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第2回京都大学ブータン研究会を開催しました

▽日時:2012年7月19日(木)
▽会場:京都大学こころの未来研究センター225会議室
▽参加者:計13名
▽発表者:『龍の国の扉』坂本龍太(京都大学白眉センター特定助教)
7月19日に開催した「第2回京都大学ブータン研究会」には、「京都大学ブータン友好プログラム」のメンバーを中心として計13名の研究者が参加しました。
今回は、坂本龍太氏(本学白眉センター特定助教)に、「龍の国の扉」という題目でご発表頂きました。同氏が、いかなる経緯でブータンに興味を持ち、これまでどのようにブータン研究に取り組んでこられたかなどについて、ご自身の体験をもとにお話を頂きました。
まずは、イントロダクションとして、桑原武夫・芦田譲治両教授を発端とする、これまでの京大とブータンとの関わりについて概論されました。
続いて、坂本さんご自身がブータンを初めて訪問するまでの経緯、現地の役所・研究機関とのコンタクトの取り方、地方でフィールド調査を開始する手順、現地スタッフ・住民との関わり方など、本格的な研究開始に至るプロセスについて紹介されました。
また、坂本さんは、タシガン県のカリンという、いわばブータンの僻地において医療活動・研究をしてこられましたが、日本の先進医療を施設や機材に乏しい現地にそのままの形で持ち込むのは困難なため、予防医療体制の構築に尽力し、村人主導での健康診断を開始するなど、健康に対するコミュニティ全体の意識を高めてこられました。
最後に、ブータンにおいてとりわけ重視される相互扶助や友好関係建設の必要性について言及し、発表を締めくくられました。
発表終了後には、時間を延長して活発な議論が闘わされました。以下に、いくつか意見を紹介します。
・ブータン研究を開始するための労力は、1990年代から現在に至るまでほとんど変わっていない。
・[Q]メールを送信しても返事がないが、どうすればよいのか?[A]ブータンの人たちはメールの送受信をこまめに行わないため、返信が無かったり遅れたりすることがよくある。解決策としては、根気よく何度もメールを送り続けるか、電話で連絡をとるか、あるいは直接面会することが望まれる。相手と面識がない場合には、双方に共通の知人を介してコンタクトを取るのがよい。
・坂本さんのブータン高地医療研究は、わが国にも応用可能である。つまり、過疎化・高齢化が進む農村地帯の将来的な医療体制のモデルとなり得るほか、病気治療に対する莫大な投資の結果、医療費の増加に歯止めのかからないわが国の現状に鑑みて、地域密着型の予防医療体制の整備は、患者の減少・医療費の削減を可能とする。
・[Q]ブータンでは基礎研究がどのように位置づけられるのか?或いはそもそも基礎研究が可能なのか?[A]ブータンでは如何に学術的な価値があろうと、人々の現実的な幸福に結びつく研究活動でなければ支持を得ることは難しい。したがって、歓迎されるのは、貢献型の応用的研究である。ただし、将来的な幸福をしっかりと念頭に置いたものであれば、基礎研究も一定の理解が得られると思われる。
今回は坂本氏に、ブータン研究入門も兼ねたご発表をして頂きましたので、初心者の方にも分かりやすかったのではないかと思われます。一方、これまで手探りでブータン研究に取り組んできた専門家の方々にとっても、各自の研究法を改めて見直す良い機会になったかと思います。坂本氏個人のご研究の詳細については、別の機会を設けて、ご発表頂く予定です。
Bhutan2nd.JPG

なお、第1回京都大学ブータン研究会の概要はこちらでご覧いただけます。

2012/07/29

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