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福岡県立明善高校の生徒さんがセンターを訪問し、吉岡洋特定教授、阿部修士准教授のレクチャーを受講しました

2019年8月2日、福岡県久留米市の福岡県立明善高校の生徒さんがこころの未来研究センターを訪問し、吉岡洋特定教授と阿部修士准教授のレクチャーを受け、センター連携MRI研究施設を見学しました。
文部科学省SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定され、その活動の一環として関西研修に訪れた同校の訪問は7度目となりました。
はじめに吉岡特定教授がセンターの特徴や「こころ(Kokoro)」という言葉を含んだ研究所名になったエピソード、研究者らの取り組みを紹介しました。


その後、吉岡特定教授が美学の考え方を紹介する講義として、「時間」をテーマにした「タイムマシン解体」という話をしました。
時計で計測される客観的時間とは異なる、内的に経験される主観的時間を、哲学や芸術ではどのように扱うかという問題を、アウグスティヌスの時間論、近代科学の発達に伴う時間の空間化と標準化、タイムマシンという概念の発明、ロシア文学における物語の時間、等々のトピックをとりあげて話しました。

生徒からは、「〈こころ〉のような目に見えないものについて語ろうとすると主観的になってしまうが、それをどうやって研究するのか? 」というすばらしい直球の質問があり、「それには2つのやり方があり、ひとつは見えないこころを見えるデータに変換して研究する科学的方法、もうひとつは〈主観〉そのものを鍛えて個人的・時代的偏りを滅却し、普遍的〈主観〉へと高めてゆく人文学の方法である」と直球の答えを返しました。哲学的な内容を子供向きに手加減せずに話しましたが、生徒の皆さん、真剣に耳を傾けていました。

(なお、本講義についてより詳しい内容が、吉岡教授の個人ブログに掲載されています。ぜひそちらもご覧ください。)

その後、南部総合研究1号館内にある連携MRI研究施設に移動し、阿部准教授によるMRIを用いた脳機能研究についてのレクチャーが行われました。
現在のヒト脳機能研究では、MRIが主要なツールの一つであることや、MRIを用いて間接的に脳の活動を画像化する原理などが紹介されました。
また、脳機能画像実験のデモンストレーションが行われ、実際に撮像した脳の写真に、生徒たちは興味深く見入っていました。
レクチャーの最後には質疑応答が行われ、阿部准教授からは文系・理系といった垣根にとらわれないでほしい、といったメッセージが伝えられました。

2019/08/05

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