河合教授のインタビューが東京新聞、中日新聞に掲載されました
河合俊雄教授のインタビューが、東京新聞、中日新聞の5月10日付「考える広場」に掲載されました。世間を騒がせている「STAP細胞問題」と「偽ベートーベン問題」について、人々を感動から失望へとおとしめた出来事に何があったのか。河合教授はコメンテーターとして、それぞれの事件の背後に横たわる現代社会の問題をみつめ、自分と他者、社会との境界のゆらぎを指摘し、「コミットメント」(関わり)をキーワードに未来への提言をおこなっています。
「虚と実のあいだ オリジナル難しい」 京都大こころの未来研究センター教授 河合俊雄さん
自分と他者、社会との境界がなくなってきたことは、とても心配。「これが自分だ」というものを守りたくなる反動が起きるからです。グローバル化によって原理主義が出てきたように、オウム真理教のようなものを信じたい、だまされたいというところまでいってしまいます。
個の確立が必要ですが、それは夏目漱石でさえ無理でした。私は、村上春樹さんが河合隼雄(臨床心理学者)との対談で提起した「コミットメント(関わり)」が必要だと考えています。何かや誰かに自分を懸けて関わっていく。自分を固定するのでも、時代に流されるのでもない。どこかで立ち上がり、動くことが求められていると思います。
(記事より抜粋)
自分と他者、社会との境界がなくなってきたことは、とても心配。「これが自分だ」というものを守りたくなる反動が起きるからです。グローバル化によって原理主義が出てきたように、オウム真理教のようなものを信じたい、だまされたいというところまでいってしまいます。
個の確立が必要ですが、それは夏目漱石でさえ無理でした。私は、村上春樹さんが河合隼雄(臨床心理学者)との対談で提起した「コミットメント(関わり)」が必要だと考えています。何かや誰かに自分を懸けて関わっていく。自分を固定するのでも、時代に流されるのでもない。どこかで立ち上がり、動くことが求められていると思います。
(記事より抜粋)
2014/06/16