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鎌田教授のインタビューが『月刊シアターΧ批評通信』に掲載されました

 鎌田東二教授のインタビューが、東京・両国の劇場シアターX(カイ)の発行する『月刊シアターΧ批評通信』51号(2014年12月号)の巻頭特集ページに掲載されました。
 昨年、鎌田教授の著書『超訳古事記』(ミシマ社)を原作とする舞台が、東京ノーヴィ・レパートリーシアター(TNRT)によって上演され話題を集めました。ロシア出身の演出家、レオニード・アニシモフ氏を魅了した「古事記」の世界観について、鎌田教授は本誌インタビューで長年の知見と共にダイナミックに語っています。

1412kamata_theaterX.png鎌田東二教授が語る日本の神話『古事記』
敗残者の系譜をどうやって鎮めるのか
 『古事記』はスピリチュアルケア、グリーフケア、鎮魂の書であるというのが私の結論です。何がスピリチュアルケアかと言えば、イザナミの死にまつわる悲しみやスサノオに現れてくる暴力性や荒魂(あらみたま)が出雲に伝承され、そういう出雲的な敗残者の系譜をどうやって鎮めるのかということになります。敗れた者、隠退していった者、スピリチュアルペインを受けた者たちが『古事記』の語りによって慰められ、鎮魂され、語りの中で蘇ってくるということです。そういう意味で『古事記』は語り物の『平家物語』や鎮魂の芸能である能と同じだというのが私の立場です。(略)
 各地に『古事記』にまつわる不思議な伝承が残っていて、単なる国家神話とは言えない部分が間違いなくあるのです。『古事記』は語りの力を遺憾なく伝えていて、日本に残る神話の中でもっとも語りの力が強烈です。まずそのことを踏まえる必要があると思います。私は『古事記』以前にも語りの世界はあったと思うのです。『古事記』はいくつもの神話の中の一つでしかないのです。私達は『古事記』を通してアーカイックな宇宙伝承の世界を考えていく手がかりを得ることができます。それは非常に広い東アジア的な、ユーラシア的な、南方的な世界につながり得る伝承世界だと思います。
(『月刊シアターX批評通信』51号より)

 2015年3月15日、東京・中野区の梅若能楽学院会館にて 「古事記~天と地といのちの架け橋~」(原作:鎌田東二『超訳古事記』)が上演されます。詳しくは下記リンク先をご覧ください。
1503kojiki.png
『古事記~天と地といのちの架け橋~』 | 東京ノーヴィ・レパートリーシアター(TNRT)ウェブサイト

2015/02/13

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