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鎌田教授の論考が『月刊京都』6月号に掲載されました

 鎌田東二教授の論考が『月刊京都』6月号に掲載されました。「霊性の京都学 ー京都の生態智を求めてー」というタイトルで長く続いている連載の69回目は、「スサノヲの到来とその時代」というテーマです。鎌田教授は北海道立函館美術館で開催されている「スサノヲの到来〜いのち・いかり・いのり」展が2014年美連協大賞をしたことを報告し、同展の魅力を古事記を紐解きながら解説。4月に出雲路を訪れて写真家・須田郡司氏や作家の田口ランディ氏らとおこなった「まないなイベントvol.5」において「『命主』と出雲と癒しのワザ」というテーマで講演をおこない、出雲神話について深く討論した当日の盛り上がりを紹介しました。これから、スサノヲのパワーが現代日本における日本的霊性の覚醒を促す起爆剤になるだろう、と強調しています。

1505kamata_gekkankyoto.png わたしはその出雲的な神々の力とはたらきをスサノヲと大国主に見るが、今回の函館美術館での「スサノヲの時代」の講演では「スサノヲの時代」を次のように位置づけた。
(1)「いのち」の根源に立ち返っていく時代=<霊性の時代>
(2)スサノヲは大海原という地球のバイタリズムを象徴し体現する神であるから、スサノヲの時代とは地球的・惑星的意識が共有される時代=<惑星意識・銀河系意識・宇宙意識の時代>
(3)スサノヲが歌を八俣大蛇を退治し、歌を歌い、天詔琴を弾じたように、スサノヲの時代とは魔物・モンスターに立ち向かい、人々の身心変容をもたらすワザを開発・活用する時代=<感性・芸術の時代>
 もちろん今現在そのような時代になっているかどうか、また今後そうなっていくかどうか不透明である。が、「スサノヲ力」の「爆発」によってそのような「スサノヲの時代」の「到来」を招来しなければならないと覚悟し、だからこそこの「スサノヲの到来展」を開催する意味と役割があるのだ。(中略)
 今回展示されている縄文土偶の中に、北海道の函館付近で発掘された「中空土偶」と呼ばれている土偶がある。本展では、南茅部町尾札部(現札幌市尾札部町)で発掘されたこの「中空土偶」に込められた死と再生の祈りが、スサノヲの死と再生の神話と物語につながると数珠つなぎにされている。そのアクロバチックな数珠つなぎのさまは祈りとも呪術ともアートとも言えるような凄まじいキュレーションで革命的だ。この革命が日本を変える、日本的霊性の覚醒を促す起爆剤になると確信している。
(「鎌田東二の霊性の京都学69 『スサノヲの到来とその時代』」より)

2015/05/12

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