「くらしの学び庵」(初級2期目)第1回〜第5回レポート
2014年10月より、上京区の風伝館にて一般向けの連続セミナー『くらしの学び庵』が開催されています。「孤立防止のための互助・自助強化プログラム開発」プロジェクトの大きな柱となるイベントで、昨年末には初級第1期が終了。2015年1月より第2期がスタートしています。本セミナーの企画・運営・司会進行に携わる清家理助教による初級第2期の第1回〜5回のレポートをお届けします。 初級1期のレポートはこちら
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第2期 第1回 「毎日できる運動で衰え知らず!」 2015年1月17日
講師:京都大学大学院医学研究科 青山朋樹 先生
くらしの学び庵初級コース2期目は、新年松の内明けてすぐ30名でスタートしました。はじめに開会式とオリエンテーションがおこなわれ、吉川左紀子センター長は挨拶のなかで、「これから学びをすすめていく30名の方々が共に学んでいくすばらしさ」についてお話しました。第2期1回目の講義は、京都大学大学院医学研究科の青山朋樹先生でした。実際、膝痛や腰痛、人工関節を入れたことによる運動への恐怖感を持ちながら生活されている方も多く、講義中の参加者の方々は真剣そのもの。少しでも実生活に応用させたいと質問も多数寄せられました。講義後、ちゃぶ台には京菓子とほうじ茶が並び、自己紹介を兼ねた情報交換や講師をまじえた交流がおこなわれました。
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第2期 第2回「毎日できる栄養管理で衰え知らず!」 2015年1月24日
講師:京都大学医学部附属病院 幣憲一郎 先生
第2回目は、京都大学医学部附属病院の幣憲一郎先生による講義「毎日できる栄養管理で衰え知らず!」でした。「太りたくないけど、食べたいものを食べたい」「テレビで、『これが長生きにいい!』って言われたら、すぐ飛びついてしまうけど、実際、何がいいのか分からない」など、講義前から様々な悩みが疑問が参加者から出ていました。その一つ一つに丁寧に答えていく形で、Q&A方式で講義は進行しました。「よく噛むこと、まめに運動すること、しっかり寝ること、今日からできる小さなことを実践していきましょう」いうと幣先生からのメッセージに、決意を新たにする参加者の方も多く見られました。
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第2期 第3回「老化と病気の予防で錆び知らず!」 2015年2月14日
講師:国立長寿医療研究センター 荒井秀典 先生
第3回目の講義は、国立長寿医療研究センターの荒井秀典先生でした。第1回目、第2回目の講義のまとめ、そして、予防から終末期に至るまで、身体の何を気をつければいいのか、最新の知見をもとに分かりやすいお話をいただきました。講義では、何が実証されているもので正しい知識なのか、「情報に惑わされない知識」の提供がなされ、一語一句聞き漏らすまいと必死にメモをとる参加者の方の姿が印象的でした。また、くらしの学び庵では、京都大学の総合人間科学部3・4回生専門科目「研究調査法演習」の一環で、参加者の方への聞き取り調査の実習をおこなっています。この日も学生と参加者が調査を通じて交流しました。
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第2期 第4回 「健やかなこころで暮らす知恵」 2015年2月28日
講師:京都大学こころの未来研究センター 吉川左紀子教授・センター長
第4回目、吉川左紀子センター長による講義「健やかなこころで暮らす知恵」がおこなわれました。心理学研究からの知見に基づいたアドバイスと共に、国民総幸福(GNH)を国の理念に掲げているブータンの人々の暮らしなどが紹介されました。また、即実践できることとして、「毎日ひとつ、よかったことを書いてみましょう」というアドバイスがあり、参加者の間では「今夜からやってみよう」といった声が聞かれました。この日の会場には、参加者のお子さんの姿が見られ、学生のお手伝いをする様子に参加者の方々の笑顔がこぼれ、和やかな空気が流れていました。
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第2期 第5回 「介護って何?」 2015年3月14日
講師:京都大学こころの未来研究センター上廣こころ学研究部門 清家理 助教
第5回目は「介護って何?」というテーマで講義をおこないました。実際に介護に直面されている方のための具体的な事例を出し、利用できる制度やサービスのこと、相談に行くとよい機関などをグループ学習も入れながら、4択クイズ形式で進行しました。身近な人に対して「何かしてあげたいが、何ができるんだろう」と真剣に悩む参加者に対し、皆で一緒に考える、といったシーンも見られました。この日は、学生も4択クイズに参加し、普段の講義以上に苦戦していました。参加者の方から、教えていただくことで、新たな学びを得たようです。
<報告:清家理助教(上廣こころ学研究部門)>
[開催ポスター]
2015/03/25