武藤拓之特定助教の文献紹介記事が『認知科学』に掲載されました
武藤拓之特定助教の文献紹介記事「ベイズ統計モデリングの有用性を示す認知心理学研究の紹介:個人間・試行間のばらつきを理解する」が、学術雑誌『認知科学』(28巻1号) に掲載されました。
本記事は、ベイズ統計モデリングと呼ばれる手法の強みを生かした最近の認知心理学の論文を紹介したものです。認知心理学は、観察可能な行動の背後にある情報処理の仕組みをモデル化することによって人のこころを理解しようと試みる研究分野です。このモデル化の方法に関して、近年、従来よりも容易かつ柔軟に数理・統計モデリングを実行することができるベイズ統計モデリングが注目を集めています。本記事で紹介した2本の論文は、伝統的な手法ではノイズとして扱われることの多いデータのばらつきに注目し、数理モデルの窓を通じて有意味な理論的知見を導き出したという点で特徴的です。また、これらの研究事例は、認知心理学における新たな仮説検証の可能性を示すものでもあります。
武藤 拓之 (2021). ベイズ統計モデリングの有用性を示す認知心理学研究の紹介:個人間・試行間のばらつきを理解する 認知科学, 28(1), 182-187.
https://doi.org/10.11225/cs.2020.077
2021/03/15