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上田祥行特定講師らの研究が国際学術誌『Acta Psychologica』に掲載されました

 上田祥行講師、文学研究科の坂田千文(筆頭著者)さん、森口佑介准教授らの研究が国際学術誌『Acta Psychologica』に掲載されました。

 空間の中からある一つの物体を探すことを繰り返すと、その際に注意を向けた物体群に関して、それらがどこにあったのかという空間情報が記憶され、探索時間が速まることが分かっています。日常生活では、他者と同じ風景を見ながら、お互いに同じ物体や異なる物体を探すことがあり、その際に同じ物体群または異なる物体群に注意を向けることがあります。そのような場面が自分の記憶にどのような影響を与えるのかについては分かっていませんでした。

上田特定講師、京都大学大学院生の坂田千文さん、森口佑介准教授らの研究グループは、視覚探索課題の文脈手がかり効果パラダイムを用いて、他者が自分と同じ物体群に注意を向けながら探索を行う場面と異なる物体群に注意を向けながら探索を行う場面を検討しました。その結果、他者が自分と同じ物体群に注意を向けるときには、自分が一人で探索を行うときに比べて、注意を向けた物体群の空間情報が早く記憶されることが示されました。一方、他者が異なる物体群に注意を向けるときには、一人のときと比べて記憶の形成に違いが見られませんでした。このことは、他者と協働する場面では、一人のときとは違った形で視覚情報が蓄積されていることを意味しています。

 本研究は、こころの未来研究センター別館(認知科学実験共同利用施設)の実験室を用いて実施されました。

 

◇書誌情報
Sakata, C., Ueda, Y., & Moriguchi Y. (2021). Learning of spatial configurations of a co-actor’s attended objects in joint visual search. Acta Psychologica, 215. doi: 10.1016/j.actpsy.2021.103274

 

◇論文URL
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S000169182100024X

2021/02/24

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