広井良典教授のインタビュー記事が朝日新聞(2020年5月28日付朝刊)に掲載されました
広井良典教授のインタビュー記事が朝日新聞(2020年5月28日付朝刊)に掲載されました。
タイトルは「コロナ禍の日本と政治――横並び意識転換 今こそ」で、新型コロナへの対応として低所得者への重点給付よりも一律の10万円給付がなされた背景として、日本人の「横並び」意識が働いているとし、その背景には「空気」や「忖度」を志向する「農村型コミュニティ」的性格があるとしつつ、他方でテレワーク等の普及の中で個人が独立しつつ他者とつながる「都市型コミュニティ」への萌芽が見られると述べています。
また、今回のコロナ禍がニューヨークや東京など超過密都市を中心に広がったことは、「都市集中型」社会の脆弱さを示しているとし、「地方分散型」への転換が重要であるとともに、過度のグローバル化を見直し、ローカルな経済循環から積み上げていくローカライゼーションの方向が課題であり、全体として今回の新型コロナは、日本社会が本来行うべきだったが、実現してこられなかった社会変化や改革を加速させる契機であると述べています。
2020/06/01