佐藤弥特定准教授らが執筆した論文が出版されました
佐藤弥特定准教授らが執筆した論文が出版されました。主観的幸福と関係する安静時の脳活動・結合を解明しました。
Sato, W.*, Kochiyama, T.*, Uono, S., Sawada, R., Kubota, Y., Yoshimura, S., & Toichi, M. (* equal contributors) (in press).
Resting-state neural activity and connectivity associated with subjective happiness.
Scientific Reports.
https://www.nature.com/articles/s41598-019-48510-9
あらまし 主観的幸福は、多くの人にとって人生で最も重要なものである。 最近の構造的脳画像研究は、主観的幸福の認知神経基盤を検討して、右楔前部の灰白質体積が主観的幸福と関係することを報告した。 しかし、この領域の活動および機能結合がどのように幸福を関係するかは不明であった。
こうした問題を調べるためわれわれは、安静時のfMRIを撮像して安静時活動(fALFF)を解析し、主観的幸福を質問紙で調べた。
その結果、右楔前部の安静時活動値が低いほど、主観的幸福得点が高いことが示された。 さらに、機能結合(FC)解析および動的因果モデリング解析から、右楔前部と右扁桃体の機能的・因果的結合が強いほど、主観的幸福得点が高いことが示された。
これらの領域の機能に関する他の証拠を合わせると今回の結果から、主観的幸福が、感情としっかり結びついた自己意識の低さと関係することが示唆される。
2019/08/26