阿部助教が平成24年度生理研研究会でトラベルアワードを受賞しました
こころの未来研究センターの阿部修士助教が、平成24年度生理研研究会におけるポスター発表「腹側線条体における報酬感受性は不正直な行動を予測する」でトラベルアワードを受賞しました。
阿部助教は、認知神経科学を専門とし、健常被験者を対象とした脳機能画像研究と、脳損傷患者を対象とした神経心理学的研究を行っており、主にヒトの正直さ・不正直さを生み出す脳のメカニズムについての研究を進めています。センター連携MRI施設の運用スタッフの一人として、施設の維持管理運営の役割も担っており、fMRIを用いた研究を支えています。
受賞した発表のテーマと受賞の感想について、阿部助教は次のようにコメントしています。
「受賞したのは、『腹側線条体における報酬感受性は不正直な行動を予測する』というテーマの研究発表です。嘘をついたり、ズルをすることでお金が手に入る状況に直面した時、正直に振る舞えるかどうかには大きな個人差があります。この個人差を説明する脳のはたらきについては、今までよくわかっていませんでした。今回の研究は、脳の「腹側線条体」と呼ばれる報酬情報の処理に関わる領域の活動が高い人ほど、嘘をついてでもお金を手に入れようとする傾向が強いことを示した研究です。
このような賞をいただくことができ、とても嬉しく思います。今後も研究に邁進していきたいと思います。」
トラベルアワードは、平成24年度中の発表演題41の中から、抄録の審査をもとに14の発表が選ばれ、受賞者には研究会への旅費が支給されました。1月31日・2月1日に開催された研究会会場(自然科学研究機構・岡崎コンファレンスセンター)にて表彰が行なわれました。
平成24年度生理研研究会トラベルアワード受賞者のページ
http://www.nips.ac.jp/fmritms/2013/02/h24award.html
2013/02/27