小西 賢吾 | Kengo Konishi | 特定講師 | 文化人類学
祭りをはじめとする広義の集団的宗教実践(みんなで何かをすること、そこに人が集まること)とコミュニティの関係について人類学的観点から研究しています。日本の祭りとチベットのボン教徒を主な対象に、フィールドワークを行ってきました。最近は、「縁」をキーワードに、地域や文化を越えた偶然の出会いが個人と社会をどのように動かしていくのかに関心を持っています。
E-Mail: konishi.kengo.4z*kyoto-u.ac.jp (お手数ですがメール送信の際に、*を@に変えてお送りください。)
2002年3月 京都大学 総合人間学部 国際文化学科 卒業
2005年3月 京都大学大学院 人間・環境学研究科 修士課程修了
2011年3月 京都大学大学院 人間・環境学研究科 博士後期課程研究指導認定退学
2011年4月 日本学術振興会特別研究員PD(~2014年3月)
2014年5月 京都大学こころの未来研究センター 研究員(~2015年3月)
2015年4月 金沢星稜大学 総合研究所 専任講師
2016年4月 金沢星稜大学 教養教育部 専任講師
2018年4月 金沢星稜大学 人文学部 准教授
2022年4月 京都大学 人と社会の未来研究院 研究員
2022年9月 京都大学 人と社会の未来研究院 特定講師、金沢星稜大学 非常勤講師(現在に至る)
京都大学 博士(人間・環境学)
著書
小西賢吾 2022「ボン教の文化―ボン教僧院と地域社会」熊谷誠慈(編)『ボン教―弱者を生き抜くチベットの知恵』創元社、pp.55-82.
小西賢吾 2021「チベットの宗教と身心変容技法の社会性」鎌田東二(編)『身心変容と医療/表現~近代と伝統』pp.498-519,東京:日本能率協会マネジメントセンター.
小西賢吾 2021「社会篇 序文」(3-7)「第15章 僧院と宗教儀礼」(31-48)池田巧・岩尾一史(編)『チベットの歴史と社会』京都:臨川書店.
小西賢吾 2020「ローカル/グローバルをこえるつながりのダイナミズム―チベットのボン教徒を事例に」山田孝子編『人のつながりと世界の行方-コロナ後の縁を考える』pp.81-94, 京都:英明企画出版.
小西賢吾 2020「祭りとコミュニティの維持に外部者が果たす役割―石川県奥能登の事例から―」本村真(編)『辺境コミュニティの維持―島嶼,農村,高地のコミュニティを支える「つながり」』pp.65-84,那覇:ボーダーインク.
小西賢吾 2020「異質なものを引き受ける身体」神本秀爾・岡本圭史(編)『マルチグラフト 人類学的感性を移植する』pp.279-290,福岡:集広舎.
小西賢吾,山田孝子(編)2019『弔いにみる世界の死生観(シリーズ比較文化学への誘い5)』京都:英明企画編集.
小西賢吾 2019「中国のチベット社会における僧院と教育―多面化する『世俗』のなかで」石森大知,丹羽典生(編)『宗教と開発の人類学―グローバル化するポスト世俗主義と開発言説』pp.327-362,横浜:春風社.
山田孝子,小西賢吾(編)2018『祭りから読み解く世界(シリーズ比較文化学への誘い3)』京都:英明企画編集.
小西賢吾 2018「ボン教における『僧侶』の諸相―20世紀以降の変容に着目して―」池田巧,岩尾一史編『チベット・ヒマラヤ文明の歴史的展開(京都大学人文科学研究所共同研究報告)』pp.229-244,京都:臨川書店.
山田孝子,小西賢吾(編)2017『食からみる世界(シリーズ比較文化学への誘い2)』京都:英明企画編集.
山田孝子,小西賢吾(編)2017『比較からとらえる世界の諸相(シリーズ比較文化学への誘い1)』京都:英明企画編集.
小西賢吾 2017「チベット族とボン教のフィールドワーク―縁をたぐり寄せ,できることをすること」西澤治彦,河合洋尚(編)『フィールドワーク 中国という現場,人類学という実践』pp.137-153,東京:風響社.
小西賢吾 2015「『周縁』を生き抜く僧侶たち―四川省チベット社会,ボン教僧院の事例から」澤井充生,奈良雅史(編)『「周縁」を生きる少数民族―現代中国の国民統合をめぐるポリティクス』pp.33-70,東京:勉誠出版.
小西賢吾 2015「再編される共同性と宗教指導者の役割―中国,四川省のチベット社会を事例に」藤本透子(編)『現代アジアの宗教―社会主義を経た地域を読む』pp.309-365,横浜:春風社.
小西賢吾 2015『四川チベットの宗教と地域社会―宗教復興後を生きぬくボン教徒の人類学的研究』東京:風響社。
(平成26年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費(学術図書)による出版)
KONISHI,Kengo 2011 "Negotiation toward the Continuation of Traditional Festivals: A case study in rural Japan" In T. Yamada and T. Irimoto (eds.), Continuity, Symbiosis and the Mind in Traditional Cultures of Modern Societies, pp.83-92. Sapporo: Hokkaido University Press.
小西賢吾 2009「現代に生きるポン教の僧侶と僧院」国立民族学博物館(編)『チベット ポン教の神がみ』pp.105-108,千里文化財団.
論文
小西賢吾 2021「あふれかえるモノと宗教性―チベットの儀礼の諸相から(モノから見た宗教の世界6)」『季刊民族学』178:88-95.
小西賢吾 2019「宗教復興とグローバル化を経た「辺境」のいま―四川省松潘県のボン教徒をめぐるネットワークの変容」『中国21』49:111-131.
小西賢吾 2018「縁と身心変容―『縁』概念の比較研究に向けて」『身心変容技法研究』7:103-108.
KONISHI,Kengo 2017 “Maintenance of the Bonpo monastic community in contemporary Tibetan society: With special reference to performance of ‘cham in Amdo Shar-khog” The Memoirs of the Toyo Bunko 75: 177-203.
小西賢吾 2015「『善行』に包摂される功徳―チベット,ボン教徒の『ゲワ』概念と社会動態」長谷川清,林行夫(編)『積徳行と社会文化動態に関する地域間比較研究』(CIAS Discussion paper No.46)pp.115-122,京都大学地域研究統合情報センター.
小西賢吾 2015「環流する人と知識―チベット,ボン教僧侶ネットワークの変容―」小島敬裕(編)『移動と宗教実践―地域社会の動態に関する比較研究―』(CIAS Discussion paper No.47)pp.17-26,京都大学地域研究統合情報センター.
KONISHI,Kengo 2014 "Inter-regional relationships in the creation of the local Bon tradition: A case study of Amdo Sharkhog" Report of the Japanese Association for Tibetan Studies (日本チベット学会会報)60: 149-161.
KONISHI,Kengo 2014 "Between Indigenous Religion and Religious Minorities: Bonpos’ Attempts to Continue Tradition in Contemporary China" In Tsuguhito Takeuchi, Kazushi Iwao, Ai Nishida, Seiji Kumagai and Meishi Yamamoto (eds.), Current Issues and Progress in Tibetan Studies: Proceedings of the Third International Seminar of Young Tibetologists, Kobe 2012 (Journal of Research Institute, vol. 51), pp.219-236. Kobe: Kobe City University of Foreign Studies.
小西賢吾 2014「チベットの宗教と身心変容技法の社会性」『身心変容技法研究』3:25-35.
小西賢吾 2013「チベット,ボン教徒の実践における「功徳」をめぐる概念とその役割」兼重努,林行夫(編)『功徳の観念と積徳行の地域間比較研究』(CIAS Discussion paper No33)pp.71-80,京都大学地域研究統合情報センター.
小西賢吾 2010「中国のチベット系社会における僧侶教育の再構築―四川省,Shar Khog地方のボン教僧院を事例に―」『北方学会報』14:34-43.
小西賢吾 2010「再生/越境する寺院ネットワークが支えるボン教の復興―中国四川省,シャルコ ク地方の事例を中心に」『地域研究』10(1):73-89.
KONISHI, Kengo 2009 "Reconstruction of the Education System in a Bon Monastery: A case study of sKyang tshang monastery in Amdo Shar khog today". East and West(59):265-272.
小西賢吾 2007「興奮を生み出し制御する―秋田県角館,曳山行事の存続のメカニズム」『文化人類学』72(3):303-325.
小西賢吾 2007「四川省北西部における観光地化とチベット系住民の現状」『北方学会報』12:22-29.