広井良典教授のコラムが京都新聞4月10日付「現代のことば」欄に掲載されました
広井良典教授のエッセイが京都新聞夕刊(4月10日付)の「現代のことば」欄に掲載されました。 タイトルは「AIにできること・できないこと」で、最近のAI(人工知能)をめぐる議論が、時としてAIを過大評価ないし”神聖視”する傾向があることや、80年代の「第二次AIブーム」からの流れを踏まえつつ、原点に立ち返ってそもそも「AIにできること・できないこと」を根本から議論する必要があることを指摘し、脳の進化に関するマクリーンの3層構造説にも依拠しながら、AIの得意分野とその原理的な限界を論じる内容となっています。
現代のことば 「AIにできること・できないこと」 広井良典 京都大学こころの未来研究センター教授
「AI(人工知能)」という言葉が、あらゆる場面に登場している。しかし昨今の議論を聞いていると、いささかAIの能力が過大評価ないし〝神聖化″されているように思われることも多い。(中略) ここで求められるのは、人間の脳との関係において、そもそも「AIには何かでき、何ができないのか」という基本論である。この話題については、脳に関する「マクリーンの3層構造説」と呼ばれる考えが手がかりになる。マクリーン(1913-2007)はアメリカの神経学者で、そもそも脳は、生物が生命進化の過程の中で発達させてきたもので、人間の脳はそうした進化のプロセスを反映するような三つの部分から成り立っていると論じた。‥‥ (2018年4月10日京都新聞 記事より)
「AI(人工知能)」という言葉が、あらゆる場面に登場している。しかし昨今の議論を聞いていると、いささかAIの能力が過大評価ないし〝神聖化″されているように思われることも多い。(中略) ここで求められるのは、人間の脳との関係において、そもそも「AIには何かでき、何ができないのか」という基本論である。この話題については、脳に関する「マクリーンの3層構造説」と呼ばれる考えが手がかりになる。マクリーン(1913-2007)はアメリカの神経学者で、そもそも脳は、生物が生命進化の過程の中で発達させてきたもので、人間の脳はそうした進化のプロセスを反映するような三つの部分から成り立っていると論じた。‥‥ (2018年4月10日京都新聞 記事より)
2018/04/16