学術広報誌「こころの未来」第21号が刊行されました
学術広報誌「こころの未来」第21号が刊行されました。今号の特集は「アーティフィシャル・マインド」です。
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近年、ビッグデータによる分析、AI、深層学習などの進歩はめざましく、社会にも浸透してきている。しかしそれらは人間のこころを凌駕するのであろうか、あるいはどのような関係を持つのであろうか。心理療法に関わる者としては、心理療法のプロセスや夢・描画すらビッグデータとして分析可能なのか、AIによるカウンセリングがどこまで可能なのか興味のあるところである。「情報」ではなくて「物語」が心理療法では大切と思われるが。さて本号の特集〈アーティフィシャルマインド〉はそのような問いを扱いつつ、そこにさらにアーティフィシャルという語に含まれているアートも絡ませようとしているのがユニークである。この特集を受ける形で、今年度の「京都こころ会議シンポジウム」は「こころとartificial mind」という題になった。この2つの試みが、こころに機械がどこまで迫れて、またこころの独自性が何なのかを明らかにする機会になればと思う。
2019年 7月 京都大学こころの未来研究センター長 河合俊雄
学術広報誌「こころの未来」第21号 http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/kokoronomirai_no21/
2019/08/10