阿部修士准教授らのポスター発表が日本心理学会第84回大会で特別優秀発表賞を受賞しました
オンラインで開催中の日本心理学会第84回大会 (2020年9月8日~11月2日) において、阿部修士准教授らのポスター発表(筆頭発表者:上田竜平 国立研究開発法人情報通信研究機構 協力研究員・元こころの未来研究センター オフィスアシスタント)が特別優秀発表賞を受賞しました。
本研究では、実験参加者自身の恋人と、恋人ではない異性人物がポジティブな感情を示す映像の呈示を期待する際の、側坐核の活動を計測しました。この領域は、金銭や食べ物などの獲得の期待に加え、このような「社会的報酬」の獲得の期待にも関与するとされています。機械学習を用いた解析の結果、そうした期待時の側坐核の脳活動パターンが、恋人か否かの情報を表現していることを示唆する結果が得られました。さらにはより「異なった」神経表象を示す個人ほど、恋人との関係に対しより強くコミットしているという関係性が観察されました。
[発表タイトル]
側坐核における恋人の神経表象–マルチボクセルパターン解析を用いた検討
[発表者]
上田竜平(国立研究開発法人情報通信研究機構 協力研究員・元こころの未来研究センター オフィスアシスタント)・阿部修士
日本心理学会は実験心理学や臨床心理学を中心に、様々な分野の研究者が所属する学会であり、関連学会と連携しながら広く知識の交流を求めることを目的に活動をしています。今回の学術大会では562件のポスター発表を対象に、役員ならびに学術大会委員会委員の投票結果に基づき、13件の発表に対し特別優秀発表賞が授与されました。
筆頭発表者の上田竜平さんは、「“恋人という特別な存在が、脳のどのような情報処理過程によって支えられているか“という大きな問題に対し、今後も挑戦を続けていきたいと考えています。」とコメントしています。
[発表賞のページ]
https://psych.or.jp/prize/conf/
2020/10/26