 柳澤邦昭、他 提供部局 文学部、教育学部、総合人間学部 対象 学部生 開講 前期 金曜3限

内容 心理学は人の仕組みと働きを解明する学問である。本講義は,国家資格である公認心理師を目指す学生が,はじめて心理学を学ぶための科目である。その内容は,心理学のさまざまな研究分野において,心の探究がどのように進められてきたかという心理学の成り立ちと,心の基本的な仕組みと働きについて解説をする。特に人間の心の基礎的な側面に着目し,知覚,認知,学習,感情などの心の機能,およびこれら心の機能を実現する脳,ならびにその発達,社会や教育との関連をとりあげる。さらに,心の機能の個人差をもたらす人格,心の機能に関わる困難を心理学的に支援するための臨床や障害などのトピックを取り上げる。
本講義は,京都大学・心の先端研究ユニット(京都大学心理学連合)に所属する教員が,それぞれの専門領域に基づいて概論講義を行う。

教育心理学講読演習

担当者 上田 祥行 提供部局 教育学部 対象 3,4回生 開講 後期 火曜3限

内容 記憶は、日常生活のあらゆる場面で重要な要素であり、心理学の興味の対象として長らく議論されてきました。その中でもワーキングメモリは、私たちが情報を保ちながら、それをどのように操作・更新しているのかに関する非常に興味深い概念です。本講読演習では、著名な心理学者の業績をまとめた『the World Library of Psychologists series』より、ワーキングメモリ研究で著名なAlan Baddeleyの巻を取り上げます。この購読を通じて、ワーキングメモリの概念がどのように研究され、発展してきたのかを学び、ワーキングメモリが私たちの日常生活の中でどのような役割を果たしているかを議論することを目的とします。

現代社会論演習ⅠA・ⅠB /社会学(特殊講義)

担当者 広井 良典 提供部局 総合人間学部・文学部 対象 学部生等 開講 前期・後期 水曜3限

内容 現代社会に関する様々なテーマについて、以下のような視点の統合を重視しながら考えていきたい。1)「人間」についての探求と「社会」に関する構想、2)原理的な次元(哲学、思想等)と現実的な次元(公共政策、社会システム、現実社会の動き、実践等)、3)ローカル(地域的)-グローバル(地球的)-ユニバーサル(宇宙的・普遍的)。なお、「文-理」融合的な視点や長い時間軸も重視する。

脳と心の生物学A・B 

担当者 小村 豊 提供部局 総合人間学部 対象 2~4回生 開講 前期・後期 火曜5限

内容 心のはたらきを理解する上で有用な生物学的アプローチ・計算論的アプローチの習得を目指します。授業は、最新の論文や新しいトピックに関する論文紹介・解説と参加者による研究報告を交えたゼミナール形式で行います。知覚・意識から意思決定にいたるまで、認知活動の本質的側面を、ニューロサイエンスの視座にたって捉えます。

 認知・行動科学入門 

担当者 小村 豊、他 提供部局 総合人間学部 対象 1・2回生 開講 後期 火曜1限

内容 我々は、様々な環境に適応して行動をしている。すなわち、さまざまな刺激を認知し、それに応じて行動する。そうすると、環境がまたかわるから認知し直し、そしてまた行動する。このように認知と行動は我々の生活に常にリンクしている。この認知と行動についてさまざま視点から理解することを目的とする。

 認知・行動科学実験 I(認知科学実験)

担当者 小村 豊、他 提供部局 総合人間学部 対象 3・4回生 開講 前期 水曜4限

内容 認知科学に共通に関係する基礎的な実験手法(プログラミング,統計)や,それぞれの研究室に特異的に関係する実験手法を,少人数の実験実習を通して学ぶ。この授業を通して,各研究室で実施している卒業論文の研究をスムーズに開始できるするための実験手法の習得をめざす。

心理学研究法

担当者 小村豊、阿部修士、上田祥行、他 提供部局 文学部、総合人間学部 対象 学部生 開講 後期 金曜4限

内容 心理学を初めて学ぶ大学1回生、他の回生を対象として、心理学固有の方法論とその歴史的背景を幅広く学ぶとともに、それらの方法を使うための基本的なスキルの習得を目指す。観察法、面接法、質問紙法、実験法などの代表的な研究法を取り上げ、古典的な研究例のデモンストレーションを行うとともに、研究法の歴史などにも触れる。

研究科(大学院)提供科目

仏教学(演習)

担当者 熊谷誠慈 提供部局 文学部/文学研究科 対象 文学部生/文学研究科院生 開講 前期・後期 水曜4限

内容 仏滅後100年頃に、仏教教団は保守的な上座部と革新的な大衆部とに分裂したとされる。それからさらに18とも20ともいわれる様々な学派が生じるにいたった。上座部系の主要な勢力の1つに説一切有部が存在する。チベット仏教文化圏においては、説一切有部、経量部、瑜伽行唯識学派、中観派をインド仏教の四大学派とみなし、説一切有部の代表的作品をヴァスバンドゥ著Abhidharmakosa(倶舎論)とみなしている。Abhidharmakosaは、真諦や玄奘により漢訳され、7世紀には日本に伝わり倶舎宗が形成され、近代にいたるまで伝統仏教各派により基礎教学として広く学習された。したがって、Abhidharmakosaは、インドから東北アジア、東アジアに広く影響を与えた著作であるといえよう。
 本授業ではAbhidharmakosaの第一章(界品)ならびに第二章(根品)、およびその自注を精読する。同章では、人間存在の構成要素である五蘊、さらには認識の構成要素である十二処、十八界といった、仏教の基礎的な範疇論が説明される。同章を精読することで、とりわけ仏教の伝統的な「こころ観」について概観し理解を深めることを目標とする。
 本授業はサンスクリット語文献の精読に基づいて行うため、受講者はすでにサンスクリット語を習得していることが望ましい。さらに、チベット語訳および漢訳も適宜参照することから、チベット語および漢文についても一定の読解技術が要求される。ただし各言語でのテキストを読めない場合でも、授業中に提示する日本語訳にもとづいて、各自の専門分野の知識をバックグラウンドとして議論に加わるという形式での参加も認める。

心理学(演習)

担当者 阿部修士、他 提供部局 文学研究科 対象 文学研究科院生 開講 通年 火曜3限

内容 受講者のオリジナル研究に基づく研究発表と、それを題材とした討論をおこなう。これにより、研究発表技術の向上、討論力の向上を図るとともに、多様な視点からの議論を通して、研究の洗練と展望を支援する。

心理学(特殊講義)(神経・生理心理学)

担当者 阿部修士 提供部局 文学研究科 対象 文学部生/文学研究科院生 開講 前期 水曜4限

内容 本講義では前頭葉機能、記憶、情動、社会的認知を中心として、脳と認知機能の関係について基礎的知見を解説する。脳損傷患者を対象とした神経心理学的手法を広く取り上げ、脳機能画像法についても講義を行う。エッセンスをできるだけ平易に講義することで、認知神経科学の基礎を幅広く身につけ、受講者がそれぞれの研究に活かせるようにすることを目的とする。なお各回の講義終盤では、海外の著名な研究者による講演を教材として視聴することで、発展的・建設的な思考能力の習得を目指す。

心理臨床学コロキアムI

担当者 河合俊雄、内田由紀子、柳澤 邦昭、中山真孝、他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 水曜3限

内容 心理臨床における研究とはどのようなものであるか,また「臨床の知」とはなにかを探求する。各自の修士論文および博士論文へ至る研究を、相互に検討しあう。

心理臨床学コロキアムⅡ

担当者 河合俊雄、柳澤 邦昭、中山真孝、他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 後期 水曜3限

内容 心理臨床の研究とはどのようものであるか、具体的にそのアイデアを成果として示すとともに、「臨床の知」とはなにかということについても総括的な議論をおこなう。また、これを外部へと発信すべく、学会発表、論文投稿をすすめる。さらに、こうした議論を心理臨床実践の場へと活かしていく方途を探る。

心理臨床学研究

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 月曜2限

内容 心理臨床の実践に基づき,事例研究および調査研究などの手法を用いて,各自の研究課題を探究していく。またそのために必要な知識・態度を習得する。ここで学んだ事柄は,修士課程の学生では修士論文に,博士後期課程の学生では博士論文に結実していくことが期待される。

臨床心理実習ⅠA (心理実践実習)

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 月曜3,4限

内容 京都大学大学院教育学研究科附属臨床教育実践研究センター 心理教育相談室において相談申込がなされた事例を実際に担当し、心理面接や心理査定等を行う。
 また、そのために必要な事前実習、実際のケースの担当にあたっての具体的準備をおこなう。実際のケースを担当し、事後の振り返り作業、各回における事例の見立てと必要な心理支援の体制および方針の検討等をおこなう。
 事例担当におけるあらゆる臨床経験を通じて、心理臨床における専門家としての実践活動に必要な知識と技能を涵養することが本授業の目的である。

臨床心理実習IB

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 月曜3,4限

内容 臨床心理実習ⅠA(心理実践実習)その他の心理臨床領域の実習・講義や自学自習を通じての学びを踏まえ、本研究科附属心理教育相談室において相談申込がなされたケースを実際に担当し、心理面接や心理査定などを行う。心理臨床実践を通じて、クライエント理解やケース理解を深め、心理臨床領域の専門家として必要な知識と技能を向上させるとともに、心理臨床実践を通じて既存の理論を再検討しうる研究者・指導者としての能力をも涵養することが本授業の目的である。

臨床実践指導学実習

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 月曜5,6限

内容 1.心理臨床面接をおこなううえで必要な考え方、具体的な知識、姿勢などについて、これまでの各自の実践と関連させて実習をおこなう。また、それをもとに臨床実践指導のあり方について考察する。2.臨床心理学の初学者に実習的な事項を実践指導する上での必要な考え方、具体的な知識や姿勢について学ぶ。3.実践事例を研究としてまとめていく際の問題点なども検討し、指導者としての総合力を向上させていく。

インテークカンファレンス

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 水曜2限

内容 本研究科附属心理教育相談室において新規に受理した相談申込事例、および終了した事例についての検討をおこなう。修士課程院生スタッフには、臨床心理士資格取得のための訓練が目的となり、すでに資格取得した者にとっては各々の臨床実践感覚を養うことが目的となる。

臨床研究開発コロキアム

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 月曜1限

内容 心理臨床学における多様な領域について,領域別に課題を設定し,その課題をめぐって実践・研究を行うことを通して,心理臨床を多面的にみる目と臨床実践感覚を養成する。その際,臨床現場の実際に直結した諸問題について,臨床心理学の観点を中心に,人格,発達,教育,認知,学習心理学等の観点も含め,心に向き合っていくための総合的な視座を研究・探究することをめざす。
領域とは,「小児科・発達の領域における心理臨床」「描画の心理臨床」「箱庭療法」「糖尿病等の慢性疾患における心理臨床」「学校臨床」「夢の心理臨床」「心身症」「老年期の心理臨床」といったものである。

心理臨床ケースカンファレンスⅡ

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 水曜4,5限

内容 本研究科附属心理教育相談室における来談事例を通して、臨床実践のための理論と方法の問題を具体的に取り上げる。心理臨床における関係性の問題や事例の展開も考えてゆきたい。

ケーススーパーヴィジョンI

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 金曜3,4限

内容 本研究科附属心理教育相談室において担当する事例について、個別の臨床実践指導(スーパーヴィジョン)により、個別指導を行う。これを通して、見立て、ケースマネージメント、臨床心理面接に関するさまざまな位相の知(技法を含む)を、さらに深く体得していくことが目的である。

ケーススーパーヴィジョンⅡ

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 後期 金曜3,4限

内容 「ケーススーパーヴィジョンⅠ」に引き続いて、本研究科附属心理教育相談室において担当する事例について、個別の臨床実践指導(スーパーヴィジョン)により、個別指導を行う。これを通して、見立て、ケースマネージメント、臨床心理面接に関するさまざまな位相の知(技法を含む)を、さらに深く体得していくことが目的である。

病院実習ⅠA (心理実践実習)

担当者 河合俊雄 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 木曜1,2限、金曜1,2限

内容 保健医療分野の現場(精神科等)における心理臨床実践に関する実習をおこなう。
 実習には、事前実習、病院等の実習先におけるケース担当を含む実習、事後実習等が含まれる。これらを通して、病院や診療所等の保健医療機関の目的と活動を理解したうえで、精神科や小児科等の領域において出会う疾患や障害およびその心理的問題の理解と支援、心理専門職としての職責とチームアプローチ、多職種連携や地域連携についての理解を深める。
 現場におけるあらゆる臨床体験を通じて、心理臨床における専門家としての実践活動に必要な知識と技能を涵養することが本授業の目的である。

病院実習ⅠB(心理実践実習)

担当者 河合俊雄 他 提供部局 大学院教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 後期 木曜1,2限、金曜1,2限

内容 前期の病院実習ⅠAを踏まえ、保健医療分野に加え、福祉分野・産業分野等とも関連の深い、精神科デイ・ケアや療育機関等における心理臨床実践に関する実習を中心におこなう。実習を通して、精神科や小児科等における問題の理解と支援、心理専門職としての職責とチームアプローチ、多職種連携や地域連携についての理解を深める。保健医療分野の現場におけるあらゆる臨床体験を通じて、心理臨床における専門家としての実践活動に必要な知識と技能を涵養することが本授業の目的である。 

心理実践実習・教育現場実習ⅠA

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 木曜2,3,4限

内容 学校をはじめとする教育現場における心理臨床実践に関する実習をおこなう。
 実習には、事前実習、学校や適応指導教室等の実習先における担当ケース実習、事後実習等が含まれる。これらを通して、学校という教育機関の目的と活動を理解したうえで、教育現場における心理的・発達的な課題や問題の理解と支援、心理専門職としての職責とチームアプローチ、多職種連携や地域連携についての理解を深める。
 教育現場におけるあらゆる臨床体験を通じて、心理臨床における専門家としての実践活動に必要な知識と技能を涵養することが本授業の目的である。

心理実践実習・教育現場実習ⅠB

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 後期 木曜2,3,4限

内容 前期の心理実践実習・教育現場実習ⅠAに引き続き、学校をはじめとする教育現場における心理臨床実践に関する実習をおこなう。実習を通して、教育現場における心理的・発達的な課題や問題の理解と支援、心理専門職としての職責とチームアプローチ、多職種連携や地域連携についての理解を深める。
 教育現場におけるあらゆる臨床体験を通じて、心理臨床における専門家としての実践活動に必要な知識と技能を涵養することが本授業の目的である。

心の健康教育に関する理論と実践

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 通年 集中

内容 人間と社会における問題は、保健医療分野、福祉分野、教育分野、司法・犯罪分野、産業・労働分野など多岐にわたり、かつ、心理的課題および問題を大きく反映し、心の健康と深く関わっている。
 この授業では、心の健康教育に関する理論と実践について学ぶ。人間社会におけるさまざまな分野における多様な心理的課題および問題への理解とアプローチに必要な観点について、心理学的観点を学ぶとともに、広く他領域や他職種の観点に学ぶことで、多角的視座と専門性の探求をおこなう。
 また、こうした探求を通じて、心の健康とは何か、めざされるべき人間社会の方向性とはいかなるものかについても考察し、心理専門職(臨床心理士・公認心理師等)として、自らの専門性とその必要性および専門的観点を社会に対して説明する力を育む。

心理実践実習IIA

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 前期 木曜1限

内容 修士1回生時の病院実習ⅠA・ⅠB(心理実践実習)等における学修を踏まえ、保健医療分野の現場(精神科等)における心理実践実習をおこない、心理専門職として必要な知識や技能について、さらに具体的・実践的水準および学問的水準での理解を深めることを目的とする。

心理実践実習IIB

担当者 河合俊雄 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 後期 木曜1限

内容 修士1回生時の、病院実習ⅠA・ⅠB(心理実践実習)等における学修を踏まえ、保健医療分野の現場(精神科等)における心理実践実習をおこない、心理専門職として必要な知識や技能について、さらに具体的・実践的水準および学問的水準での理解を深めることを目的とする。

教育認知心理学演習A、B

担当者 上田祥行 他 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生  開講 前期・後期 金曜 3限

内容 院生と学部生の相互交流を軸として、学習と研究活動を行う課題演習である。博士課程の院生や研究員が班長となり、数班の研究班を構成して、各班ごとに研究テーマを設定する。各研究テーマに関心をもつ院生、学部生が班員となって研究グループを作り、班ごとに研究を進める。A(前期)、B(後期)で1つの研究を完結させる授業であり、後期の終わりに研究報告会を行う。

教育心理学講読演習 Ⅰ

担当者 上田祥行 提供部局 教育学研究科 対象 教育学研究科院生 開講 後期 火曜 3限

内容 情動・感情は、日常生活のあらゆる場面で重要な要素であり、心理学の興味の対象として長らく議論されてきました。この講読演習では、Lisa Feldman Barrettによって著され、どのように情動や感情を構築されているかにかかわる新しい理論を提唱した『How Emotions Are Made: The Secret Life of the Brain』を取り上げます。この演習を通じて、情動や感情の概念がどのように研究され、発展してきたのかを学び、著者が提唱する理論がどのようなものであるかを議論しながら理解することを目的とします。

認知科学演習2

担当者 小村 豊 提供部局 人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科院生 開講 後期 火曜5限

内容 我々の日常生活のすみずみに、多彩な認知機能が及んでいることに、着眼する。
知覚・探索から意識・社会行動にいたるまで、認知活動の本質的な側面を、ニューロサイエンスの視座にたって捉える。特に、大脳皮質や皮質下領域の解剖学的・機能的関係を理解し、生理学的・計算論的アプローチから、認知メカニズムを明らかにする技法を学んでもらいたい。

認知科学演習4

担当者 内田由紀子 提供部局 大学院人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科院生 開講 後期 月曜4限

内容 認知科学分野に所属する大学院生を対象とした研究方法の理論と実際を学ぶための演習である。具体的には,担当教員を指導教員とする大学院生を中心として、各自の研究テーマに関する関連する研究論文の紹介、研究計画、アイディアの検討、研究の進捗状況の検討などを行なう。自身の研究に関する発表とディスカッション、また他の大学院生の研究に関するディスカッションに積極的に関与することを通して、具体的な研究の企画、立案、解析、評価の仕方を学び、自身の研究に役立てることを目指す。

比較認知文化論

担当者 内田由紀子 提供部局 人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科院生 開講 後期 水曜4限

内容 文化が私たちのこころの働きとどのようにかかわっているのかを研究する文化心理学の実証研究を取り上げ、比較文化の研究手法やその理論について学べるような内容とする。文化と心の関係についての実証的な知見や方法、理論を学ぶことは心理学をはじめとする心に関連する学問分野にとって意義がある。授業は講義やディスカッションにより進める。

認知科学英語演習

担当者 内田由紀子、中山真孝 提供部局 大学院教育学研究科、人間・環境学研究科 対象 教育学研究科院生、人間・環境学研究科院生 開講 前期 木曜3限

内容 プレゼンテーション、学会発表アブストラクト作成、英語でのディスカッションなど、心理学・認知科学分野における英語での研究発表スキルの向上を目指す。授業は演習形式で基本的には英語で行い、口頭ならびにポスターでのプレゼンテーションを実際に行ってもらう。英語のノンネイティブスピーカーが、英語で心理・認知科学系の研究発表を行う能力を高めるための演習とする。

認知・行動科学総合演習1・2

担当者 小村豊、内田由紀子、他 提供部局 人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科院生 開講 前期・後期 集中講義

内容 内容認知・行動科学では、①精神的・身体的な諸機能の基本的なメカニズム、②それらの諸機能の発達過程と形成方法、③健康づくりとスポーツ運動に関する科学的原理、これらを解明していくための専門的な研究を行う。さらに、それらの成果をもとに、人類が生命・健康・発達を十分に実現していくために重要となる医療制度・健康教育システム・健康生活設計・社会システム等のよりよいあり方について総合的に研究し、実践活動を構想し展開していく。
〔認知科学分野〕では、主として視覚認知、記憶、思考、空間知覚、平衡機能、運動活動などの諸機能を、環境との相互作用において解析する。また特に、認知・言語・運動・記憶・情意の諸機能に損傷を受けた事例や、教育の現場や社会において、環境要因によって適応障害・発達障害を生じている事例を丁寧に考察することを通じて、それらの諸機能の成り立ちと形成援助の方法を探究する。
〔行動制御学分野〕では、行動制御や身体機能を、生涯にわたる時間軸と、地域から宇宙にいたる空間軸の広がりの中で考究する。また、乳幼児期から思春期・成人期に到る諸機能の発達の過程、運動行動の神経制御システム、スポーツ技能の脳科学的・生理学的なしくみの解明を目指す。さらに、各種の機能障害や免疫疾患の特徴と成り立ち、及びそれらの治療・機能回復・予防方法に関する総合的・学際的な研究を行う。
〔身体機能論分野〕では、身体の基礎生理学・病理学・発達行動学の面から、肥満・糖尿病・発達障害・精神疾患などの発症メカニズムを探求するとともに、健康に影響を及ぼしている社会的な諸問題を解明し、総合的に健康・運動生活を設計し実践していくために重要となる新たな内容・方法を創造していく。

 この総合演習では、このような研究を推進している認知・行動科学講座の修士課程の院生たちが、それぞれの立場で取り組んでいる研究成果を紹介しあい、今後の研究計画を相互に検討することによって、基礎的・総合的な研究力量の養成を図ることを目的とする。
 特に、①問題設定を練り直し、対象に必要な方法を構想し、仮説を設定してそれらを科学的に検証し、考察を深めて結論を導くとともに、今後の発展的な課題を明らかにしていくための基礎となる力量をつける。また、②問題を総合的にとらえる目を養うとともに、普遍的な諸問題の中に自己の問題を位置づけ、問題を相互連関の中で認識していく力量を養成する。

共生人間学研究Ⅰ 

担当者 小村豊、内田由紀子、他 提供部局 人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科 共生人間学専攻 修士1回生 開講 通年 その他

内容 「人間相互の共生」という視点に立って、その可能性を追求するとともに、自然・社会との相関関係において人間の根源を探究する共生人間学の各研究分野の主旨をふまえ、院生の研究テーマに関連した学識をその基本から体系的に教授し、応用力を養う。

共生人間学研究Ⅱ

担当者 小村豊、内田由紀子、他 提供部局 人間・環境学研究科 対象 人間・環境学研究科共生人間学専攻 修士2回生 開講 通年 その他

内容 「人間相互の共生」という視点に立って、その可能性を追求するとともに、自然・社会との相関関係において人間の根源を探究する共生人間学の各研究分野の主旨をふまえ、院生の研究テーマに関連した最新の研究論文を参照・読解させつつ、その手法・結果について討論を行い、広い視野に立つ最新の研究方法を習熟させるとともに、研究の評価・批判の方法を修得させる。

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