河合教授がIAAPのカンファレンスに登壇。発表論文が収められた書籍が出版されました
河合俊雄教授が国際分析心理学会(IAAP: International Association for Analytical Psychology)のカンファレンスで発表をおこない、発表論文が収められた書籍『Analysis and Activism: Social and Political Contributions of Jungian Psychology』が2016年5月、イギリスの出版社・Routledge社から出版されました。
IAAPでは、2014年から分析心理学(ユング心理学)の社会・政治への積極的関与をテーマにした国際カンファレンス「Analysis and Activism」を開催しており、河合教授は、第1回(’14年12月/イギリス・ロンドン)、第2回(’15年12月/イタリア・ローマ)それぞれで発表をおこなっています。
第1回大会において、河合教授は大会のテーマにあるような活動の心理的な影の側面を、震災でのこころのケア活動での経験を元に指摘しました。
震災を受けても、人間には自然な回復力があるのに、下手な心理的な介入や援助は、それを妨害することがあること、また政府などの大きな組織からの援助は、被害者・被災者のニーズとのミスマッチが起こりがちなことなどです。さらにはボランティアで支援することにより、支援される人がそれに安住してしまいがちな問題点と、支援する人がどのような動機で自分たちが支援活動をおこなっているのか振り返りが必要であることを指摘しました。
○About the Book
Jungian psychology has taken a noticeable political turn in the recent years, and analysts and academics whose work draws on Jung’s ideas have made internationally recognised contributions in many humanitarian, communal and political contexts. This book brings together a multidisciplinary and international selection of contributors, all of whom have track records as activists, to discuss some of the most compelling issues in contemporary politics.
Hardcover: 254 pages
Publisher: Routledge (May 11, 2016)
Language: English
ISBN-10: 1138948098
ISBN-13: 978-1138948099
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2016/06/15